トヨタ ハイエースの中古車価格が約1年で35万円ダウンし100万円台後半から狙える! 人気ワンボックスカー、今オススメの買い方・選び方は?
2024/12/20

中古車の流通量が多めで価格もオトク!
ビジネス派もレジャー派も、みんな大好きな1台といえば? そうハイエース(5代目・現行型)だ。
現行H200系はデビューから20年以上が経過しているにもかかわらず、一向に魅力は色褪せない。海外市場では新型H300系に切り替わるも国内モデルについては継投で、今年1月にはちゃっかり改良も。
ビジネスカーとしての需要はもちろん、ミニバンに代わるファミリーカー、レジャーカーとしての需要も高く、カスタマイズやキャンパー架装も盛ん。積載力の高さと経済性、バリエーションの豊富さは唯一無二の魅力だ。
もちろん中古車としても大人気で、中古車平均価格は長らく高水準のままだったが、今年8月以降に突然のダウン。11月には1月比で35万円も下がり、300万円台に突入している。しかも、総額100円万円台で狙える物件もたくさんあるのだ。

次に流通量についても見ておきたい。2024年に入ってから供給量が1400台から1500台後半で安定していたが、直近では約1070台にまで減っているのである。需要と供給量のバランスを考えると、今後再び価格が上昇する可能性もあり得るのだ。

つまり35万円も価格下がってる今が、もしや中古車でハイエース(5代目・現行型)を購入する好機なのかもしれない!
この記事ではモデル概要を振り返りつつ、今、ハイエース(5代目・現行型)を中古で購入するなら、果たしてどのグレードや年式を選ぶべきなのか、検討してみよう。

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トヨタ ハイエース(5代目・現行型)× 全国ハイエースのモデル概要:基本設計はデビュー時からずっと同じ
ハイエース(5代目・現行型)が登場したのは2004年8月のこと。20年以上にわたって生産されており、設計もほとんど変わっていない。
ラインナップは登録の違いにより、バン(貨物)とワゴン(乗用)に大別される。バンはビジネスユースとして内装などが簡素なのに対して、ワゴンの作りはプライベートユースを意識したもの。今回取り上げるワゴンは全車4列シート・10人乗りとなっているのが特徴だ。
ボディ形状については全幅で標準 or ワイド、全長でロング or スーパーロング、ルーフ形状で標準 or ミドルルーフ or ハイルーフと種類は豊富だが、ワゴンに設定されるのは、通常仕様がワイド・ロング・ミドルルーフのみ、「グランドキャビン」がワイド・スーパーロング・ミドルルーフのみとなっている。

搭載されるエンジンは2.7L 直4ガソリンで、バンで圧倒的人気となっているディーゼルの設定はワゴンにない。駆動方式にはFRの2WDと、フルタイム式4WDが用意される。
ハイエース(5代目・現行型)の魅力は何といってもトランスポーターとしての優秀さだろう。シート下に荷物を入れられるから長尺物が積める他、4列目シートを跳ね上げればスクエアで広大な荷室空間が生まれる。この点ではアルファードなどファミリ−向けミニバンも全く敵ではない。
さて20余年の歴史において度々マイナーチェンジが行われてきたが、ワゴンを選ぶうえでポイントとなるような改良点は以下のとおりだ。
【2007年8月】フロントグリルなどのデザイン変更。「GL」グレードを追加。
【2013年12月】フロントバンパーやヘッドライト、センタークラスターなど内外装のデザインを全面的に変更。
【2015年1月】2.7L 直4ガソリンエンジンに可変バルブタイミング機構を採用し、燃費性能が向上。トランスミッションも従来の4速ATから6速ATへと変更。
【2016年6月】横滑り防止機構のVSCやトラクションコントロールを追加。
【2017年12月】衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備。
【2024年1月】AC電源を標準装備。


グレード構成はごくシンプルで、迷う余地は少ない(福祉車両であるウェルキャブを除く)。以下のとおりとなっている。
「DX」:ロング・ワイドボディ・ミドルルーフの標準グレード
「GL」:ロング・ワイドボディ・ミドルルーフの上級グレード
「グランドキャビン」:スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ仕様。装備内容は「GL」と共通
ちなみに中古車市場で圧倒的に多いグレードは、装備が充実した「GL」で全体の8割以上。続いて「グランドキャビン」「DX」の順となっている。
中古車のオススメ①:ハイエースらしく使うならコスパ重視で
中古車価格帯が下がったとはいえ、まだ一般的な乗用車に比べるとハイエース(5代目・現行型)はまだ高い。購入後のメンテナンスやカスタマイズ、架装などの費用を考えると、車両購入費用は安く抑えたい! その気持ち、よく分かります。
ハイエース(5代目・現行型)もデビュー~2010年式頃までの「DX」グレードに注目すると、かなりリーズナブルな価格で手に入る。例えば2008年式・走行距離9.4万km・修復歴なしの「DX」の場合、総額119.9万円だ。

「DX」のバンパーはノンカラードが標準だが、トランポとしてがんがん使う、あるいはカスタマイズを前提とするなら全く問題なし。内装フロアがビニール張りなのも、汚れた靴で乗ったり、濡れた荷物を載せたりするには有利だろう。
初度登録から15年以上、走行距離もこんなに進んでいる物件で大丈夫? と普通なら心配になるところだが、ハイエース(5代目・現行型)は元来、ビジネスユースを前提とした頑丈な作り。きちんとメンテナンスされてきた物件であれば、20万kmでも30万kmでも問題ないだろう。
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トヨタ ハイエース(5代目・現行型)× DX × デビュー~2010年式 ×全国中古車のオススメ②:装備充実の「GL」も中古車なら短納期で
せっかくワゴンのハイエース(5代目・現行型)を選ぶなら、装備や安全機能が充実していて走行距離も少ない物件がいい……となると、「トヨタセーフティセンスP」が標準装備となった2017年式以降の「GL」グレードが候補となる。

価格の一例を挙げると2018年式・走行距離1.4万km・修復歴なしの「GL」グレードでは、総額386.8万円。当時の新車価格プラス80万円という価格だが、新車のように納期遅延やオーダーストップの心配がなく、スピーディに手に入ることを考えると中古車を選ぶメリットは大きい。
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トヨタ ハイエース(5代目・現行型)× 「GL」× 2017年式以降 × 全国中古車のオススメ③:キャンパー御用達のグランドキャビンもリーズナブル
人や荷物をたくさん運びたい、キャンパーに架装したい、といったニーズには「グランドキャビン」がぴったり。10人乗れて、まだまだ余裕たっぷりなんて乗用車は他にない。
ハイエース(5代目・現行型)の中古車全体のうち、「グランドキャビン」が占める割合は1割強。価格も他グレードに比べると割安感が高い。例えば2018年式・走行距離4.7万km・修復歴なしの「グランドキャビン」で総額406.7万円となっている。

ところでハイエース(5代目・現行型)はリセールバリューの高さも大きな魅力のひとつ。10年・10万km以上の物件でもまだまだ価値がある。その点も踏まえて予算を決めると良いだろう。
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トヨタ ハイエース(5代目・現行型)× 「グランドキャビン」×全国▼検索条件
トヨタ ハイエース(5代目・現行型)× 全国※記事内の情報は2024年12月11日時点のものです。

自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。