ホンダ N-BOX（3代目）をマンガで解説！ 日本でもっとも売れている車の最新モデルはどんな車？【人気車ゼミ】
2024/04/11
自動車テクノロジーライターの松本先生と、漫画家の田代先生が話題のモデルを深く分かりやすく掘り下げていく連載『人気車ゼミ』。今回紹介するのは新型ホンダ N-BOX。
講師紹介
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
マンガ家
田代哲也
マンガ家・イラストレーター。1987年『週刊少年ジャンプ・サマースペシャル』（集英社）でデビュー。少年マンガ誌、青年マンガ誌、スポーツ雑誌などジャンルを問わず執筆。絵本『田んぼの昆虫たんけん隊』『水泳大好き！トラ』（星の環会）。2004年より東放学園高等専修学校、東放学園映画専門学校で講師を務める。スズキの車を5台乗り継ぎ、現在の愛車はエスクード。
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ホンダ N-BOX（3代目） × 全国重要ワード（マンガ内※）解説
初代N-BOXのデビュー後、2012～2022年度の年度別販売台数では、2014年度を除いてすべて首位を獲得している。2014年度はダイハツ タントが3代目にモデルチェンジして新車効果で首位を奪取。2代目N-BOXは2015年度以降首位を維持し続けた。
▲2代目N-BOX
2011年12月に登場した初代N-BOXは、軽量・高剛性のボディとコーナリング時のロールを抑えた足回りにより安定感のある走りと高い質感を実現。これにより普通車からのダウンサイジングユーザーを獲得した。以来、これが軽自動車の標準となっている。
初代N-BOXの開発責任者だった浅木泰昭氏は、80～90年代のホンダF1参戦第2期に立ち上げから関わった人物。初代は新設計ボディと軽量・高強度サイドパネルなどで下まわりをがっちり固め、サスペンションがしっかり動くようにして、上質な乗り心地を実現した。
一般的に発売から時間が経過すると徐々に販売台数が落ちるため、年次改良やマイナーチェンジで商品力を高める。しかし、N-BOXは初代のモデル末期だった2017年度上半期に販売台数1位に、2代目も2023年上半期に10万台以上を販売して1位になった。
ノーマルモデルはシンプルで街になじむスタイリング、カスタムは上質なスタイリングを目指して開発された。インテリア形状は共通だが、カスタムはブラック内装になりシート地も3種類用意される。中古車は1500台ほど流通していて、そのうち約6割がカスタム。
先代がボディからはみ出す立体的な造形のテールランプだったのに対し、新型はボディとラインを揃えた一体感のあるデザインに変更。ノーマルモデルは黒と赤でコントラストを強調したデザイン、カスタムは伝統となっているクリアレンズタイプでクールさを演出している。
▲ノーマルモデル（左）とカスタム（右）のテールランプ
初代と2代目はアナログメーターをインパネ上に設置して運転中の視線移動を少なくしていた。新型はホンダの軽自動車で初めて7インチのTFT液晶メーターを採用。ステアリングの内側からメーターを確認するインホイールメーターに変更して、視界を広げている。
▲3代目N-BOXのTFT液晶メーター
ホンダの先進安全装備パッケージ。2代目からは全グレードで標準装備化されている。新型では約100度の有効水平画角があるフロントカメラと前後8個のソナーセンサーで車両周囲を監視。近距離衝突軽減ブレーキ、急アクセル抑制機能が追加された。
▲画角が広がったカメラとソナーセンサーで周囲を監視する
新型のCVTは先代から採用されているものを継続使用。ただ、変速制御を徹底的に見直すことでアクセルを踏んだときの自然な加速やアクセルをオフにしたときの違和感のない減速を実現。併せて、ドライバーの意図しないわずかな加速度変化も抑制している。
近年発売される軽スーパーハイトワゴンは、200万円を超える新車価格が珍しくない。N-BOXはカスタムターボやカスタムコーディネートスタイル、スズキ スペーシアも一部モデルが200万円以上に。主な理由は、先進安全装備の標準化や原材料費の価格上昇によるもの。
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