マツダ ロードスター ▲「人生一度はコレに乗りたい!」と願う人が多い名車、現行型マツダ ロードスターですが、「でも2人しか乗れない車だから……」という理由で購入を断念した人も多いはず。そんな方々のため、現行型マツダ ロードスターとおおむね同種の快感を、おおむね同額の予算で味わえる「3人以上で乗れる車」を探してみることにしましょう!

マツダ ロードスターは「2人乗りである」という点が最大のネック?

「車の運転」が好きな人間にとって、現行型マツダ ロードスターほど好ましい1台はそうそうありません。

「人馬一体」とも評される、素晴らしすぎる動的性能。その性能を公道でも使い切ることができる、適度なエンジンパワー。そして美しい仕立ての内外装と、古典的なれど現代的でもある全体のフォルム――等々、その魅力を挙げていけばきりがありません。

それゆえ猛烈に「欲しい!」と思うわけですが、現行型マツダ ロードスターにはひとつの大きな問題点があります。

それは「2シーターゆえ、最大でも2人しか乗れない」ということです。
 

マツダ ロードスター▲家族がいる人間にとって、2シーターは正直キツイ……

いやもちろん、2シーターであること自体が「問題」なわけではありません。スポーツ性能を最大限重視するのであれば、むしろ2シーターである方が好ましいともいえます。

しかし筆者を含む普通の人間は、車に「スポーツ性能」だけを求めているわけではなく、「積載性」や「多人数が乗れること」なども求めています。複数台所有は若干難しいといえる大都市部にお住いの人は、特にそうでしょう。

それゆえ多くの人は泣く泣く(?)マツダ ロードスターの購入をあきらめるわけですが、しかし世の中には「マツダ ロードスターの代わりになり得る、3人以上が乗れる車」が存在している可能性もあります。

つまりマツダ ロードスターに近いレベルの運転的快感をもたらしてくれるのに、3人以上が乗車できる車を、現行型ロードスターの中古車平均価格とだいたい同じ「総額250万円前後」で購入できれば――もちろん完璧にではありませんが、「マツダ ロードスターの代わり」として機能するはずなのです。

とはいえ、不安なのは「……果たしてそんな車は存在するだろうか?」ということですが、まぁ探してみないことには始まりませんので、気合を入れて探してみることにしましょう!
 

マツダ ロードスター▲これを買うに越したことはないのですが、無理なものは無理ということで、他の何かを探してみよう!
 

ロードスターの代わり①|スバル BRZ(2代目・現行型)
→予算目安:総額220万~270万円

さすがに現行型マツダ ロードスターよりも車両重量は200kg以上重くなってしまいますが、「スバル BRZ」の現行型であれば、現行型マツダ ロードスターと若干似たニュアンスの歓びを感じることができそうです。
 

スバル BRZ▲こちらが現行型スバル BRZ。写真は前期型

ご承知のとおり現行型スバル BRZは、スバルがトヨタと共同開発したFRスポーツの第2世代であり、「トヨタ GR86」の姉妹車でもあります。

搭載されるパワーユニットは、1.5Lの直4自然吸気である現行型マツダ ロードスターと違って最高出力235psの2.4L水平対向4気筒。そしてボディサイズと車両重量についても、現行型ロードスターより若干大きく、若干(270kgほど)重い車です。そのため運転感覚は「現行型ロードスターとまったく同じ」というわけにはいきません。

また、オープンエアも堪能できる現行型マツダ ロードスターに対し、現行型BRZは「固定屋根が備わった車である」という、かなり大きな違いもあります。

しかし「適度なサイズのFRスポーツである」という基本部分に関してはおおむね同じです。そしてパワフルなエンジンを低い重心位置に置いたことで生まれる走りの楽しさは、現行型マツダ ロードスターのニュアンスとは若干異なるものの、大筋で見るならば「だいたい同じようにスポーティで楽しい!」と言うこともできます。

また、マツダ ロードスターと違って乗車定員は4名であり、その後部居住空間も決して広大ではありませんが、「まあまあ普通に使える」とはいえる水準です。
 

スバル BRZ▲この写真ではわかりづらいが、現行型BRZの後席は「まずまず使える」というニュアンスの広さはある

高いものになると総額500万円を超えてしまう現行型スバル BRZの中古車ですが、総額220万~270万円付近の予算帯であっても、走行1万km台から2万km台のR(標準グレード)またはS(上級グレード)を見つけることができます。
 

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スバル BRZ(2代目・現行型) × 全国

また、現行型BRZより若干高い総額270万~290万円ぐらいが目安になってしまいますが、お好みに応じて姉妹車の「トヨタ GR86」を選んでみるのも悪くないでしょう。
 

トヨタ GR86▲こちらは姉妹車であるトヨタ GR86。写真の「SZ」グレードであれば、総額280万円前後で検討可能

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トヨタ GR86(2代目・現行型) × 全国
 

ロードスターの代わり②|BMW 2シリーズ カブリオレ(初代)
→予算目安:総額190万~280万円

前述した現行型スバル BRZは「4人でも乗れるロードスターの代わり」としては悪くないチョイスであるはずですが、「オープンカーではない」という部分がネックになるかもしれません。

であるならば、「BMW 2シリーズ カブリオレ」でどうでしょうか?
 

BMW 2シリーズ カブリオレ▲先代2シリーズの4座オープン版であるBMW 2シリーズ カブリオレ

2015年から2021年まで販売されたBMW 2シリーズ カブリオレは、先代のBMW 2シリーズ クーペをベースに作られた4シーターのFRオープンモデル。

ボディサイズは全長4440mm×全幅1775mm×全高1415mmで、車両重量は1620kgですので、全長は4mを切り、車両重量は1tをほんの少々超える程度である現行型マツダ ロードスターとは「ずいぶん違う車である」と言っていいでしょう。

とはいえエンジン縦置きのFRレイアウトと、最高出力184psの程よくパワフルな2L直4ターボエンジンの組み合わせは「どことなくロードスターに近い」と言うこともできるはず。そして20秒で開閉する電動ソフトトップを開け放ったうえで走ってみれば、「ロードスターとはまた別種の、しかし近いものはある爽快感や痛快感」を十分に味わうことができます。

そしてこちらはロードスターと違って4人乗りであり、後席は、身長170cmぐらいまでの人であればまあまあ普通に座ることができるという、けっこうな実用性も備わっています。
 

BMW 2シリーズ カブリオレ▲身長180cm級だとキツイが、普通ぐらいの体格であれば、成人であっても後席にはまあまあ快適に座れる

中古車価格は総額170万~350万円といったところで、流通量が少ないのが多少ネックではあるのですが、総額220万~250万円付近にて、まずまず良好な1台が見つかるはずです。
 

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ロードスターの代わり③|ミニ ミニ コンバーチブル(3代目)
→予算目安:総額210万~260万円

現行型マツダ ロードスターとはフォルムも駆動方式も異なりますが、「走りの痛快感」と「オープンエアの爽快感」という面では似たものが堪能できそうなのが、先代のミニ コンバーチブルです。
 

ミニ ミニコンバーチブル▲3代目ミニのオープンモデルであるミニ コンバーチブル

2014年に登場した3代目ミニのオープンエア版である「コンバーチブル」が上陸したのは2016年3月。全長3835mm×全幅1725mm×全高1415mmという数値は「全長だけは現行型マツダ ロードスターに少し似ている」と言うこともできますが、まぁ全体的にはまるで違うフォルムです。そして駆動方式もこちらはFFですので、FRであるマツダ ロードスターとはニュアンスが大きく異なります。

しかし、人馬一体ならぬ「ゴーカートフィーリング」と言われることが多い走行フィールの痛快さは、ロードスターとは別種ですが「かなりのモノ」ではあります。そしてクーパーの場合で最高出力136ps、クーパーSの場合でも同192psであるパワーユニットは、現行型マツダ ロードスターのパワーユニットと同様の「公道でも使い切れる歓び」を秘めています。

そして後席は小さな車であるにもかかわらず意外と広く、もちろん広大ではありませんが、成人2名がまずまず普通に座ることが可能。まぁその分だけ荷室は小さめなのですが、「いざというときは4人が乗れる痛快オープンスポーツ」としては、十分に優秀であるといえます。
 

ミニ ミニコンバーチブル▲後席の空間は従来型と比べて、後席乗員の肩まわりの室内幅を約30mm、足元の縦方向の長さを40mm拡大している
 

そんな3代目ミニ コンバーチブルの中古車は、マイナーチェンジ後の中期型は総額280万円以上となる場合が多いのですが、前期型であれば、比較的低走行な物件を総額240万円前後で見つけることが可能です。
 

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ロードスターの代わり④|スズキ スイフト スポーツ(4代目・現行型)
→予算目安:総額150万~220万円

先ほど提案した3代目ミニ コンバーチブルも、その前にご提案したBMW 2シリーズカブリオレも決して悪くないというか、むしろ素晴らしくスポーティなオープンカーではあります。しかし、車両重量1010kg程度である現行型マツダ ロードスターと比較してしまうと、どうしても「重さ」が気になってしまい、それに伴って「これじゃない感」を感じてしまうかもしれません。

であるならば、オープンカーでもスポーツカーでもないのですが、「現行型スズキ スイフト スポーツ」はどうでしょうか?
 

スズキ スイフトスポーツ▲こちらが現行型スズキ スイフト スポーツ

ご承知のとおり現行型スズキ スイフト スポーツは、先代スイフトをベースとするハイパフォーマンスバージョン。最高出力140psのK14C型1.4L直4ターボがもたらすパワーとトルクもかなり素敵ですが、それと同時に、いやそれ以上にこの車の魅力といえるのは、きわめて剛性感の高いボディを伴っていながら車両重量は970~990kgと、現行型マツダ ロードスターより軽量であるということです。

程よくパワフルなターボエンジンと、強靭なれど軽量なボディが組み合わさったときの快感は、FRオープンスポーツであるマツダ ロードスターとはまたニュアンスが異なるものですが、快楽のレベルというか量としては「同等」と言ってもいいかもしれません。

もちろん「オープンエアの快感を味わうことはできない」というのが、マツダ ロードスターと比べた場合の決定的な弱点ではあります。しかしその分だけ、こちらには「普通にまあまあ広い後席と荷室」がありますので、総合的には引き分けと見ることもできます。
 

スズキ スイフトスポーツ▲スポーツ版とはいえ5ドアハッチバックなので、後席の居住空間は普通に十分

そんな現行型スズキ スイフト スポーツの中古車は6速MT車も6速AT車も、総額150万~220万円付近にて走行1万km台までの物件を見つけることが可能。超絶お買い得な1台であるといっていでしょう。
 

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ロードスターの代わり⑤|マツダ ロードスター(4代目・現行型)+何らかの移動手段
→予算目安:総額250万円

ここまで、様々な「3人以上が乗れる現行型マツダ ロードスターの代わり」を検討してまいりました。その中ではスズキ スイフト スポーツがけっこういい線まで行っている気はしますが、それでも決定打には欠けます。そしてその他の3車種も、どれも素晴らしい車ではあるものの、「ロードスターの代わり」としては疑問符が付くでしょう。

つまり「現行型マツダ ロードスターの代わり」を考えること自体に、無理があるのです。

あれはもう唯一無二の完全体であり、他の何かで代替できるような存在ではありません。仮に「予算は総額250万円前後で」というしばりがなかったとしても、現行型ロードスターの完璧な代役(しかも4~5人乗りで)を見つけることは、たぶん誰にもできないでしょう。

であるならば……もう腹を決めて現行型マツダ ロードスターを買うしかありません。それしか、もはや手はないのです。
 

マツダ ロードスター▲言わずとしれた現行型マツダ ロードスター。これの代替品は……ない!

「そんなことを言われても我が家は4人家族なので、ロードスターは無理なんだよ! 無責任なこと言うんじゃないよ!」とおっしゃる人もいるでしょう。そのお気持ちも事情も、よくわかるつもりです。

だからこそ提案したいのは、「現在の平均価格である約250万円の現行型ロードスターを購入したつもりで、実際は総額200万円ぐらいのロードスターを買う。で、浮いた約50万円を元手に、3人以上で移動できる何らかの手段を確保する」という作戦です。
 

マツダ ロードスター▲ロードスターには最大でも2人しか乗れないが、「ロードスター以外の移動手段」もプラスできれば、問題はすべて解決する?

2025年2月下旬現在、確かに現行型マツダ ロードスターの中古車平均価格は約250万円ですが、それ以下の価格の物件が売られていないわけではありません。それどころか総額200万円も出せば、走行2万km台から3万km台のS スペシャルパッケージあたりを普通に購入できます。

しかし、もともとは総額250万円ぐらいでロードスターを買うつもりであったなら、約50万円のお金が「残る」ことになります。まぁ考え方次第というか、脳内イメージの問題ですが。

で、その約50万円にて「別の移動手段」を確保するのです。

別の移動手段の具体的な内容は、人それぞれです。「総額20万円ぐらいの格安軽自動車+新たな駐車場代」としてもいいでしょうし、「必要なときだけ借りるレンタカー代またはカーシェアリング代」に充ててもいいでしょう。またその他にも、いろいろあるかもしれません。

この作戦(?)を採用すれば、あなたはお望みどおり「現行型マツダ ロードスターが手元にあるという、素晴らしい日々」を送ることが可能になります。

もちろんこれは、毎日のように3人以上で車に乗っているという方にはまったく不向きな作戦です。しかし「よく考えてみたら自分の場合、3人以上で車に乗る頻度は低いかも……?」という方であれば、一考してみる価値はあるはずです。

ぜひ、ご検討ください。
 

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マツダ ロードスター(4代目・現行型) × 全国
文/伊達軍曹 写真/尾形和美、マツダ、スバル、BMW、ミニ、スズキ
伊達軍曹

自動車ライター

伊達軍曹

外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツR EX Black Interior Selection。

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