トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、「持続可能な発展」のための環境改善や保全に向けた活動を助成する「トヨタ環境活動助成プログラム」の2014年度助成対象として21件のプロジェクトを決定した。
これにより、2000年のプログラム開始以来15年間の累計は278件、世界の52の国・地域での実施となる。

このプログラムは、トヨタが1999年に国連環境計画から「グローバル500賞*」を受賞したことを記念し開始したもので、「環境改善に資する環境技術・環境人づくり」を基本テーマとして、実践的なプロジェクトを推進するNPOなど民間非営利団体・グループの活動を支援する。

本年度も「生物多様性」と「地球温暖化」を助成対象テーマとし、海外プロジェクト支援枠と国内プロジェクト支援枠の二つの助成枠において、募集期間中に121件の申請があった。

選考にあたっては、1次選考および、有識者で構成する選考委員会(委員長:中村桂子JT生命誌研究館館長)にて、継続・発展性、地域特性との調和性等を勘案し、海外・国内プロジェクト合わせて21件の対象プロジェクトを決定した。海外プロジェクト支援枠は“インドネシア・ランプン州における小水力発電の普及と住民主体の流域保全の促進”等10件、国内プロジェクト支援枠は“生物多様性の主流化を目指す「市民のための生物多様性全国出前講座」プロジェクト”等11件が助成対象となった。

なお、12月には、本年度の採択プロジェクト代表者出席のもと、助成決定証授与式を開催する。また、来春には成果報告会も開催する予定。

* グローバル500賞(1987~2003年):
国連環境計画(UNEP)が環境の保護・改善に功績のあった個人または団体を表彰する制度。トヨタは世界初の量産型ハイブリッド車の発売等が評価され1999年に日本企業として初めて受賞した。

1. 助成対象内訳

■アジア・太平洋
国内PJ:海外PJ:計
▼2014年度
0:7:7
▼2013年度
0:8:8
▼2012年度
0:8:8
▼2011年度
0:8:8
▼2010年度
0:4:4
■北米・中南米
▼2014年度
0:1:1
▼2013年度
0:0:0
▼2012年度
0:8:8
▼2011年度
0:0:0
▼2010年度
0:0:0
■アフリカ
▼2014年度
0:1:1
▼2013年度
0:2:2
▼2012年度
0:0:0
▼2011年度
0:3:3
▼2010年度
0:2:2
■欧州
▼2014年度
0:2:2
▼2013年度
0:0:0
▼2012年度
0:0:0
▼2011年度
0:0:0
▼2010年度
0:0:0
■日本
▼2014年度
11:0:11
▼2013年度
14:0:14
▼2012年度
10:0:10
▼2011年度
10:0:10
▼2010年度
12:0:12

2. 2014年度助成対象プロジェクト

■海外プロジェクト支援枠/生物多様性
プロジェクト名称:実施団体:実施地域
▼バングラデシュの小学生とその父兄を対象とした生物多様性保全の教材普及実証事業:公益社団法人日本環境教育フォーラム:バングラデシュ
▼フィリピンルソン島における国鳥「フィリピンワシ」の保護と啓発:一般社団法人バードライフ・インターナショナル東京:フィリピン
▼長江流域の生物多様性保全活動「こども環境サミット」の実現に向けて:一般社団法人 ときの羽根:中国
▼ミレニアム・シード・バンク技術伝承プロジェクト:キュー王立植物園:英国、ブラジル
▼インドネシアの地方語と伝統的知識の継承のための「聞き書き」の普及:NPO法人 共存の森ネットワーク:インドネシア
■海外プロジェクト支援枠/地球温暖化
▼インドネシア・ランプン州における小水力発電の普及と住民主体の流域保全の促進:公益財団法人世界自然保護基金ジャパン:インドネシア
▼インドネシア・西カリマンタン州の無電化村における炭のガス化発電:NPO法人 APEX:インドネシア
▼インド国ベンガル湾沿岸村落の復興と防災のための「持続可能な生活林」再生事業:ラムサールセンター:インド
▼マダガスカル南東部における環境教育、森林再生、森林保全:一般社団法人 コンサベーション・インターナショナル・ジャパン:マダガスカル
▼ハンガリーにおける湿地復元と気候変動への適応:世界自然保護基金ハンガリー:ハンガリー
■国内プロジェクト支援枠/生物多様性
▼青少年と官学民産協働で作る『やつしろ・子ども自然と遊び図鑑』で地元の生態系を守る:次世代のためにがんばろ会:日本
▼生物多様性の主流化を目指す「市民のための生物多様性全国出前講座」プロジェクト:公益財団法人 日本自然保護協会:日本
▼中山間地域と都市部を繋ぐ、「桑・蚕・繭」の新しい活用による地域内循環と交流の創出:NPO法人 マルベリークラブ中部:日本
▼富士山西麓の在来作物を調査し、農家・市民の手により継承するプロジェクト:NPO法人 ホールアース研究所:日本
▼ツシマヤマネコの救護と野生復帰、生息環境改善のための動物医療活動:NPO法人 どうぶつたちの病院:日本
▼植樹活動の改善と継続に向けた植栽地の評価と野生動物による利用状況の把握:NPO法人 ピッキオ:日本
▼矢作川流域圏における生物多様性と伝統文化による流域管理手法と持続可能な環境教育の創設:中部ESD拠点協議会:日本
▼松原の草木灰づくり事業:NPO法人 グリーンシティ福岡:日本
■国内プロジェクト支援枠/地球温暖化
▼里山に繁茂する竹を農業に有効活用して炭素固定を図り、次世代へ引き継ぐ地域へ発展:一般社団法人 四日市大学エネルギー環境教育研究会:日本
▼夏休みハイブリッドミニソーラーカー工作教室:宇部市地球温暖化対策ネットワーク:日本
▼薪の森づくりプロジェクト~長野県佐久市の地球温暖化施策は、薪ストーブが担う!~出:NPO法人 森のライフスタイル研究所:日本


助成プログラム詳細についてのお問い合わせ:トヨタ環境活動助成プログラム事務局
E-Mail:tmc-ecogrant@g500.jp
URL:(日)http://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/environment/blessings_of_nature/ecogrant/
(英)http://www.toyota-global.com/sustainability/social_contribution/environment/domestic/ecogrant/index.html