日本サッカー協会(会長 : 大仁邦彌/以下JFA)と、豊田市(市長 : 太田稔彦)が昨年10月に協定を締結した「JFAこころのプロジェクト」に、本年度から地元の中京大学(学長 : 安村仁志)とトヨタ自動車株式会社(社長 : 豊田章男/以下トヨタ自動車)が支援団体として参画。プロジェクト名を新たに、「MIRAIへつなぐ『夢の教室』 in 豊田」と名付け、本日より豊田市内の22小学校51クラスで授業をスタートします。

授業開始に先立ち行われた記者会見には、「JFAこころのプロジェクト」最高顧問の川淵三郎キャプテン(JFA最高顧問)、豊田市太田稔彦市長が出席。また、夢先生として小学校を訪問する、トヨタ自動車に所属しながら社会人学生として中京大学で学ぶフィギュアスケートの小塚崇彦選手をはじめ、中京大学、トヨタ自動車所属のアスリートの代表らが多数参加しました。

「MIRAIへつなぐ『夢の教室』 in 豊田」は、JFAが全国で展開する「JFAこころのプロジェクト」をベースとしており、中京大学に在籍するアスリート、トヨタ自動車運動部に所属するアスリート、そしてJFAから派遣されるアスリートらが夢先生を務めます。地元の子どもたちのために、地元のアスリートらが小学校を訪れ、体育館で一緒に体を動かすゲームや、教室で夢曲線(*)を使って語り合うことを通じて、夢を持つことの素晴らしさ、努力をすることやチームワークの重要性を伝えます。
また、トヨタ自動車は若手従業員(大卒入社3年目)をボランティアスタッフとして派遣し、授業をサポートします。

(*)夢曲線:夢先生が、夢を追いかける過程で、どのような困難があったのか、そしてそれをどのように乗り越え、その際に何が得られたのかを示すもの

今回の産学官四者による連携は、全国初のケースであり、新たな協働体制として全国へ情報発信していきたいと考えています。

運営体制図


豊田市 太田稔彦市長 コメント

豊田市では、本年度から市内の資源を活用し、歴史・文化・芸術・スポーツなどを楽しむ「WE LOVE とよた」の取り組みを進めています。地元の大学・企業という地域力を活かした「MIRAIへつなぐ『夢の教室』 in 豊田」は、まさに「WE LOVE とよた」の取り組みそのものです。
この教室が、未来を「生き抜く力」を持った子どもたちの育成につながると期待しています。

日本サッカー協会 川淵三郎キャプテン コメント

首都大学東京の理事長として産学官の連携に取り組んでいますが、なかなか難しく、成果を出すに至っていません。今回は、サッカー界を代表して連携協定を結ぶことができ、とてもハッピーな気持ちです。
JFAこころのプロジェクト初の産学官連携によって、本プロジェクトが多角的な広がりを持つことになると期待しています。

中京大学 安村仁志学長 コメント

中京大学は「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」を建学の精神に掲げ、≪ルールを守る≫、≪ベストを尽くす≫、
≪チームワークをつくる≫、≪相手に敬意を持つ≫をその4大綱として教育にあたっています。未来を担う子どもたちには夢いっぱいに育ってほしいと思います。子どもたちの心身の成長を願う本プロジェクトに大学として大いに賛同し、支援してまいります。アスリートたちには、指導を通して自身の原点に返るいい機会ともなります。ともに成長できるよう願っています。

トヨタ自動車 豊田章男社長 コメント

トヨタは創業以来、スポーツの振興に取り組んでまいりました。トヨタの歴史は苦難の連続であり、私自身も社長就任以降、厳しい出来事が続いておりましたが、そうした時に元気と勇気を与えてくれたのが、トヨタの運動部であり、スポーツでした。スポーツには世界中の人々を笑顔にする目に見えない力があると思います。
この活動を通じて、子どもたちがスポーツの素晴らしさ、夢や希望を持つことの大切さを知り、子どもたちに笑顔を届けることができれば、こんなに嬉しいことはありません。


2015年度 MIRAIへつなぐ「夢の教室」 in 豊田

■実施小学校   元城小学校、新盛小学校、大林小学校、駒場小学校、花山小学校、若園小学校、市木小学校、浄水北小学校、高嶺小学校、寺部小学校、五ケ丘小学校、足助小学校、若林西小学校、上鷲見小学校、堤小学校、西広瀬小学校、平井小学校、美山小学校、小清水小学校、浄水小学校、衣丘小学校、中金小学校(豊田市内22校)
■対象学年   小学5年生
■夢先生(予定)   JFA直接派遣アスリート20人程度
中京大学在籍アスリート5人程度
(フィギュアスケート、陸上競技、バレーボール)
トヨタ自動車所属アスリート26人程度
(ラグビー、硬式野球、陸上長距離、男子・女子バスケットボール、女子ソフトボール)
■ボランティアスタッフ   自動車若手従業員(大卒入社3年目)1クラスにつき3人程度


■JFAこころのプロジェクトとは

JFAこころのプロジェクトは、「子どもたちの心身の成長に寄与したい」という主旨で、日本サッカー協会が2006年2月に立ち上げたプロジェクトです。同11月にはJFA内に「JFAこころのプロジェクト推進室」を設置し、2007年4月より本格スタートを切りました。このプロジェクトはサッカーの現役、OB/OGに限らず、多種目の現役アスリート、そのOB/OGの力を得て、彼らを「夢先生」として小学校に派遣し、「夢の教室」と呼ばれる授業を行います。
授業では、「夢を持つことの素晴らしさ、それに向かって努力することの大切さ」、「仲間と助け合うことの大切さ、相手を思いやるこころ」などについて伝えるために、一緒に体を動かしたり、ディスカッションをしながら子どもたちと交流を深めます。

■これまでの主な流れ

2007年4月 JFAこころのプロジェクト「夢の教室」をスタート
2011年9月 日本体育協会、日本オリンピック委員会、日本サッカー協会、日本トップリーグ連携機構の4団体が復興支援の一環として、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県で、「スポーツこころのプロジェクト」をスタート
2014年10月 豊田市と日本サッカー協会が「JFAこころのプロジェクト」における相互協力協定を締結。豊田市内の小学校3校10クラスで「夢の教室」をスタート
2015年5月 日本サッカー協会、豊田市、中京大学、トヨタ自動車が「JFAこころのプロジェクト」における四者連携を合意し、「MIRAIへつなぐ『夢の教室』 in 豊田」をスタート。2015年度は豊田市内の小学校22校51クラスで「夢の教室」を実施予定