フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権
フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権


フォルクスワーゲンは、ラリー競技の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の 2015 年シーズン第 7 戦「ラリー・ポーランド」に市販車をベースとした 3 台の「ポロ R WRC」で参戦、フランス人のセバスチャン オジェ選手が今季 5 度目となる優勝を果たしました。

2015 年 7 月 2 日(木)〜7 月 5 日(日)にかけて開催された「ラリー・ポーランド」は、世界で最も古い歴史をもつラリーのひとつで、初開催は 1921 年にまでさかのぼるグラベル(未舗装路)ラリーです。拠点となるのは首都ワルシャワから北へ約 200kmの街、ミコワイキ。競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)は 19、SS 距離 313.53km、総走行距離 1192.50km で行われました。

2 日(木)の夕方、ラリーはセレモニアルスタート後に市内の特設ステージからスタートしました。2 台同時走行の特設コースが設けられ、フォルクスワーゲンチームはオジェ選手がトップタイム、3 番手にアンドレアス ミケルセン選手、5 番手にヤリ‐マティ ラトバラ選手という順でこの日を終えました。続く 3 日(金)からは本格的なグラベルでの SS が始まりますが、先頭走者のオジェ選手は砂利掻き役を強いられ、思うようにタイムを伸ばすことができません。しかし砂利が掃けた午後の SS では好走を披露し、3 日(金)の競技を終えた段階でオジェ選手は総合首位、ミケルセン選手が総合 2 番手、ラトバラ選手は総合 3 番手と、フォルクスワーゲン勢がトップ 3 を独占します。

続く 4 日(土)もオジェ選手は総合首位、ミケルセン選手は総合 2 番手を堅持しますが、ラトバラ選手はいまひとつリズムをつかめず、僅差ながら総合 4 番手に順位を落としてしまいました。最終日の 5日(日)に残された SS はふたつ。各選手とも全力の走りを見せ、オジェ選手は 2 連続トップタイムを記録しチームにとっては今シーズン 6 度目の勝利を獲得しました。また、オジェ選手にとっては今シーズン 5 勝目となり、自身の WRC 通算勝利数を 29 まで伸ばしています。最終 SS で 3 番手タイムを獲得しボーナスポイントを獲得したミケルセン選手は総合 2 位、ラトバラ選手は必死の追い上げを見せましたが最終 SS でクラッシュ、総合 5 位でラリーを終えました。

フォルクスワーゲンチームは全 19SS のうち 11SS でトップタイムを記録。「ポロ R WRC」の全方位的な速さを示しました。次戦は 7 月 30 日(木)〜8 月 2 日(日)の第 8 戦「ラリー・フィンランド」です。2013 年はオジェ選手、2014 年はラトバラ選手が優勝しており、今年も活躍に期待がかかります。

■フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「今回のラリーはあらゆる面で、ほぼ完璧な出来と言っていいラリーだったと思います。ドライバーたちは 3 人ともがそれぞれ素晴らしいバトルを披露し、白熱したラリーを展開しました」

■カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合 1 位

「まさに最高のラリーでした! ポロ R WRC の動きは完璧で、チームの皆に心から感謝したいと思います。まだシーズンは半ばですが、この勝利は、タイトル獲得に向け大きく前進させてくれました」

■カー#2: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:総合 5 位

「パワーステージでクラッシュし 5 位まで落ちてしまいました。幸い、ポロ R WRC は頑丈なマシンだったのでメカニックの努力で完走できました。次は母国イベントなので、必ず表彰台に戻ります」

■カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:総合 2 位

「これまでのキャリアでベストのラリーでした。自分のパフォーマンスを誇りに思います。選手権ランキングでも 2 番手に浮上しましたし、WRCでの初勝利は時間の問題だという自信につながりました」

■ FIA 世界ラリー選手権 第 7 戦ラリー・ポーランド 最終結果

1. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) 2 時間 26 分 11 秒 5
2. アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) +11 秒 9
3. オット タナク/ライゴ モルダー(M スポーツ) +23 秒 0
5. ヤリ‐マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン) +1 分 24 秒 7

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 7 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 214
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 125
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 123
4. M スポーツ 114
5. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 49
6. ヒュンダイ・モータースポーツ N 43
7. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 35
8. FWRT 3

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 7 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 161
2. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 83
3. マッズ オストベルグ(シトロエン) 69
4. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 66
5. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 58
6. クリス ミーク(シトロエン) 53