基礎から見直し、全てが生まれ変わったマーチ

1982年に初めて登場したコンパクトカーのマーチ。以来約28年にわたって、日本をはじめ世界中の国々で販売されてきたマーチは、日産のコンパクトカーとして歴史あるブランドになった。4代目となる新型マーチは、初代から引き継ぐDNA「フレンドリー」と最新技術の融合によって新時代コンパクトカーの基準を提案している。

新型マーチの数ある特徴の中でまず取り上げたいのは、クラストップレベルの燃費性能。燃焼効率を向上させた1.2Lの直3新エンジン、副変速機を採用した新世代エクストロニックCVT、新開発の軽量・高剛性プラットフォームにアイドリングストップ機能をプラスし、10・15モード燃費26km/L(12G、12XのFF車)のクラストップレベルの低燃費を達成。さらにアイドリングストップ機能を非搭載でも24km/L(12S)と、ともにH22年度燃費基準+25%を達成した。
  • 日産 マーチ|日刊カーセンサー
  • 日産 マーチ リア|日刊カーセンサー
↑新型マーチは新時代コンパクトカーの基準を提案(左) ホイールベースとリアトレッドを拡張することで踏ん張り感を出している(右)
一目でマーチとわかる丸いヘッドライトとアーチ型のサイドウインドウなど、旧型でも特徴的だったデザインは引き継ぎつつ、ホイールベースとリアトレッドを拡張することでタイヤを四隅に配置し、踏ん張り感をもたらしている。

また、広いガラスエリアや車両感覚がつかみやすいフロントフェンダー形状に加え、15km/h以下で前進・バック時のタイヤの向きとステアリングの切れ角、進行方向を表示するタイヤアングルインジケーター(G、G FOUR)など運転のしやすさをサポートするフレンドリーさが凝縮されている。
  • 日産 マーチ インパネ|日刊カーセンサー
  • 日産 マーチ エンジン|日刊カーセンサー
↑広いガラスエリアで車両感覚がつかみやすい室内(左) アイドリングストップ機能付きの1.2L直3の新エンジンはクラストップレベルの10・15モード燃費26km/Lを達成(右)
グレード構成はベーシックな12S、インテリジェントキー&プッシュエンジンスターター、売れ筋モデルとなるであろう、アイドリングストップ機構を備えた12X、タイヤアングルインジケーターが付く上級の12Gの3タイプ。リアをモーターで駆動させる電動式4WDはGとXに用意。

新型マーチの魅力を味わうには、やはりアイドリングストップ機構は欠かせないだろう。となると、最廉価グレードの12Sとは45万円以上の価格差が生じるものの、充実した装備の12Gがベストバイだ。

Report/カーセンサー編集部