最新カスタムカーの定番やトレンドは!? 各ブースを見て感じたこと【東京オートサロン 2025】
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / 日産 / ホンダ / メルセデス・ベンツ / セダン / クーペ / ミニバン / SUV / フーガ / GT-R / フェアレディZ / スカイラインGT-R / シビックタイプR / SLクラス / シルビア / ソアラ / 86 / GRヤリス / 瀬イオナ
2025/02/09

東京オートサロン2025レポート
今年で第43回目となる東京オートサロンが3日間にわたって開催され、延べ25万人を超える車好きが集まりました。海外からのファンも多く見受けられ、会場ではなかなか車の前にたどり着けないブースもあるなど大盛況でした。
1983年にオートサロンの前身となる「東京エキサイティングカーショー」が始まり、1987年から今の名称に変わっています。1970年代に車やバイクなどの普及によって、〇〇族などと呼ばれる走り屋のジャンルも多彩に。
当時は改造自体が違法になってしまうことも多かったのですが、1995年に構造等変更検査の対象範囲の見直しが行われ、規制が緩和されました。よって自動車部品などのビジネスチャンスが生まれたのです。
そして、モータースポーツ人気や、「頭文字D」、「湾岸ミッドナイト」といった漫画アニメもヒットし、カスタマイズの全盛期に到達!
Z世代の筆者は全盛期をこの目で確かめられたことがなく、カスタムの世界はまだまだひよっこです。ということで、当時のことを調べてみると、80~90年代は大きなエアロパーツの装着、指が入らないほどのローダウン、いわゆるタケヤリと呼ばれるマフラー……などなど、かなり主張が激しく派手なカスタムが主流だったようです。私にはかなり新鮮に映りました。
さすがに今はそういった車はないのかな……なんて思いながら会場を回っていると、なんとまだまだあるじゃないですか!! 私の心にガンガン響いてくる車が!!

例えばこちら! ドラゴンがお出迎えする、一際目立つ車両を発見! こちらはN-STYLEが制作するS15 日産 シルビア。2023年D1GP参戦・2024年FDJ参戦し、今シーズンは中村直樹選手がヨーロッパのドリフトマスターズに参戦するそうです。
そして、一緒に同行した年長の編集者さんいわく「オートサロンといったらこれだよ!」ということで、毎年の常連さんでもあるD.A.Dへ。
メルセデス・ベンツのSL 2台がそれぞれゴールドとシルバーのストーンでデコレーションされており、それはそれはきらびやか! ヘッドライトの中までギラギラだったので、点灯したらどのように光が拡散するのか気になりますね。ホイールもストーンでデコっていたらもっとすごかったかも……。

まだまだ行きます! 思わず「えーーー!? !?」と声を上げてしまった車がこちら! SenseBrand SENSEBRAND D-SPORTSブースの、トヨタ クラウンをベースとしたVIP DRIFT CROWN。
極太砲弾型マフラーが装着されており、とにかくリアビューがすごい。ぜひ実際に走っている姿を見てみたい!

そしてそして! ぜひ見たいと思っていたタケヤリスタイル! ついに発見しました。KUHLが展示した「KUHL 34ZR-GTWR SPEC-D」です。
フロントにはチンスポ風のハーフリップスポイラーも装着されており、最新モデルに昭和らしいカスタムを施しているのがグッときました。

「能ある鷹は爪を隠す」カスタムが主流?
やはり現在も派手でイケイケなカスタムが主流なのか! ということを考えながら、引き続き会場を回っていると、今まで紹介した車両とはやや雰囲気が異なるブースがあることに気づきました。
カスタム好きの方なら多くの方がご存じであろう、HKS、TRUST、BLITZブースです。もちろんカスタムが施されているのですが、なんというか「シンプル」なんです。
HKSから見ていきましょう。ブースの中央にはドドンとGRヤリスとホンダ シビックが展示。最新スポーツカーへのチューニングの取り組みをアピールしていました。


私の目を惹いたのは、日産 スカイラインGT-R。HKSのフラグシップと称される「THE HKS」のコンセプトカーとして自社製作チューンドマシンの販売を手がけるプロジェクトの第3弾だそうです。

大きなウイングとディフューザーが装着されてはいますが、なんというかちゃんと原型をしっかりととどめている(笑)。
しかし、調べてみればエンジンは900psまでパワーアップされており、お値段なんと約8800万円……!
TRUSTでは、ソアラにズキュン!! なんと大川ソアラという316km/hをマークした伝説の車両をオマージュしたものが展示されていました。ボディもナローのまま、エンジンは当時を再現するためにツインターボ仕様の6M-Gはマストだったそうです。

見た目はシンプルですが、知ると当時と現在の思いが交差していてとてもエモい。シンプル×こだわり=グッとくる。印象に残る1台でした。
BLITZは、漫画アニメ「MFゴースト」で登場する車両に人だかりが! このトヨタ 86は、劇中に登場するMFG第3戦ザ・ペニンシュラ真鶴仕様。アニメの描写ではBLITZパーツが多く使用されているようで、今回の展示はファンが魅了するのも納得です。

そして、3つのメーカーに共通するのが、前述のとおりシンプルな見た目に反して、中身はコテコテにいじっているということ。長年、カスタムのトレンドを作り出してきたメーカーとも言えるため、直近や今後のトレンドになるのは「能ある鷹は爪を隠すカスタム」と言えるかもしれませんね!
今回の東京オートサロン2025を見て回り、シンプルなものからコテコテなものまで、そしてスポーツカーやセダンといった定番の車以外にも、SUVやミニバンにまでカスタム領域を広げ、いろんな楽しみ方が増えていると感じました。いずれにしても、車のカスタム文化が今後も盛り上がっていくことを強く願っております!!

自動車ジャーナリスト
瀬イオナ
車メディアの雑誌編集部員を経て、2024年にフリーランスとして独立。「走って書ける」自動車ジャーナリストを目指して修行しながら、若手ジャーナリストとして活動中している。車業界に入ったきっかけは、某動画で中谷明彦師匠を見つけたこと。現在に至るまで「ドライビング」はもちろん「ジャーナリスト」の心得など業界におけるすべてを教わりながら日々鍛錬中である。趣味はドライブ、レーシングカート、スキー、サウナ。
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