レヴォーグ▲実用的なステーションワゴンだが、最近はスタイリッシュなモデルも増えている

人気のステーションワゴンは? 最新ランキング上位20車種を紹介

大きなカーゴルームを備え、長距離移動が得意なステーションワゴンだからこそ実現できるカーライフがある。荷物をたくさん積んで出かけるなら、やはりステーションワゴンがオススメだ。

この記事では、カーセンサーで人気のステーションワゴン、国産車・輸入車(海外車)問わず上位20車種を紹介。モデルの魅力や購入価格を参考にしながら、ぴったりの1台を見つけてほしい。
 

 

目次

 

ステーションワゴンとは?

ステーションワゴンとは、車内の積載スペースを拡大するためにリアキャビンを箱型とした車のこと。セダンやハッチバックなどをベースとすることが多い。

もともとは「鉄道の駅から荷物を運ぶための車」としてステーションワゴンという名称が使われていたが、現代になって車の1ジャンルとして扱われるようになった。

自動車メーカーによっては「ブレーク(馬を調教するための車が語源)」、「シューティングブレーク(狩猟用に使われた車が語源)」「エステート(広大な土地を見てまわるための車が語源)」「ヴァリアント(変化形の意)」などと呼ばれることもあるが、ほとんどはステーションワゴンと同じ意味だ。
 

 ステーションワゴン ▲たくさんの荷物を積んで快適に走れる馬車が、ステーションワゴンという言葉の起源となっている
 

ステーションワゴンはどんな人に向いている?

たくさんの荷物を積んで移動するという目的において、ステーションワゴンほど適した車はない。SUVやミニバンでも荷物は積めるが、荷物の積み降ろしするのにちょうど良い高さで、しかも奥行きのあるステーションワゴンのラゲージスペースは荷役性において抜きんでている。

一般的にステーションワゴンはホイールベースが長く、直進安定性が優れているのも長所。快適に長距離移動することができる。

つまり、キャンプやアウトドアスポーツなど、荷物やギアを満載してフィールドまで出かける趣味をもつ人にうってつけのカテゴリーなのだ。楽器、DIYのための材料など大型の道具を運搬する必要のある人にも便利だろう。

加えて、小回り性能や燃費性能は通常のセダンやハッチバックと大きく変わらないため、日常の買い物など普段使いも全く問題ない。真にマルチパーパスな乗り物と言える。
 

ミニクラブマン ▲単に荷物を積めるだけでなく、積み降ろししやすいのがステーションワゴンの利点だ!
 

ステーションワゴンの選び方・目的別ポイント

ひと口にステーションワゴンと言っても、様々なタイプがある。ニーズ・目的を大きく4つに分け、それぞれオススメのタイプを紹介しよう。
 

・長距離移動が多い

長いホイールベースをもつ、ミドルクラス以上のステーションワゴンがオススメ。特に欧州車は長距離・高速移動を前提に作られたステーションワゴンが多く、乗り心地もラグジュアリーだ。

最近登場した新型車には、車間距離を自動で調整してくれるオートクルーズ機能など長距離移動が楽になる先進装備を備えたモデルが多い。
 

3シリーズツーリング ▲ステーションワゴンはロングドライブも得意(写真はBMW 3シリーズツーリング)

・近場の街乗りがメイン

毎日の買い物や送迎と兼用なら、経済性に優れているモデルが良い。

国産コンパクトをベースとした車種なら小回りが利き、しかも燃費が良い。ハイブリッド車をセレクトするとなお良しだ。
 

 カローラツーリング ▲最近の車種ではハイブリッドを主力にしているステーションワゴンもある(写真はトヨタ カローラツーリング)

・スポーティなドライビングを楽しみたい

スポーツセダンやスポーツクーペをベースとしたステーションワゴンは、運動性能も機敏。

車種によっては、エンジンやサスペンションの味付けを変更したスポーツグレードが用意されていることもあるので要チェックだ。
 

アテンザワゴン ▲セダンなどとは重量配分が変わるステーションワゴンの多くは、サスペンションも専用設定されていることが多い(写真はマツダ アテンザワゴン)

・荷物が多く、積載量を増やしたい

積載性を最優先するなら、商用バンから派生したステーションワゴンがオススメ。

シートや床面が撥水・防汚仕様となっていることが多く、汚れても掃除しやすい利点がある。積載する物に応じて車内をカスタムしやすいのもうれしい。
 

プロボックス荷室 ▲長大でシートアレンジしやすい車内は、ビジネスバンならでは(写真はトヨタ プロボックスバンの荷室)
 

ステーションワゴン人気ランキングTOP20

ステーションワゴンの全体像が見えてきたところで、カーセンサーで人気のステーションワゴンをランキング形式で発表していこう!

国産車や輸入車、現行モデルから生産終了となったモデルまで、バリエーション豊かな顔ぶれだ。
 

 

第1位|スバル レヴォーグ(初代)

■生産期間:2014年6月~2020年9月
■中古車平均価格:173万円
 

 レヴォーグ(初代) ▲ヘキサゴングリルなどスバルらしい意匠のフロントマスク。2017年8月に外観が大きく変更された

日本でステーションワゴンを広めた立役者であるスバルが、レガシィツーリングワゴンに変わる新しい世代のフラッグシップとして世に放ったモデル。

プラットフォームはハッチバックモデルのインプレッサがベースになっており、全長、ホイールベースはレガシィツーリングワゴンよりも100mm短い。

パワートレインでは1.6Lガソリンターボ、2.0Lガソリンターボ、ともに水平対向エンジンを搭載。これにスバル得意のシンメトリカルAWD(左右対称のフルタイム4WDシステム)が組み合わされる。

1.6L車はフロント重視のアクティブトルクスプリット型、2.0L車はリア重視のVTD-AWD(不等&可変トルク配分電子制御AWD)と、パワーユニットによってAWDシステムを変えているのもスバルらしいこだわりだろう。
 

 レヴォーグ(初代) ▲ホイールベースが短いにもかかわらず、荷室容量は当時のレガシィツーリングワゴンよりも大きかった

中古車市場には1100台以上が流通しており選択肢は豊富。

価格も総額200万円以内がほとんど、走行距離少なめの物件も多数ある……と今まさに狙いどきの1台となっている。
 

▼検索条件

スバル レヴォーグ(初代) × 全国
 

第2位|ホンダ シャトル(初代)

■生産期間:2015年5月~2022年11月
■中古車平均価格:142.8万円

 シャトル(初代) ▲ワンモーションに近いフォルムで運転も楽

フィットのステーションワゴン版であるフィットシャトルの後継車種として誕生。独立したモデルとして、あえて「フィット」の名前は車名から外された。

ステーションワゴンとミニバンをクロスオーバーさせた、洗練されたスタイルが魅力だ。機能的にも優れたパッケージで、5ナンバーサイズのステーションワゴンとしては当時最大の荷室スペースを備えていた。

パワーユニットは1.5L 直4ガソリンエンジン、1.5L 直4ガソリンエンジン+モーターのハイブリッドという2種類。前者にはCVT、後者にはスポーティな走りが楽しめる7速DCTが組み合わされている。

2017年9月には「ホンダセンシング」を全車に標準装備化、2019年5月には外観の模様替えが行われている。
 

 シャトル(初代) ▲インテリアもフィットとは異なる、上質感あるデザインだ

中古車市場には750台前後が流通。

その7割以上がハイブリッドだ。生産終了から間もない現在なら、走行距離の少ない物件を見つけられる。
 

▼検索条件

ホンダ シャトル(初代) × 全国
 

第3位|トヨタ カローラツーリング(初代)

■生産期間:2019年9月~生産中
■中古車平均価格:234.6万円
■新車価格:197.6万~308.3万円
 

 カローラツーリング(初代) ▲グローバル展開される車種だが、ボディサイズは国内専用にアレンジされている

レガシィとともに、日本のステーションワゴン界をけん引してきたモデル。2019年、カローラのフルモデルチェンジに伴い、新たな車種の「カローラツーリング」としてリリースされた。

荷室のリバーシブルデッキボードは上段に設置すると倒した後席とフラットな床面に、下段に設置すると背の高い荷物が積める、という使い勝手の良い装備。

最大化したときの荷室は奥行き1953mm、幅1464mmもある。趣味のギアを積載するのに便利なのはもちろん、車中泊にも対応できるだろう。
 

カローラツーリング(初代) ▲ディスプレイオーディオを装備するなどインテリアは未来的なイメージ

パワーユニットは現在、1.8Lガソリンエンジン+モーターのハイブリッドと1.5Lガソリンエンジンに整理されているが、2022年10月までのモデルでは1.2Lガソリンターボエンジン・6速MTというスポーティな仕様も存在している。

中古車市場には約1000台が流通。ハイブリッド車とガソリン車の比率は半々に近い状況となっている。
 

▼検索条件

トヨタ カローラツーリング(初代) × 全国
 

第4位|ミニ ミニクラブマン(2代目)

■生産期間:2015年11月~生産中
■中古車平均価格:252.9万円
■新車価格:290万~615万円

ミニクラブマン(2代目) ▲2019年10月にフロントグリルやリアコンビランプのデザインが変更された

3世代目のミニをベースに作られたワゴンモデル。ステーションワゴンとしては2代目のモデルとなる。

全長は通常のミニよりも450mmほど長い4270mm。全幅も1800mmあり、もはや「ミニ」と呼ぶのは抵抗あるボディサイズとなった。

リアドアにはクラブマン専用の観音開き式を採用。ラゲージスペースは5名乗車時で360L、2名乗車時で1250Lの大容量を誇る。丸目ヘッドライトの愛らしい見た目、真円を基調としたユニークな内装デザイン、きびきびとしたハンドリングも魅力的だ。
 

 ミニクラブマン(2代目) ▲電動パーキングブレーキなどクラブマン専用装備も豊富だ

中古車市場には現行型ミニクラブマンだけで約770台の物件が流通している。

半導体不足などの影響で供給が滞った2021~2022年を除いて、年式もまんべんなく分布している状況だ。グレードもベーシックな「クーパー」からカリカリチューンの「ジョン・クーパー・ワークス」まで幅広く分布しているので、好みに合わせてチョイスできるだろう。
 

 

▼検索条件

ミニ ミニクラブマン(2代目) × 全国
 

第5位|メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(4代目)

■生産期間:2014年10月~2021年6月
■中古車平均価格:250.2万円
 

 Cクラスワゴン(4代目) ▲2018年7月にバンパーのデザインが変更された

ミドルクラスのセダン、クーペとして世界中から厚い信頼が寄せられる、Cクラスのステーションワゴン版。

その4代目は上位車種であるSクラスに通じる外観、内装となり、高級感が一段と増したモデルだ。現行型の5代目よりもコンベンショナルなデザインと作りで、いかにも欧州高級車らしい風格がある。

パワーユニットとグレードは下記のとおり多く、用途に合わせて選択ができるようになっている。

・1.6L 直4ガソリンターボ:「C180」
・2.0L 直4ガソリンターボ:「C200」、「C250」
・2.2L 直4ディーゼルターボ:「C220 d」
・2.0L 直4ガソリンターボ+モーターのプラグインハイブリッド:「C350e」
・3.0L V6ガソリンターボ:「C450 AMG」
 

 Cクラスワゴン(4代目) ▲ブラックを基調としたインテリアは上品で落ち着いた印象だ

中古車市場に流通しているのは470台前後で、輸入ステーションワゴンとしては潤沢な選択肢がある。

最もボリュームの多いグレードは「C200」だ。デビュー直後の年式であれば、走行距離3万km未満の物件でも総額200万円前後から狙える。
 

▼検索条件

メルセデス・ベンツ Cクラスワゴン(4代目) × 全国
 

第6位|スバル レガシィツーリングワゴン(5代目)

■生産期間:2009年5月~2014年10月
■中古車平均価格:67.5万円
 

レガシィツーリングワゴン(5代目) ▲北米からのニーズに応える形で大型化された5代目

1989年の初代登場以来、日本のステーションワゴンといえばレガシィだったが、ツーリングワゴンとしては5代目が最後のモデルとなった。ボディサイズは歴代で最も大きくなり、全長4775mm、全幅1780mmに。そのうえで最小回転半径は5.5mに抑えられている。

パワーユニットはデビュー当初、2.5L 水平対向4気筒SOHCガソリンと、2.5L 水平対向4気筒DOHCガソリンターボという構成だった。前者にはCVTが、後者には5速ATまたは6速MTが組み合わされる。いずれのエンジンもスバル車らしいトルクと味わい深さのある名機だ。

2012年5月の大規模マイナーチェンジでフェイスリフトされるとともに、新たに2.0L 水平対向4気筒DOHCガソリンターボを追加。その後、2.5L 水平対向4気筒DOHCガソリンターボは廃止されている。
 

 レガシィツーリングワゴン(5代目) ▲ラグジュアリーな車内の雰囲気もレガシィツーリングワゴンの魅力だ

生産終了から8年以上経過したところで、中古車市場での価格はリーズナブル。

流通量も840台前後と豊富だ。2012年マイナーチェンジ以降の物件でも総額40万円から狙える。
 

▼検索条件

スバル レガシィツーリングワゴン(5代目) × 全国
 

第7位|トヨタ プロボックスバン(初代)

■生産期間:2002年7月~生産中
■中古車平均価格:98.9万円
■新車価格:106.6万~291.8万円
 

 プロボックスバン(初代) ▲2014年8月に外観が大きくイメージチェンジ。エンジンも変更されている

2002年から生産が続けられているロングセラーモデル。直線的で道具感のある外観デザイン、ベーシックで使い勝手の良い車内はビジネスバンとして普遍的な美しさがある。

後席を倒すだけで長さ180cm×幅140cm以上の広大な荷室が出現。最近はビジネスユーザーだけでなく趣味のトランスポーターとしても人気となっている。

エンジンには1.3L 直4ガソリン、1.5L 直4ガソリンがあり、2007年9月までのモデルには1.4L 直4ディーゼルも設定されていた。デビュー当初にはワゴンモデルも存在したが、2013年にカローラーフィールダーが登場してからはバン専用モデルとなっている。
 

 プロボックスバン(初代) ▲お手入れしやすく、欲しいところに収納スペースがある便利な車内

中古車市場には年式の新しいものから古いものまで、約950台の物件が流通。

最もボリュームが多いのは先進安全装備である「Toyota Safety Sense C」が標準装備された直後の2017年式となっている。
 

▼検索条件

トヨタ プロボックスバン(初代) × 全国
 

第8位|マツダ アテンザワゴン(初代)

■生産期間:2012年11月~2019年8月
■中古車平均価格:123.2万円
 

 アテンザワゴン(初代) ▲2018年5月にフロントグリルなどの変更を伴う大規模なマイナーチェンジが実施された

マツダのミドルクラスセダン、アテンザをステーションワゴン化したモデル。

初代、2代目では「アテンザスポーツワゴン」という名称だったが、アテンザが3代目となったタイミングでハッチバックモデルが廃止されたことに伴い、「アテンザワゴン」という車名となった。

ボディサイズについては、実はセダンより全長、ホイールベースとも短い。実用面よりむしろデザインを優先してのことだ。ワゴンはリアオーバーハングが長く、安定性を確保するのが難しいために独自のサスペンション設定となっている。

魂動(こどう)デザインが採り入れられた外観は、それまでの国産ステーションワゴンと一線を画すスタイリッシュさ。「SKYACTIV」などの先進的な技術も積極的に採用された。

なお、アテンザワゴンという車名での販売は2019年までだったが、その後「MAZDA6」と名前を変えて販売されている。
 

 アテンザワゴン(初代) ▲上質感ある内装も魅力

中古車市場での流通量は350台ほどで、価格帯はリーズナブル。

新車当時の価格は200万円台後半から400万円台だったが、中古車なら走行距離3万km未満の物件でも総額100万円台で十分に狙える。
 

▼検索条件

マツダ アテンザワゴン(初代) × 全国
 

第9位|BMW 3シリーズツーリング(F30型)

■生産期間:2012年9月~2019年8月
■中古車平均価格:183.6万円
 

 3シリーズツーリング(F30型) ▲2015年9月にヘッドライトがLED式となる変更が行われた

メルセデス・ベンツのCクラスと人気を二分する欧州ステーションワゴンといえばBMW 3シリーズツーリングだろう。ベーシックな通常仕様とスポーツライン、Mスポーツ、モダンライン、ラグジュアリーラインがあり、それぞれのキャラクターに合わせた外観や内装、足回りの味付けがなされている。

走りはもちろん、ステーションワゴンとしての機能性も秀逸で、5名乗車時で495L、2名乗車時で1500Lのラゲージ容量を誇る。後席は3分割式になっており、中央部にスキー板などの長尺物を通して積載することも可能だ。

ラインナップは多彩で主なものは下記のとおりとなっている。

・1.5L 直3ガソリンターボ:「318i」
・2L 直4ガソリンターボ:「320i」、「328i」
・3L 直6ガソリンターボ:「335i」
・2L 直4ディーゼルターボ:「320d」
 

 3シリーズツーリング(F30型) ▲スポーティでありつつ、開放感も感じられるインテリアだ

中古車市場には約390台が流通しており、その半数弱が「320i」だ。

2014年式までの前期型なら、総額100万円代前半で走行距離2万km以内の物件が狙える。大変お得な状況だ。
 

▼検索条件

BMW 3シリーズツーリング(F30型) × 全国
 

第10位|スバル レヴォーグ(2代目)

■生産期間:2020年10月~生産中
■中古車平均価格:326.1万円
■新車価格:310.2万~482.9万円
 

 レヴォーグ(2代目) ▲フェンダー部分が大きく膨らんだフォルムが印象的だ

スバルの新世代ステーションワゴンであるレヴォーグの2代目。

ボディサイズは初代から全長65mm、全幅15mm拡大。フロントマスクは新デザインコンセプト「BOLDER」となり、グリルの存在感が大きく、筋肉質なデザインとなった。

パワーユニットも1.8L水平対向ガソリンターボエンジンに変更。さらに、2021年11月には2.4L水平対向ガソリンターボエンジンを搭載するスポーツグレード「STI Sport R」が追加された。最高出力202 kW(275 ps)という力強い動力性能のモデルだ。

後席は4-2-4の3分割可倒式で、4名乗車時でも長尺物を積めるのが便利。容量も561L(VDA方式)とたっぷり確保されている。
 

 レヴォーグ(2代目) ▲大型タッチディスプレイ「SUBARUデジタルコックピット」が採用された

デビューから約2年半だった2代目だが、半導体不足などの影響で生産が遅れているためか、中古車市場にはまだ340台前後しか流通していない。

その半数以上は走行距離2万km未満の物件だ。
 

▼検索条件

スバル レヴォーグ(2代目) × 全国
 

第11位|トヨタ カローラフィールダー(3代目)

■生産期間:2012年5月~生産中
■中古車平均価格:118.1万円
■新車価格:153.2万~253.7万円
 

 カローラフィールダー(3代目) ▲5ナンバー登録の乗用車だが、ビジネスシーンでも活躍している

2018年にカローラが12代目へとフルモデルチェンジし、カローラツーリングが登場した後も新車販売が続けられている従来型カローラ・ベースのステーションワゴン。

デビューしたのは10年以上前であり、デザインなどは1世代前のモデルであることを感じさせるが、その実直さがまた良い。

後席を倒したときの荷室は奥行き2025mm、幅1510mmとカローラツーリングを大きく上回るもの。後席を倒すレバーはシートと荷室側面にある。こうした積載性の良さこそ、カローラフィールダーが長きにわたって支持されている理由だろう。
 

 カローラフィールダー(3代目) ▲インテリアはブラックを基調としたシンプルな仕立て

パワーユニットは1.5Lガソリンエンジンと、そのハイブリッド版。2019年7月までのモデルには1.8Lガソリンエンジンも存在した。

中古車市場では1100台以上の物件が流通し、特に2018年以前の流通量が多くなっている。
 

▼検索条件

トヨタ カローラフィールダー(3代目) × 全国
 

第12位|ボルボ V60(初代)

■生産期間:2011年6月~2018年8月
■中古車平均価格:96.8万円
 

 V60(初代) ▲2013年8月のマイナーチェンジではデザイン変更され、すっきりとしたマスクになった

「ボルボといえばステーションワゴン」というイメージを抱いている人は少なくないだろう。V60はコンパクトクラスであるV50と、ラージクラスであるV70の中間を埋める車種として2011年に新設されたモデルだ。

全長4635mm、全幅1865mmと、ミドルクラスの中ではやや大きめのサイズ感となる。

ボンネットからリアエンドまで、なだらかにラインがつながる流麗なスタイルが最大の特徴。クーペライクなフォルムだが、荷室空間はしっかり確保されている。

パワーユニットはデビュー当初、1.6L 直4ガソリンターボ(「T4」「スポーツ」など)と3.0L 直6ガソリンターボ(「T6」)のみだったが、2.0L 直4ガソリンターボ(「T5」)、2.0L 直4ディーゼルターボ(「D4」)が追加された。
 

 V60(初代) ▲「フローティングセンタースタック」など、内装デザインも北欧テイストあふれるもの

中古車市場の流通量は280台前後。

当時の新車価格は395万円~という紛れもない高級車だったが、生産終了から4年半経過したことで中古車相場はリーズナブルになっている。前期型の1.6Lガソリン車なら総額100万円前後から狙える。
 

▼検索条件

ボルボ V60(初代) × 全国
 

第13位|アウディ A4アバント(5代目)

■生産期間:2016年4月~生産中
■中古車平均価格:341.5万円
■新車価格:547万~751万円
 

 A4アバント(5代目) ▲2020年10月のマイナーチェンジではブリスターフェンダーが採用となり、全幅が5mm拡大された

「アバント」はステーションワゴン形状を表すアウディ独自の呼び方だ。

先代となる4代目よりも全長を25mm、全幅を16mm、ホイールベースを10mm拡大しながら、車両重量を120kgも軽量化することに成功している。ボディの拡大によって当然、車内空間、ラゲージスペースも広くなった。

パワーユニットと対応グレードは下記のとおり。
・2L 直4ガソリンターボ:「2.0 TFSI」、「40 TFSI」、「45 TFSI」
・1.4L 直4ガソリンターボ:「1.4 TFSI」、「35 TFSI」(2016年10月のマイナーチェンジで追加)
・2.0L 直4ディーゼルターボ:「35 TDI」、「40 TDI」(2020年10月のマイナーチェンジで追加)
 

 A4アバント(5代目) ▲スポーツマインドあふれる内装は、アウディらしいところだ

中古車市場には約280台が流通している。

デビュー直後だけでなく、最近の年式までまんべんなく分布しており、走行距離3万km未満の物件も豊富なのが特徴だ。
 

▼検索条件

アウディ A4アバント(5代目) × 全国
 

第14位|スバル レガシィツーリングワゴン(4代目)

■生産期間:2003年5月~2009年4月
■中古車平均価格:48.1万円
 

 レガシィツーリングワゴン(4代目) ▲2006年5月の変更ではサスペンションにも手が加えられた

歴代レガシィで初めて3ナンバーサイズとなった4代目モデル。ただ、それでも現代のステーションワゴンに比べるとコンパクト。引き締まったボディ、欧州市場を意識したスマートな外観が魅力だ。

3.0L DOHCガソリン、2.0L DOHCガソリン&ターボ、2.0L SOHCガソリンとバリエーション豊かなパワーユニットが用意された。

等長マニホールドが採用されたのもこのモデルからで、スバル水平対向エンジン特有の排気干渉がなくなったことでスムーズなフィーリングとなっている。すっきりとした乗り味、過度な装飾を抑えながら上質感ある内装は現在でも十分通用するものだ。

個人的にオススメなのは2006年5月以降の「SIドライブ」が採用されたモデル。必要に応じてスポーツ・モードに、さらに1段階上のスポーツ・シャープ・モードに、と出力特性を切り替えられるのが楽しい。
 

レガシィツーリングワゴン(4代目) ▲シンメトリーをデザインでも表現したインテリアは品がある

生産終了から間もなく14年ということで、中古車市場での流通量は230台あまりで減少傾向。

走行距離5万km以下の物件は約30台と多くはない。ただし、適切にメンテンナンスされてきた物件ならまだまだ長く乗ることができるだろう。
 

▼検索条件

スバル レガシィツーリングワゴン(4代目) × 全国
 

第15位|アウディ A4アバント(4代目)

■生産期間:2008年8月~2016年3月
■中古車平均価格:57.1万円

 A4アバント(4代目) ▲シンプルですっきりしたフォルムがA4の持ち味

アウディの中でもミドルクラスに位置するA4をベースに開発されたモデルの4代目。

エンジンを縦置きしながら前輪を駆動するFF(もちろん4WDの設定もあり)というアウディ独自の駆動系レイアウトを採用しながら、ホイールベースを長く取ることでハンドリングと車内空間の確保を両立させた。

ラゲージスペースは5名乗車時で490L、2名乗車時で1430Lと十分な容量だ。

エンジンラインナップは下記のとおり。

・1.8L 直4ガソリンターボ:「1.8 TFSI」(FFのみ)
・2.0L 直4ガソリンターボ:「2.0 TFSI」(4WDのみ)
・3.2L V6ガソリン:「3.2 FSI」(4WDのみ)

2012年4月のマイナーチェンジ以降は2.0Lに一本化されている。
 

 A4アバント(4代目) ▲インテリアは質感が高く、プレミアムな雰囲気だ

中古車市場には約190台流通。

新車時は437万円~という高級車の価格帯だったが、生産終了から約7年たったことで中古車平均価格は100万円以下となっている。

その約3分の1が4WD(クワトロ)というのもアウディらしいところだ。
 

▼検索条件

アウディ A4アバント(4代目) × 全国
 

第16位|ホンダ フィットシャトルハイブリッド(初代)

■生産期間:2011年6月~2015年3月
■中古車平均価格:57.1万円
 

 フィットシャトルハイブリッド(初代) ▲シャトルのホイールベースはフィットと共通だ

2代目フィットの前後をストレッチし、ステーションワゴン化したのがフィットシャトル。そのハイブリッド版は1.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせたもので、フロントグリルやテールランプも専用のものとなっている。

コンパクトサイズだが荷室は496L(VDA方式)となかなかの大容量。ハイブリッドシステムにはエンジンとモーターを直結した可変シリンダーシステム付きHonda IMAが採用され、25.0~26.2km/L(JC08モード)という好燃費を達成している。
 

 フィットシャトルハイブリッド(初代) ▲伸張された全長は荷室面積の確保に充てられた

2013年8月のマイナーチェンジではフロントグリルやバンパーなどのデザインが変更された。

中古車市場には370台前後が流通し、2012年式に半数以上の物件が集中している。

生産から10年以上経過している物件が多いだけに、中古車選びの際には駆動用バッテリーの劣化に注意されたい。
 

▼検索条件

ホンダ フィットシャトルハイブリッド(初代) × 全国
 

第17位|ボルボ V60(2代目)

■生産期間:2018年9月~生産中
■中古車平均価格:487.4万円
■新車価格:499万~999万円
 

 V60(2代目) ▲2代目の外観はプレミアムカーらしい風格。全長は初代より125mm長くなった

全長こそ長くなったが、全幅と全高については初代よりコンパクト。大きく見えるのはマッシブになったデザインのためだ。

2代目はトールハンマー型のLEDライトが内蔵され、ヘッドライトが印象的な顔つきとなった。

パワーユニットにおけるトピックは2.0L 直4ガソリンターボ(「T5」)に加えて、2L 直4ガソリンスーパーチャージャー&ターボ+モーターのプラグインハイブリッド・モデルが設定されたことだ。

中でも「T8」は最高出力318ps(エンジン)+87ps(モーター)という強力なスペックとなっている。

2020年10月にはマイルドハイブリッドの「B4」「B5」が追加され、全モデルがハイブリッドとなった。
 

 V60(2代目) ▲前席は座席間に大きなセンタートンネルが通る、ベーシックなデザインが採用された

2019年6月にプラグインハイブリッド・モデルのラインナップが増え、ガソリン車との価格差が縮まった。

その影響か、現在、中古車市場に流通している約270台のうち、6割以上がプラグインハイブリッド車となっている。走行距離2万km未満の物件も多く選びやすい状況だ。
 

▼検索条件

ボルボ V60(2代目) × 全国
 

第18位|フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント(2代目)

■生産期間:2014年1月~2021年6月
■中古車平均価格:186.9万円

ゴルフヴァリアント(2代目) ▲2017年5月にはバンパーデザインを変更するマイナーチェンジが実施された

ゴルフといえば、この顔を思い浮かべる人が多いかもしれない。歴代モデルの中でも長い生産期間を誇る7代目ゴルフをベースとしたワゴンモデルだ。

通常の5ドアハッチバックより全長が300mm以上も伸張されており、その分がまるまる積載スペースに充てられている。車体サイズは欧州ミドルクラス・ステーションワゴンの中ではコンパクトな部類でありながら、5名乗車時で650L、2名乗車時で1650Lという大容量のラゲージスペースを実現した。

「TSI コンフォートライン」には1.2L 直4ガソリンターボエンジンが、「TSI ハイライン」には1.4L 直4ガソリンターボエンジンが搭載され、どちらにもツインクラッチ式7速DSGが組み合わされる。

2015年1月に追加されたスポーツグレード「R」には、パワフルな2.0L 直4ガソリンターボエンジンが採用された。2019年10月以降のモデルには2.0L 直4ディーゼルターボもある。
 

 ゴルフヴァリアント(2代目) ▲インテリアのデザインは王道。国産車から乗り替えても違和感が少ない

中古車市場での流通量は400台以上となかなかに豊富。

生産期間が長かったので総額100万円以内に収まる物件から走行距離極少の物件まで、幅広く流通している。

オシャレで実用的な欧州ステーションワゴンが欲しい人にはもってこいの1台だろう。
 

▼検索条件

フォルクスワーゲン ゴルフヴァリアント(2代目) × 全国
 

第19位|メルセデス・ベンツ CLAシューティングブレーク(初代)

■生産期間:2015年6月~2019年7月
■中古車平均価格:202万円
 

 CLAシューティングブレーク(初代) ▲ホイールベースの長さはクーペのCLAと同じ

弓のような弧を描くサイドウインドウの造形が美しいプレミアムワゴン。メルセデス・ベンツの中でもエンジンを横置きする新世代コンパクト、CLAのステーションワゴン版だ。

全長4670mm×全幅1780mmという小さめのボディサイズでありながら、5名乗車時で495L、2名乗車時で1354Lというラゲージ容量をもつ。流麗なフォルムと実用性のギャップが楽しい1台でもある。
 

 CLAシューティングブレーク(初代) ▲真円基調のインパネはスポーティな印象だ

エンジンは1.6L 直4ガソリンターボ(「CLA180」)と、2.0L 直4ガソリンターボ(「CLA250」、「CLA220」)の2種類。

中古車流通量は約210台。選択肢は多くないが総額100万円台で狙うことも十分可能だ。

人気グレードの「180 AMGスタイル」は約60台が流通している。
 

▼検索条件

メルセデス・ベンツ CLAシューティングブレーク(初代) × 全国
 

第20位|フォルクスワーゲン パサートヴァリアント(4代目)

■生産期間:2015年7月~生産中
■中古車平均価格:257.8万円
■新車価格:349万~683.8万円
 

 パサートヴァリアント(4代目) ▲ゴルフヴァリアントより、ひと回り大きなボディサイズ

日本ではいまひとつ知名度が低いパサート、しかし欧州ではカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した名車だ。

4代目パサートヴァリアントは、8代目パサートをベースに作られたステーションワゴンモデル。フォルクスワーゲンのフラッグシップであり、全長4770mm × 全幅1830mmという堂々たるボディサイズとなっている。

荷室容量は5名乗車時で650L、2名乗車時で1780Lというビッグサイズ。

エンジンはすべて直4で、1.4L(「TSI」「GTE」、他)と2.0L(「2.0 TSI」)のガソリンターボ、2.0Lディーゼルターボ(「TDI」・2018年1月~)という編成だ。

2021年4月のマイナーチェンジでは1.4Lガソリンターボエンジンの排気量が1.5Lへと改められた。
 

 パサートヴァリアント(4代目) ▲フラッグシップであっても華美でないのがフォルクスワーゲンらしいところ

中古車市場では160台ほどが流通。現行型でしかも新車価格が349万円~であることを考えると260万円前後という中古車価格はリーズナブルではないだろうか。

中古車市場におけるガソリンとディーゼルの比率は7:3となっている。
 

▼検索条件

フォルクスワーゲン パサートヴァリアント(4代目) × 全国
 

【Q&A】ステーションワゴン購入でよくある疑問

Q.セダン、クーペとステーションワゴンの主な違いは?
A.ベース車とプラットフォーム(骨格)を共有していても、ホイールベースや全長などはステーションワゴン専用に開発されていることが多い。積載能力が大きくなるのは当然として、運動性能も違って然るべき。一般的にはセダンやクーペよりも安定志向の運動特性となることが多い。

また、ステーションワゴンはリアキャビンを大きく確保している分、重量も増える。そのため、加速性能や燃費がセダンやクーペより悪くなる傾向にあるのは仕方ないところだ。数少ないウイークポイントとして理解しよう。
 

Q.ステーションワゴンを中古で買うメリットは?
A.かつてレジャー人気を担う新たなスタイルの車として、ステーションワゴンのバリエーションが大幅に増えた。現在はSUVやミニバンが多様化したために人気も分散。国産車では生産終了となったモデルも多く、残念ながら新型のステーションワゴンは減ってしまった。

しかし、中古車なら選択肢が豊富。新車時は高級だった輸入ステーションワゴンも、リーズナブルな価格帯で狙える。ステーションワゴンは中古車で買うメリットの大きいカテゴリーと言えるだろう。
 

※記事内の情報は2023年3月23時点のものです。
 

文/田端邦彦 写真/尾形和美、篠原晃一、スバル、トヨタ、ホンダ、マツダ、アウディ、BMW、ボルボ、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン
田端邦彦(たばたくにひこ)

自動車ライター

田端邦彦

自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。