10月31日~11月1日の両日、大分県日田市にあるオートポリスでSUPER GT第7戦「SUPER GT in KYUSHU 300km RACE」が開催されます。オートポリスは、阿蘇外輪山の山麓という立地条件を活かして設計された、アップダウンが大きく、中高速のコーナーが連続するテクニカルコースです。昨年は新緑の季節に開催されましたが、今年は例年通り晩秋の開催に戻されています。ウェイトハンディが半分になって競争力が一層均衡すると同時に、上位ランカーにとってはタイトル争いを大きく左右する1戦となっており、ファンならずとも、その展開に興味が高まっています。

2014年SUPER GT 第3戦 SUPER GT in KYUSHU 300km



第2戦で#1 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生/ロニー・クインタレッリ組(ミシュラン)と#12 カルソニックIMPUL GT-Rの安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組(ブリヂストン)が1-2フィニッシュを飾ったのを皮切りに、第3戦では#46 S Road MOLA GT-Rの本山哲/柳田真孝組(ミシュラン)が優勝。さらに第4戦では#24 D'station ADVAN GT-Rの佐々木大樹/ミハエル・クルム組(ヨコハマタイヤ)が逆転優勝し、GT-R勢はシーズン3連勝を記録。その後もGT-R勢は手堅く上位入賞を続け、#12 GT-Rの安田組がポイントリーダーの座をキープしています。さらに#46 GT-Rの本山組が6ポイント差のランキング3位、#1 GT-Rの松田組も7ポイント差のランキング5位につけ、逆転チャンピオンを狙っています。

オートポリスでは公式テストこそ行われていませんが、10月初旬にタイヤメーカー主導のテストが実施されています。今回はウェイトハンディが、前回までの獲得ポイント×2kgから×1kgに半減。#12 GT-Rの安田組が51kg(うち50kg分は燃料リストリクターで調整し、1kgのウェイトを搭載)、#46 GT-Rの本山組が45kg、#1 GT-Rの松田組が44kg。GT-R勢で最も軽い#24 GT-Rの佐々木大樹組も31kgとなり競争力は一層均衡しています。
その状態で臨んだテストでは、#24 GT-Rの佐々木大樹組と#12 GT-Rの安田組が、4回のセッションでトップタイムを分け合っています。総合順位でも、この2台がトップ2につけ、#1 GT-Rの松田組が総合3番手で続いていました。#46 GT-Rの本山組は不参加でしたが、ドライバーの柳田に加えて大駅俊臣監督が#1 GT-Rの松田組と合流して参加。本番に向けて準備を進めています。今回はライバル陣営も含めて今季3基目のエンジンが投入されることになっていますが、テストの結果をみる限り、GT-R勢に死角は見当たりません。

空力の改善やブレーキの強化などで競争力を高めたNISSAN GT-R NISMO GT3の活躍が目立つGT300クラスですが、2勝を挙げてランキングトップにつける#10 GAINERには今回、王座決定の可能性が高まっています。一方、第3戦で優勝し、ランキング3位につける#3 NDDP RACINGは、今季2勝目を目指し、戦いを目前に準備を整えているところです。GT-R勢による覇権争いにも注目が高まっています。

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