・ 連邦首相府の主導で第2回「女性管理職」会議を開催
・ フレックス タイム勤務モデルと家庭への配慮が女性のキャリア促進を後押し
・ 個別の措置から全体的なアプローチへシフト

専門家会議の様子



シュトゥットガルト‐アンゲラ・メルケル首相の招集によりベルリンで専門家会議が開催され、ロバート・ボッシュGmbHの取締役会メンバーとして人事労使を担当するクリスト フ・キューベルは会議の席でこう発言しました。「ドイツのより多くの女性が管理職のキャリアを選択できるよう、経済、政治、そして社会が一丸となったアプ ローチを推し進めていかなくてはなりません。男性と女性の両方の管理職が混合されているチームこそが、ドイツの経済的なリーディング ポジションを維持してくれるはずです」。政界、教育界および産業界の代表者たちの前で、キューベルは企業文化と勤務形態がそのために大きな役割を担うと強 調しました。「ドイツは、女性管理職の割合をさらに引き上げていかなくてはなりません。より多くの女性管理職を登用するために、フレックスタイム勤務モデ ル、家庭の事情への配慮、そして女性に対する偏見を取り除くよう徹底する必要があります」。女性が企業の成功に大きな役割を果たすにもかかわらず、女性が キャリアの階段を上ることが依然としてあまり定着していないとキューベルは考えています。さらにキューベルは、将来的には専門能力をもつ人材が不足すると 見込まれており、経済界が女性の力をうまく活かすことができなければ、自ら災いを招くのと同じことだ、と補足しました。

ダイバーシティ マネジメント:伝統的な男女の役割分担や旧態依然とした考え方から脱却

キューベルはさらにこう続けました。「女性がキャリアの階段を上ろうとすると、多くの場合、彼女たちは逆境と立ち向かわなくてはなりません。男女の役割分 担や旧態依然とした考え方に直面することが頻繁にあるからです」。そのため、本当の意味での変革があらゆる部分で求められ、特に性別の固定観念を排除すべ きだとキューベルは強調しました。ボッシュはそのための一歩として、多様性とそれぞれのキャリアの道を尊重する「ダイバーシティ マネジメント」を世界的に推進しており、2020年までに女性管理職の割合を全世界で20%に引き上げたいと考えています。ボッシュ全体ではこの割合がす でに12%に達しており、中国(23%)やスペイン(21%)のように、すでにこの目標数値を達成している国もあります。また、女性従業員のキャリアを継 続的にサポートするために、ボッシュはメンタリング プログラム、ネットワーク、セミナーや講習も特別に用意しています。

ガールズ キャンパス:テクノロジーに対する女子学生の関心を引き出す取り組み

ボッシュは、自身の経験を伝えることを通じて社会に貢献していきたいと考えています。「私たちは女性管理職が増えることで、より大きな成功をもたらし、ド イツ全体の競争力の強化につながると確信しています」とキューベルは述べました。ボッシュは、子供たちが幼い頃からテクノロジーに対して関心をもてるよう に実施されている取り組みを支援しています。メルケル首相が特に耳を傾けていたのは、「ガールズ キャンパス」プログラムについてでした。このプロジェクトは、ロバート・ボッシュGmbHとロバート・ボッシュ財団が企画したもので、科学とテクノロジー に対する女子高生の関心を引き出すためにスタートしました。このプロジェクトでは、1年にわたり週末にセミナーを開き、女子高生が専門的な技術に関する授 業を受けたり、会社の中を見学して仕事の世界を垣間見たり、プレゼン技術を学ぶ機会を提供しています。こうしたガールズ キャンパスやガールズデーのほかにも、ボッシュは250におよぶドイツの保育園・学校と教育面での提携を図る教育イニシアチブ 「Wissensfabrik(知識の工場)」を推進しています。