901▲時代とともにフルモデルチェンジを繰り返してきたポルシェ 911。その初代を飾るモデル901型は現在カーセンサーnet上には1台のみの掲載となっていて、正真正銘のクラシックビンテージモデルとなっています。そこで今回はポルシェ 911の元祖である901型がどんなモデルだったのか、振り返ってみたいと思います

正真正銘、ビンテージモデルとなった初代ポルシェ 911

「ポルシェ」とはドイツの自動車メーカーであり、「トヨタ」や「ホンダ」と同じく社名となっているのですが、多くの人がポルシェと聞くと脳裏に思い浮かべるモデル、それが911ではないでしょうか。

リアにエンジンを積み、リアタイヤを駆動させるRRレイアウトをもつスポーツカーとして知られるポルシェ 911は、現在に至るまでポルシェを代表するモデルと言っても過言ではありません。

そんなポルシェ 911は、時代とともにフルモデルチェンジを繰り返してきましたが、初代を飾るモデルが1963年秋に発表された901型と呼ばれるものでした。つまり現在で60年以上前に誕生したモデルということになるため、現在カーセンサーnet上には1台のみの掲載となっていて、正真正銘のクラシックビンテージモデルとなっています。

そこで今回はポルシェ 911の元祖である901型がどんなモデルだったのか、振り返ってみたいと思います。
 

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ポルシェ 356の後継車種として発表された901

それまでポルシェを代表するスポーツカーとしてリリースされていたポルシェ 356の後継車種として、1963年のフランクフルトモーターショーで発表された901型。
 

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この901とは開発コードであり、当初は「ポルシェ 901」として販売される予定でしたが、中央にゼロが入った3桁の数字すべてをプジョーが商標登録していたことから、911と名前を改めてリリースされることになり、901は型名として残ることになったのでした。

そんな901型は356と同じ空冷の水平対向エンジンをリアに搭載し、全体的なフォルムも356のものを踏襲するデザインとなっていましたが、エンジンもシャシーもすべて刷新されたものとなっています。
 

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エンジンは空冷の水平対向という基本は同一であるものの、4気筒から6気筒へとなり、OHVからSOHCへ、排気量も2.0Lへと進化。シャシーもフレーム式からポルシェとしては初となるモノコックボディとなり、大幅に近代化がなされていて、トランスミッションには量産型としては初となる5段のギアボックスが採用された点も特筆すべきポイントでした。

1965年のフランクフルトモーターショーでは新たなオープンモデルである「タルガ」を追加(発売は1967年~)。このタルガは強固なBピラーを備えることで横転時の安全性を高めたもので、アメリカの安全基準に対応したものとなっており、こちらも現在まで911にラインナップされるモデルとなりました。
 

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1966年夏には高性能モデルとなる「911S」を追加。エンジンの圧縮比アップや鍛造ピストン、強化コンロッド、カムプロフィールの変更、吸排気系の改良などによって最終的に190psまで最高出力が高められていました。またエンジンの高性能化に合わせてリアにアンチロールバーを装着し、ベンチレーテッドディスクブレーキを導入。さらにホイールにはヒトデ型の鍛造品のフックスホイールを装着したのもポイントです。

その後は、911T、911L、911Eの名称を冠した各モデルがリリースされ、1969年にはエンジンの排気量を2.2Lへと拡大すると、1971年にはさらに2.4Lへと排気量をしています。

そして1973年にはモータースポーツに参戦するホモロゲーションモデルとして、2.4Lエンジンを搭載していた911Sをベースに、2.7Lエンジンに換装し、大型リアスポイラーや拡幅されたフェンダー、オイルクーラーが装着できるフロントエアダムなどを装着した「カレラRS」を発表。通称“ナナサンカレラ”と言われるこのモデルは、当初ホモロゲーションをクリアする500台限定でリリースされましたが、人気が爆発して最終的に1580台が販売されるまでに至ったのでした。
 

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1974年には主要な輸出先であるアメリカの安全基準に対応するために衝撃吸収式の通称“ビッグバンパ―”を装着するモデルに進化し、搭載エンジンも2.7Lへとさらに排気量が拡大されます。そしてカレラRSは3.0Lのエンジンを搭載し、230psを発生するまでに進化しています。

1975年春には、ターボエンジンを搭載するポルシェ 911ターボが登場し、930型に進化しますが、NA エンジン搭載車は1977年まで901型として生産が続けられ、進化を続けながら13年というモデルライフを過ごしたのでした。
 

中古車は執筆時点で1台のみの掲載

そんな901型ポルシェ 911は、最終型でも50年近くが経過しているということもあって、カーセンサーnetには執筆時点(2025年3月3日)で1台のみの掲載となっています。

執筆時点で掲載されていた1台は1977年式の901型として最終型となるモデルの2.7Lエンジン搭載車で、当時の正規ディーラーであったミツワが販売したもの。グレードはスポーティモデルの911Sで、バーガンディの外装色とタンカラーの内装色もツウ好みの組み合わせとなっています。

価格は総額で約1200万円と決して気安く購入できる価格ではありませんが、すでにビンテージモデルとなっていることを考えると今後大きく値崩れする可能性は低く、逆に価格が上がっていく可能性の方が高いとも言えます。

もし他に希望のモデルがあるというのであれば、こういったビンテージモデルを得意とする販売店に探してもらうのが近道となることでしょう。


 

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文/小鮒康一、写真/ポルシェ
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車のリーフを買ってしまう暴挙に出る。現在はリーフを手放し3代目インサイトをメインに、NA、NB2台のロードスターや初代パルサー、S660に17系クラウンなど雑多な車種を所有中。

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