レクサスGX▲来年の発売が予定されているGX。レクサスのSUVは新旧、発売予定合わせて11車種にもなる

SUVのラインナップを拡充するレクサス

日本を代表する高級車ブランドであるレクサスは今や、セダンからミニバンまで豊富なカテゴリーをラインナップしている。

今年6月にワールドプレミアされたGXの日本導入も決まり、バリエーションはますます豊富になる予定だ。

そんなレクサスの中でも特に充実しているSUVモデルを、ボディサイズの小さい順に紹介していく。

モデル 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 中古車価格帯
LBX
(初代)
4190 1825 1560 590万~680万円
UX
(初代)
4495 1840 1540 220万~580万円
NX
(初代)
4640 1845 1645 160万~350万円
NX
(2代目)
4660 1865 1660 510万~870万円
RZ
(初代)
4805 1895 1635 710万~1000万円
RX
(初代)
4770 1885 1690 100万~260万円
RX
(2代目)
4890~5000 1895 1710~1725 250万~800万円
RX
(3代目)
4890 1920 1700 740万~1230万円
LX
(初代)
5065 ~5080 1980 1910 650万~1300万円
LX
(2代目)
5100 1990 1885~1895 1420万~2250万円
GX
(初代)
4950 1980 1870
モデル 全長(mm) 全幅(mm) 全高(mm) 中古車価格帯
LBX(初代) 4190 1825 1560 290万~660万円
UX(初代) 4495 1840 1540 70万~290万円
NX(初代) 4640 1845 1645 160万~350万円
NX(2代目) 4660 1865 1660 170万~500万円
RZ(初代) 4805 1895 1635 120万~430万円
RX(初代) 4770 1885 1690 290万~660万円
RX(2代目) 4890~5000 1895 1710~1725 290万~660万円
RX(3代目) 4890 1920 1700 290万~660万円
LX(初代) 5065~5080 1980 1910 290万~660万円
LX(2代目) 5100 1990 1885~1895 290万~660万円
GX(初代) 4950 1980 1870
レクサス ▲中古車市場ではリーズナブルな価格帯になっているモデルも
 

LBX(初代)

・全長:4190mm
・全幅:1825mm
・全高:1560mm

レクサス LBX(初代) ▲ボディのデザインにスピンドルを組み込んだフロントマスク

2023年12月に登場した新型コンパクトクロスオーバーSUV。ヤリスクロスと共通のプラットフォームが採用され、歴代レクサスSUVの中で最もコンパクトな車種となる。

搭載されるパワーユニットは1.5L 直3ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドのみ。26.2km~(WLTCモード)という非常に優れた燃費性能が魅力。

グレードはモダンでスポーティな「クール」、上質感を追求した「リラックス」、オーダーメイドのように内外装のパーツを自由に選択できる「ビスポーク ビルド」の3種類。それぞれ2WD(FF)とE-Fourを用いた4WDが選択できる。

いずれもコンパクトだがレクサスの雰囲気がたっぷり味わえるモデルとなっている。

レクサス LBX(初代) ▲車内はタイトだが、しっかりレクサスクオリティ

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レクサス LBX(初代)
 

UX(初代)/UX300e(初代)

・全長:4495mm
・全幅:1840mm
・全高:1540mm

レクサス UX(初代) ▲外観はRXやNXのコンパクト版というところ

2018年11月に投入されたUXは、レクサスSUVの中で最もコンパクトなモデル。

トヨタ C-HRとプラットフォームを共有しているが、当然、ボディ剛性やハンドリング、静粛性などはレクサスらしいクオリティに仕上げられている。

UXには2L 直4ガソリンエンジン(「200」)と、同エンジン+モーターのハイブリッド(「250h」)と2つのパワートレインがある。その他にも電気自動車(EV)モデルがあるが、こちらは「UX300e」(2022年12月~)という別モデルとして扱われている。

ガソリンモデルのUX200は今年12月での生産終了が発表されており、来年以降に新車で購入できるUXはハイブリッドとEVのみとなる。

グレードは、快適装備を充実させた「バージョンC」と、豪華な装備内容とした「バージョンL」、さらにガソリン車、ハイブリッド車にはスポーティモデルとなる「Fスポーツ」というバリエーションがある。

レクサス UX(初代) ▲標準グレードでもレクサスらしく、インテリアは豪華だ

UXの中古車市場はハイブリッド車が全体の8割超と圧倒的に多くなっている。

価格の一例を挙げると、2019年式・走行距離4.3万kmの物件で総額約230万円とリーズナブルなものも多く見つかる。

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レクサス UX(初代)

EVモデルの「UX300e」は発売からまだ間もないため、中古車市場流通台数は20台前後と少ない。

ただし、価格は総額320万円~と、新車価格の半分以下から狙えるものもある。

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レクサス UX300e(初代)
 

NX(初代)

・全長:4640mm
・全幅:1845mm
・全高:1645mm

レクサス NX(初代) ▲個性強めのエクステリアは初代NXならではの魅力

ボディサイズは日産 エクストレイルやスバル フォレスターなどのミドルクラスSUVとほぼ同等。 RXのコンパクト版として企画されたのが初代NXだった。

外観は当時の3代目RXと路線を変え、バンパーを切り裂くように埋め込まれたLEDポジションランプ、エッジの効いたボディサイドのプレスラインを採用するなど、かなり攻めたデザインとなっていた。

搭載されたパワーユニットは2.0L ガソリンターボ・エンジンと、2.5L直列4気筒ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドの2種類。前者はもともと「200t」というグレード名だったが、2017年9月のマイナーチェンジで「300」へと名称変更された。

 レクサス NX(初代) ▲「Iパッケージ」はステアリングヒーターなどの機能装備が充実

中古車市場での流通量は1400台以上と豊富! パワーユニット別構成ではハイブリッド車よりもガソリン車の方が若干多い。生産終了から2年経過したことで価格も落ち着き、中古車平均価格は320万円前後となっている。

特にリーズナブルなのはやはり前期モデルで、例えば2017年式・走行距離5万kmの「200t」なら総額190万円以下から狙える。エンジンが後期の「300」と同じで、この価格帯はお得。ハイブリッドは+10万円程度の相場感だ。

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レクサス NX(初代)
 

NX(2代目)

・全長:4660mm
・全幅:1865mm
・全高:1660mm

レクサスNX(2代目) ▲キープコンセプトだが、初代よりも若干、角が取れた印象となった外観

2021年10月に登場した2代目NX。プラットフォームが一新され、ボディサイズも若干大きくなっている。

2.5Lガソリン自然吸気(「250」)、2.4Lガソリンターボ(「350」)、ハイブリッド(「350h」)、プライグインハイブリッド(「450プラス」)と4種類のパワーユニットを用意。

標準グレードの他に豪華装備の「バージョンL」、スポーティな「Fスポーツ」が用意されるグレード展開は他のレクサス車同様だ。

レクサスNX(2代目) ▲インテリアにはドライバーが運転操作に集中できるコックピット思想「タズナコンセプト」を採用

デビューから約2年経過したが、中古車市場にはまだ150台ほどしか流通していない。パワーユニット別ではハイブリッド車の「350h」が最も多く、全体の7割近くを占めている。

価格の一例を挙げると、2023年式・走行距離0.5万kmの「350h」で総額534.7万円と、新車価格よりも高い水準となっている。

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レクサスNX(2代目)
 

RZ(初代)

・全長:4805mm
・全幅:1895mm
・全高:1635mm

レクサス RZ(初代) ▲スピンドル部分がバンパー、ボンネットと一体となったデザイン

RZはレクサス初のEV専用車種だ。クロスオーバーSUVだが、そのフォルムはよりクーペライクであり、全高もNXやRXより低い。ショートノーズ、ロングホイールベースにより、広い車内空間が実現されている。

全グレードで前後にモーターを備える4WD「ダイレクト4」など先進的な装備が数多く採用された。

プラットフォームはトヨタ bZ4X、スバル ソルテラと共通だが、フロントモーターの出力を大幅に高めるなど走行感覚においては全く異なるものとなっている。

レクサス RZ(初代) ▲シフト操作はダイヤル式。インテリアも未来的だ

今年3月にデビューしたばかりのモデルだけあって、中古車市場に存在するRZはまだ数台。現状ではそのすべてが特別仕様車である「ファーストエディション」だ。

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レクサス RZ(初代)
 

RX(初代)/RXハイブリッド(初代)

・全長:4770mm
・全幅:1885mm
・全高:1690mm

レクサス RX(初代)/RXハイブリッド(初代) ▲スピンドルグリルが採用されたのは、2012年4月のマイナーチェンジから

RXはミドルクラスのクロスオーバーSUV。もともとグローバルに展開するRXはトヨタ ハリアーと共通のプラットフォームだったが、2009年に分離。グローバルでは3代目にあたるモデルが、国内レクサスでは初代RXとなった。

流麗なボディラインであるためにコンパクトに見えるが、全幅はトヨタ ランドクルーザープラドと同寸。それだけに車内空間はゆったりしている。

搭載されるパワーユニットも3.5L V6ガソリン(「350」)、3.5L V6ガソリン+モーターのハイブリッド(「450h」)と贅沢。

2010年8月には2.7L 直4ガソリン(「270」)が追加されている。

 レクサス RX(初代)/RXハイブリッド(初代) ▲インパネシフトが新鮮に見える、初代のインテリア

当時の新車価格帯は415万~578.1万円だった初代RXだが、生産終了から8年経過したことで、中古車市場平均価格は150万円台にまで下がっている。最もボリュームが多いのは2013年式前後、走行距離5万~7万kmの物件だ。

例えば、2013年式・走行距離5.4万kmの「270 バージョンL」なら総額139万円で狙える。初めてのレクサスとしてもぴったりだろう。

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レクサス RX(初代)

RXハイブリッドの流通量は120台あまりと数は多くない。

平均価格は180万円台でガソリンモデルよりは高いが、新車時価格が500万円台後半だったことを考えるとこちらもお得な水準と言えるだろう。

総額200万円以下の価格帯に、走行距離4万km台の物件も見つけることができる。

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レクサス RXハイブリッド(初代)
 

RX(2代目)

・全長:4890~5000mm
・全幅:1895mm
・全高:1710~1725mm

レクサス RX(2代目) ▲フロントだけでなくリアもスピンドル形状にデザインされた2代目のRX

2015年10月にフルモデルチェンジした2代目RX。初代から、全長を120mm、全幅を10mm、全高を20mm、ホイールベースを50mm拡大された。

外観では初代の途中から採用されたスピンドルグリルを継承しつつ、さらにシャープなデザインが採用されている。

パワーユニットでは3.5L V6ガソリン+モーターのハイブリッド(「450h」)を従来型から引き継ぎつつ、新たに2.0L 直4ガソリンターボ(「200t(~2017年12月)」「300(2017年12月~)」)を設定した。

2017年12月のマイナーチェンジで、ハイブリッド車の全長を約110mmストレッチし、3列シート7人乗りとした「450hL」が追加されている。

レクサス RX(2代目) ▲運転に集中できる環境を追求したインテリア

中古車市場には約1610台という豊富な物件が流通している。その約6割がハイブリッド車だ。

新車価格同様にガソリン車の方が価格が低くなっており、一例を挙げると2017年式・走行距離3.5万kmの「200t」で総額273.9万円とコンディションの良いものが新車時の半額程度の価格で流通している。

ハイブリッド車では2016年式・走行距離3.4万kmの「450h」で総額278.4万円という、こちらも新車時の半額以下の物件を探すことができる。

3列シート・7人乗りの「450hL」は、約60台前後が流通。こちらは総額340万円前後からのスタートだ。

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レクサス RX(2代目)
 

RX(3代目)

・全長:4890mm
・全幅:1920mm
・全高:1700mm

レクサス RX(3代目) ▲FFは「350」「350h」にのみ用意される

3代目となったRXでは全幅はついに1900mmを超え、ラージクラスに近いカテゴリーとなった。ただし、2代目で追加された3列シートモデルの設定はなく、全車2列シートとなっている。

外観ではスピンドルがボディ一体となった「スピンドルボディ」を採用。ボディとグリルの融合を図った「シームレスグリル」などユニークな造形が採り入れられているのが特徴だ。

パワーユニットでは2.4L 直4ガソリンターボ(「350」)と同エンジン+モーターのハイブリッド(「500h」)の他、RX初のプラグインハイブリッド(「450h+」)が用意された。2023年7月にはさらに「450h+」と同じパワーユニットのハイブリッド(「350h」)が追加されている。

レクサス RX(3代目) ▲操作のほとんどをディスプレイで行うレイアウトとなった

まだデビューから1年弱ということで、中古車市場に流通している物件数は60台前後。その半数近くが走行距離500km未満の物件だ。

新車の供給が追いついていないためか、中古車市場では最安値の物件でも新車価格+70万円弱という状況になっている。

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レクサス RX(3代目)
 

LX(初代)

・全長:5065~5080mm
・全幅:1980mm
・全高:1910mm

 レクサス LX(初代) ▲車高調整を自動制御する「4-Wheel AHC」&「AVS」を全車に装備する初代LX

北米市場などでは1990年代に登場したLXだったが、日本市場に導入されたのは2015年9月。初代LXはランドクルーザー200とプラットフォームを共有しながら、レクサスらしい高級感を身にまとったSUVだ。

グローバルでは3代目にあたるモデルで、日本導入と同時期のマイナーチェンジによりスピンドルグリルを初採用。RXなどと共通イメージのフロントマスクとなった。

インテリアには本木目や本革などの高級素材を多用する、紛れもない高級SUVだ。一方で強固なラダーフレーム構造のボディを採用し、極低速での一定速走行を可能にする「クロールコントロール」、路面状況ごとに最適制御する「マルチテレインセレクト」を装備する本格オフロード四駆でもある。

 レクサス LX(初代) ▲インテリアもレクサスらしい雰囲気に仕上げられていた

2015年9月~2021年11月にかけて生産された初代LXだが、中古車市場に流通しているのは160台前後。年式ではデビュー直後から最終年まで比較的まんべんなく分布している。

価格の一例を挙げると、2015年式・走行距離5.3万kmの物件で総額683.8万円。中古車平均価格は930万円前後だ。耐久性もランクル同様だけに、その価値を考えると決して高くはないだろう。

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レクサス LX(初代)
 

LX(2代目)

・全長:5100mm
・全幅:1990mm
・全高:1885~1895mm

レクサス LX(2代目) ▲パワートレインを後方に移動し、前後重量バランスの均等化も図られた

国内版LXとして初のフルモデルチェンジが2021年12月に行われ、2代目になったLX。

伝統的なラダーフレーム構造や前ダブルウィッシュボーン式、後リジッド式とするサスペンションなどは踏襲されたが、ボディの大部分をアルミ化。その結果、従来型よりも100~150kgもの軽量化を達成している。

搭載されるパワーユニットは従来型が5.7L V8ガソリンエンジンのみだったのに対して、新型では3.5L V6ガソリンツインターボへとダウンサイズ。

なお、プラットフォームを共有するランドクルーザー300と違いディーゼルエンジンは設定されていない。

レクサス LX(2代目) ▲後席の居住性を高めた「エグゼクティブ」と悪路走破性を重視した「オフロード」が設定されている

デビューから3年弱経過した現在の中古車流通台数は約50台。新車価格が1250万~1800万円なのに対して、中古車平均価格は約1680万円と高い水準を維持している。

これは生産能力を大幅に上回る注文が入っていることにより、昨年7月から新車の受注をストップしている(公式サイトの情報)影響が大きいだろう。

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レクサス LX(2代目)
 

GX(初代)

・全長:4950mm
・全幅:1980mm
・全高:1870mm

 レクサス GX(初代) ▲オフロード仕様の「OVERTRAIL」仕様が用意される予定

プラドとプラットフォームを共有するGX。これまで日本導入されてこなかったが、プラドの後継となるランドクルーザー250とともに日本に導入されることがアナウンスされた。2024年発売予定となっている。

パワーユニットは3.5L V6ガソリンツインターボエンジンに加え、レクサスのラダーフレーム車としては初めてのハイブリッドが用意される。2.4L 直4ガソリンエンジンと前後モーターを組み合わせたものだ。

北米などで展開されてきた初代、2代目GXに比べて、オフロードテイストの強い外観となる予定。こちらも楽しみだ。

レクサス GX(初代) ▲高級感とたくましさを兼ね備えたオフローダーになりそうだ(写真は海外仕様)

※記事内の情報は2023年10月25日時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/篠原晃一、奥隅圭之、柳田由人、レクサス
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。

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