【2023年】車中泊にオススメの車25選|快適アウトドアグッズも一挙紹介!
カテゴリー: 特選車
タグ: トヨタ / 日産 / ホンダ / マツダ / スバル / スズキ / 三菱 / ダイハツ / メルセデス・ベンツ / BMW / ルノー / ミニバン / SUV / 軽自動車 / 1BOX / 商用車 / タフト / ステップワゴン / CX-8 / ハイエースバン / プロボックスバン / カングー / デリカD:5 / フォレスター / アウトランダー / Vクラス / NV200バネットバン / セレナ / エルグランド / アルファード / RAV4 / ランドクルーザープラド / キャラバン / スペーシア / X5 / N-VAN / エブリイワゴン / ハスラー / N-BOX / CX-5 / フリード+ / 田端邦彦
2023/04/06
かつては災害時などの非常手段とも考えられていた車中泊。しかし、今や多様化したキャンプスタイルのひとつとして支持され、快適さや楽しさが求められるようになった。
そこで今回は、車中泊にピッタリな車の選び方をガイド。オススメ車種を紹介するとともに、車中泊時にあると便利なアイテムや注意点を紹介しよう!
目次
- 車中泊に人気のボディタイプ
- 車中泊する車の選び方・ポイント
- 【車中泊にオススメのSUV7選】
- 1.トヨタ RAV4(4代目・現行型)
- 2.スバル フォレスター(5代目・現行型)
- 3.マツダ CX-5(2代目・現行型)
- 4.マツダ CX-8(初代・現行型)
- 5.三菱 アウトランダー(3代目・現行型)
- 6.トヨタ ランドクルーザープラド(4代目・現行型)
- 7.BMW X5(4代目・現行型)
- 【車中泊にオススメのミニバン8選】
- 1.ホンダ フリード+(初代・現行型)
- 2.ルノー カングー(3代目・現行型)
- 3.ホンダ ステップワゴン(6代目・現行型)
- 4.日産 セレナ(6代目・現行型)
- 5.三菱 デリカD:5(初代・現行型)
- 6.トヨタ アルファード(3代目・現行型)
- 7.日産 エルグランド(3代目・現行型)
- 8.メルセデス・ベンツ Vクラス(3代目・現行型)
- 【車中泊にオススメの商用バン5選】
- 1.ホンダ N-VAN(初代・現行型)
- 2.トヨタ プロボックスバン(初代・現行型)
- 3.日産 NV200バネットバン(初代・現行型)
- 4.トヨタ ハイエースバン(5代目・現行型)
- 5.日産 キャラバン(5代目・現行型)
- 【車中泊にオススメの軽自動車5選】
- 1.ホンダ N-BOX(2代目・現行型)
- 2.ダイハツ タフト(2代目・現行型)
- 3.スズキ スペーシアギア(2代目・現行型)
- 4.スズキ エブリイワゴン(3代目・現行型)
- 5.スズキ ハスラー(2代目・現行型)
- あると便利! 車中泊にオススメなアウトドア・グッズ
- 車中泊する場所を選ぶときの注意点は?
- 車中泊するときの注意点は?
車中泊に人気のボディタイプ
車中泊を満喫するなら車選びが肝心! 車中泊ユーザーに人気なのは、以下4つのボディタイプの車だ。メリット・デメリットを把握して、自分が求める車中泊のスタイルに合わせて選ぼう。
渓流沿いのオフロードや雪道など、車中泊するフィールドを問わず走ることができるのがSUVの強み。軽自動車からフルサイズまでラインナップも豊富だ。
本格クロスカントリータイプのSUVなどは悪路走破性や耐久性を重視しているため、車内空間が見た目ほど広くないこともあるので注意しよう。
快適に移動でき、2名以上の車中泊にも対応可能な車中泊の優等生。居住空間重視なので、3ナンバーのミニバンはもちろん、5ナンバーでも十分なキャパシティがある。
一方で、3列シート車などは、豪華なシートが格納時のネックとなることもある。
荷物の積載を最優先した作りは車中泊にもってこい! フラットな就寝スペースを簡単に作れる。
ただし、多くの場合、内装材が簡素。快適装備が必要最低限なモデルも多いので、車中泊を快適にするにはカスタムが必要だ。一方で、用途に応じて内装などをカスタムしやすいのも魅力だ。
実は多くの車中泊愛好家が軽自動車を使っている。もちろん、車内空間は限られるが、スーパーハイトワゴンなどはシートアレンジが多彩で、車中泊にも十分対応できる。
維持費や移動にかかる費用もリーズナブルで、狭い場所に駐車できるのも利点だ。
車中泊する車の選び方・ポイント
次に、車中泊を楽しめる車を選ぶポイントを4つ挙げてみよう。移動手段として選ぶときとは基準が異なるのでしっかりチェックだ!
車中泊する人数にもよるが、少なくとも自分の体より長く、幅のある床面が確保できるキャパがあること。腰や膝などを曲げた状態では体が休まらないからだ。寝られる場所は車のタイプによって変わる。できれば実車でフルフラット状態にし、シートの大きさや荷室寸法を確認しておきたい。
多くの車種ではシートがフルフラットになるが、シート形状によって床面が均一にならないこともある。当然、シート背面を寝かせて、荷室とフラットになることがベスト。そうならない場合は、厚手のマットを使う、クッションで隙間を埋めるなど、工夫が必要だ。
車中泊でも電化製品を活用できると便利。DC12V電源(いわゆるシガーソケット)だけでなく、AC100V電源が装備されているのが望ましい。また、使いやすい位置にアクセサリー電源があるかどうかもチェックしよう。なお、ハイブリッドやPHEV、電気自動車はエンジンをかけずに電源が使えるので、車中泊時には助かるだろう。
移動先での買い物や遊びに予算を取っておくためには、経済的な車がベター。長距離移動が多い人は燃料代が安いディーゼル車やハイブリッド車がオススメだ。一方で、税金など維持費の観点では軽自動車が有利。商用車登録のバンも、同じサイズの乗用車より税額が安い。ただ、保険料などは高めとなるので、維持費が気になる人は購入前にきちんと試算しておこう。
それではこれから、車中泊にオススメの車をボディタイプ別に紹介していく。まずはSUVから始まるが、気になるボディタイプがあればそこから確認するのもアリだ!
車中泊にオススメのSUV7選
本格四駆からクロスオーバーまで多様な車種が揃うSUV。移動の快適さと車中泊のしやすさをてんびんにかけ、自分のスタイルに合った車種を選ぼう!
【SUVオススメ車種1】トヨタ RAV4(4代目・現行型)
北米など海外市場では5代目となるが、日本国内では4代目となるRAV4。パワートレインは2L直4ガソリンエンジンと、2.5L直4ガソリンエンジン+モーターのハイブリッド(PHVもあるが別車種扱い)。ラゲージルームのアクセサリーコンセントは両仕様ともメーカーオプションとなる。ただ、ガソリン車がAC100V-100Wなのに対して、ハイブリッド車はAC100V-1500Wと出力アップ。車中泊が前提ならハイブリッド車が有利だ。
先代よりもボディサイズが拡大し、全幅は国産ミドルクラスSUVの中でも大きめ。それが室内空間にも反映されている。就寝スペースについても優秀で、後席シートバックを倒すだけで長さ185cm×幅135cm程度の空間ができる。やや傾斜はあるものの、大人2人が真っすぐに寝られる。
【現行型RAV4の注目データ】
■ボディサイズ:全長4600~4610mm×全幅1855~1865mm×全高1685~1695mm
■室内サイズ:室内長1890mm×室内幅1515mm×室内高1230mm
■最高出力:126kW(171ps)/6600rpm(ガソリン車)
■最大トルク:207N・m(21.1kgf・m)/4800 rpm(ガソリン車)
■燃費:15.2~22.2 km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:260.8万~563.3万円
■中古車価格帯:238万~564.2万円
【SUVオススメ車種2】スバル フォレスター(5代目・現行型)
現行型フォレスターは全車アクティブトルクスプリット式AWDで、悪路でも頼もしい走破性を発揮。路面状況に応じて走行モードを切り替えられるX-MODEも付き、オフロード走行も楽しめる。また、2020年10月のマイナーチェンジで「e-BOXER」が追加。2.0L水平対向4気筒ガソリンエンジンにモーターを組み合わせ、通常の2Lガソリン車よりも力強い走りとなった。
パワーリフトゲートが全車に標準装備。後席の格納を荷室壁面のレバーで行えるのも便利だ。ワンタッチで長さ155cm×幅160cm程度の荷室フロアとなる。前席を前にスライドさせ、その空間を加えれば大人が真っすぐ横になれる。アクセサリー電源はインパネとコンソール、荷室の3ヵ所。e-BOXER車はエンジンをかけずにEVモードで電源を使えるのが利点だ。
【現行型フォレスターの注目データ】
■ボディサイズ:全長4640mm×全幅1815mm×全高1715~1730mm
■室内サイズ:室内長2130~2140mm×室内幅1545mm×室内高1275mm
■最高出力:107kW(145ps)/6000rpm(e-BOXER車)
■最大トルク:188N・m(19.2kgf・m)/4000rpm(e-BOXER車)
■燃費:13.2~14.0km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:280.8万~363万円
■中古車価格帯:198万~421.8万円
【SUVオススメ車種3】マツダ CX-5(2代目・現行型)
CX-5の特徴は車高を抑えたフォルムと、乗用的なハンドリング。パワートレインは2Lと2.5Lのガソリン、2.2Lのディーゼルターボが用意されている。車中泊カーとして荷物の積載、長距離移動を考えると、トルクフルで経済的なディーゼルが際立つ。加速感や静粛性も洗練されていて、ガソリン車から乗り替えても違和感が少ないはずだ。
居住空間は、全高を抑えたため、競合SUVに比べてやや狭め。しかし、後席をたためば長さ180cm前後、幅100cm前後のフラットな空間を確保できる。大人1名が車中泊する分には十分なスペースだ。ただ、荷室と後席背面には段差があるので、マットなどを敷く必要はあるだろう。
【現行型CX-5の注目データ】
■ボディサイズ:全長4545mm×全幅1840mm×全高1690mm
■室内サイズ:室内長1890mm×室内幅1540mm×室内高1245mm
■最高出力:140kW(190ps)/4500rpm(ディーゼル車)
■最大トルク:450N・m(45.9kgf・m)/2000rpm(ディーゼル車)
■燃費:12.2~19.5km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:246.2万~417万円
■中古車価格帯:125.8万~438万円
【SUVオススメ車種4】マツダ CX-8(初代・現行型)
CX-5の3列シート版とも言えるCX-8。全長こそCX-5より380mm長いが、全幅はほとんど変わらない。セカンドシートがキャプテンシートの6人乗り仕様もあるが、車中泊には7人乗り仕様が断然有利。6人乗り仕様はセカンドシートをたたんでもコンソールが残るからだ。7人乗り仕様なら長さ1890mm、幅1480mmというフラットな床面を簡単に作れる。
特筆すべきは、車中泊用ベッドクッションのオプション。7人乗り仕様専用で用意されている。クッションは十分な厚みで、蛇腹式でコンパクトに格納可能だ。価格は1セット4万700円で、2セットまで敷くことができる。
【現行型CX-8の注目データ】
■ボディサイズ:全長4925mm×全幅1845mm×全高1730mm
■室内サイズ:室内長2690mm×室内幅1540mm×室内高1196mm
■最高出力:140kW(190ps)/4500rpm(ディーゼル車)
■最大トルク:450N・m(45.9kgf・m)/2000 rpm(ディーゼル車)
■燃費:11.6~15.8km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:249.4万~511万円
■中古車価格帯:134.9万~463万円
【SUVオススメ車種5】三菱 アウトランダー(3代目・現行型)
3代目アウトランダーは日産 エクストレイルとプラットフォームを共有。しかし、アウトランダーの方がボディサイズはやや大きい。エンジン+前後モーターによるPHEVは、大排気量エンジン車のトルクにも決して引けをとらない。しかも静粛性と燃費性能にも優れている。
3列シート車が設けられているSUVの中では全長が短めで、荷室床の長さも160cmほど。さほど長いわけではないが、前席後端まで含めれば200cm以上のスペースはある。隙間にクッションを埋めるなど工夫すれば快適に車中泊できるだろう。
【現行型アウトランダーの注目データ】
■ボディサイズ:全長4710mm×全幅1860mm×全高1740~1745mm
■室内サイズ:室内長2450mm×室内幅1540mm×室内高1240mm(7人乗り仕様)
■最高出力:エンジン98kW/5000rpm・モーター85kW(前)/100kW(後)
■最大トルク:エンジン195N・m/4300rpm・モーター255N・m(前)/195N・m(後)
■燃費:16.2~16.6km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:462.1万~570.6万円
■中古車価格帯:449.9万~660万円
【SUVオススメ車種6】トヨタ ランドクルーザープラド(4代目・現行型)
本格的な悪路走破性能をもつランドクルーザープラドは、今や世界的にも希少な存在。リジッド式リア・サスペンションやラダーフレーム構造のボディなど、硬派な作りとなっている。自然の奥深くに入っていける機動力の高さはプラドならではの長所だ。
パワーユニットは2.7Lガソリンエンジンと、2.8Lディーゼルターボの2種類。「TX」「TZ-G」という2種類のグレードそれぞれに5人乗り仕様と7人乗り仕様がある。7人乗りの場合、セカンドシート&サードシートを前倒しすれば、長さ200cm強、幅100~130cm程度のスペースが生まれる。リアホイールハウスの出っ張りが大きめだが、工夫すれば大人2名でも車中泊が可能だろう。
【現行型ランドクルーザープラドの注目データ】
■ボディサイズ:全長4825mm×全幅1885mm×全高1850mm
■室内サイズ:室内長2520mm×室内幅1565mm×室内高1240mm(7人乗り仕様)
■最高出力:120kW(163ps)/5300rpm(2.7Lガソリン車)
■最大トルク:246N・m(25.1kgf・m)/3900rpm(2.7Lガソリン車)
■燃費:16.2~16.6km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:315万~554.3万円
■中古車価格帯:179.8万~768.8万円
【SUVオススメ車種7】BMW X5(4代目・現行型)
X5はモデルチェンジを経るごとに大型化。4代目では全長5mに迫るサイズになった。パワートレインは4.4L V8ガソリンターボ、3L直6ガソリンエンジン+モーターのプラグインハイブリッド、3L直6ディーゼルターボのマイルドハイブリッド仕様には通常版とハイパワー版。現在、新車で手に入るのは3L直6ディーゼルターボのハイパワー版のみだが、実に多彩なモデルが生産されている。
ボディサイズが大きいだけでなく、セカンドシートが長尺物を通せるセンタースルー構造となっているなど、使い勝手も優秀。荷室も出っ張りが少ないスクエアな形状で、車中泊しやすいはず。リアゲートが上下分割式になっており、ベンチ代わりに使うこともできる。
【現行型X5の注目データ】
■ボディサイズ:全長4936mm×全幅2004mm×全高1759mm
■室内サイズ:メーカー非公表
■最高出力:250kW(340ps)/4400rpm(エンジン単体)
■最大トルク:700N・m(71.4kgf・m)/1750-2250rpm(ハイブリッドシステム全体)
■燃費:12.1km/L(WLTCモード・「xDrive 40d」)
■新車価格帯:920万~1612万円
■中古車価格帯:598.8万~1298万円
車中泊にオススメのミニバン8選
ひと口にミニバンと言っても、国産と輸入、5ナンバーと3ナンバーと様々なバリエーションがある。シート配置やシートアレンジも多彩なので、週末以外の使い方も考えながら選ぼう!
【ミニバンオススメ車種1】ホンダ フリード+(初代・現行型)
コンパクトな車体に3列シートを配置したフリード。その2列シート5人乗り仕様がフリード+だ。フリード+は単にシートの数を減らしただけでない。荷室床面高も通常のフリードより下げられており、床下にアンダーラゲージスペースまで備わっている。シートアレンジも多彩で、フラットな荷室空間を作りやすい。そのため、車中泊ではフリードよりフリード+の方が有利だ。
注目なのは、荷室と2列目シート背面を繋げて長さ185cm、幅113cmの平坦な床面を作れる「おやすみモード」。足を伸ばして横になれる広さであり、車中泊するにはピッタリ。もちろん、1列目と2列目をつなげてフラットにもできる。
【現行型フリード+の注目データ】
■ボディサイズ:全長4295mm×全幅1695mm×全高1710~1735mm
■室内サイズ:室内長2310mm×室内幅1455mm×室内高1285mm
■最高出力:96kW(131ps)/6600rpm(ガソリン車)
■最大トルク:155N・m(15.8kgf・m)/4600rpm(ガソリン車)
■燃費:15.6~20.9km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:190万~308.4万円
■中古車価格帯:74.9万~346.8万円
【ミニバンオススメ車種2】ルノー カングー(3代目・現行型)
2023年3月、14年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたルノー カングー。荷物がたくさん積める箱型キャビン、観音開き式リアゲートはそのままに、デザインや装備内容などが進化した。
後席を倒した2名乗車時の荷室容量はなんと2800L。リアドアは両側スライド式で、荷物の積み降ろしもしやすい。荷室床面も最大で長さ188cm、幅119cmを確保。車中泊するのにも十分な広さだろう。前席頭上には容量の大きなオーバーヘッドコンソールが用意。小物をしまっておくのに便利だ。
【現行型カングーの注目データ】
■ボディサイズ:全長4490mm×全幅1860mm×全高1810mm
■室内サイズ:メーカー非公表
■最高出力:96kW(131ps)/5000rpm(ガソリン車)
■最大トルク:240N・m(24.5kgf・m)/1600rpm(ガソリン車)
■燃費:15.3~17.3km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:384万~424.5万円
■中古車価格帯:データなし(2023年3月20日現在)
【ミニバンオススメ車種3】ホンダ ステップワゴン(6代目・現行型)
全幅1700mmを超えて3ナンバーサイズになった現行型ステップワゴン。ボディ幅を広げたことで車内空間が拡大されただけでなく、走行時の安定感や静粛性が増した。ベーシックなデザインの「AIR」、迫力あるルックスの「SPADA」とともに、7人乗り仕様と8人乗り仕様を設定。7人乗り仕様のキャプテンシートは前後にロングスライドするだけでなく、横方向にもスライドする。
しかし、車中泊に適しているのは2列目ベンチシートの8人乗り仕様。サードシートを格納し、セカンドシートを前方スライドすれば長さ174cm、幅96cmのフラットな床が出現。大人1名なら、このスペースで十分に就寝できる。2列目と3列目のシートバックを後方に倒せば、200cm×119cmの就寝スペースを作ることも可能だ。
【現行型ステップワゴンの注目データ】
■ボディサイズ:全長4800mm×全幅1750mm×全高1840~1855mm
■室内サイズ:室内長2845mm×室内幅1545mm×室内高1425mm
■最高出力:110kW(150ps)/5500rpm(ガソリン車)
■最大トルク:203N・m(20.7kgf・m)/1600~5000rpm(ガソリン車)
■燃費:12.9~20.0km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:299.9万~384.7万円
■中古車価格帯:287.8万~580.8万円
【ミニバンオススメ車種4】日産 セレナ(6代目・現行型)
2022年12月にフルモデルチェンジしたセレナは、全車「プロパイロット」を装備。2023年3月時点ではガソリン車が先行発売されており、2023年春から「e-POWER」車も発売される予定だ。基本は8人乗り仕様だが、最上級グレードの「LUXION」には2列目シートがキャプテンシートとなる7人乗り仕様を設定。2列目ベンチシートは左右個別にスライドできる他、中央部だけスライドさせて前後ウォークスルーにもできる。
特筆すべきは、日産直系のカスタマイズファクトリーであるオーテックの仕様に「セレナ マルチベッド」という車中泊専用仕様が用意されていること。専用設計されたベッドマットは厚みが十分にあり、大人2名がゆったり就寝できる。ディーラーで購入できるのもありがたいだろう。
【現行型セレナの注目データ】
■ボディサイズ:全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mm
■室内サイズ:室内長3145mm×室内幅1545mm×室内高1400mm
■最高出力:エンジン72kW(98ps)/5600rpm・モーター120kW(163ps)(e-POWER車)
■最大トルク:エンジン123N・m(12.5kgf・m)/5600rpm・モーター315N・m(32.1kgf・m)(e-POWER車)
■燃費:11.6~13.4km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:276.9万~393.4万円
■中古車価格帯:312.6万~421.7万円
【ミニバンオススメ車種5】三菱 デリカD:5(初代・現行型)
3列シートのミニバンながら悪路走破性はSUVも顔負け。デリカD:5は世にも希なキャラクターの持ち主だ。2019年2月のマイナーチェンジでデザインとともに、パワートレインが変更。以前は2Lと2.4Lのガソリンエンジンが用意されていたが、以降は2.2Lディーゼルターボのみとなった。このディーゼルエンジンはトルクフルかつ洗練されたフィーリングで、ガソリンエンジンと比べても不満はないだろう。
2列目と3列目を後倒しすれば、大人2名での車中泊も可能。2列目の凹凸を埋めれば快適に休めそうだ。フロアコンソールボックスの背面にAC100V電源が用意されているのも良い。ただ、一部グレードには非装備なので、購入前は要チェックだ。
【現行型デリカD:5の注目データ】
■ボディサイズ:全長4800mm×全幅1795mm×全高1875mm
■室内サイズ:室内長2980mm×室内幅1505mm×室内高1310mm
■最高出力:107kW(145ps)/3500rpm
■最大トルク:380N・m(38.7kgf・m)/2000rpm
■燃費:10~13.6km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:221.3万~460.1万円
■中古車価格帯:10万~599.8万円
【ミニバンオススメ車種6】トヨタ アルファード(3代目・現行型)
国産最大級かつ最高級のミニバンといえば、アルファード。3代目となる現行型も車内空間は広大だ。ただ、一部のグレードを除くと、ほとんどが7人乗り仕様。2列目キャプテンシートとなるので、2列目と3列目を後倒ししてつなげても、フラットにしきれない。車中泊をするなら、マイノリティな8人乗り仕様がオススメだ。
そうは言っても、高級感を優先したいなら7人乗り仕様もアリ。ただし、快適に車中泊したいなら「厚手のマットを敷く」「社外品のベッドキットを導入する」といった工夫は必要だろう。長さ200cm、幅140cmもの広さをもつアルファードなので、きっちりと対策できたなら一挙両得かもしれない。
【現行型アルファードの注目データ】
■ボディサイズ:全長4945mm×全幅1850mm×全高1935~1950mm
■室内サイズ:室内長3210mm×室内幅1590mm×室内高1400mm
■最高出力:134kW(182ps)/6000rpm(2.5Lガソリン車)
■最大トルク:235N・m(24kgf・m)/4100rpm(2.5Lガソリン車)
■燃費:9.6~14.8km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:319.8万~1607.2万円
■中古車価格帯:159.8万~1720万円
【ミニバンオススメ車種7】日産 エルグランド(3代目・現行型)
国産ラージクラスのミニバンながら、ステーションワゴンのような背が低いフォルムの3代目エルグランド。7人乗り仕様の2列目キャプテンシートは中折れ機能付きの豪華なもので、ラグジュアリーな座り心地が堪能できる。
車中泊に適しているのは、7人乗り仕様よりも8人乗り仕様。2列目シートバックを後ろに、3列目シートバックを前に倒せば、長さ190cm以上×幅130cm以上のスペースが生まれる。標準サイズのキャンプ用マットを2枚も敷けるほどの広さだ。
【現行型エルグランドの注目データ】
■ボディサイズ:全長4965mm×全幅1850mm×全高1815mm
■室内サイズ:室内長3025mm×室内幅1580mm×室内高1300mm
■最高出力:125kW(170ps)/5600rpm(2.5Lガソリン車)
■最大トルク:245N・m(25.0kgf・m)/3900rpm(2.5Lガソリン車)
■燃費:8.4~10.0km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:307.7万~831.6万円
■中古車価格帯:36.8万~499万円
【ミニバンオススメ車種8】メルセデス・ベンツ Vクラス(3代目・現行型)
現行型Vクラスはアローシェイプのボンネットや、弧を描くウエストラインで、スタイリッシュ。ボディは標準、ロング、エクストラロングの3種類が用意される。欧州では空港やホテルなどの送迎などに使われているだけあって、車内空間は工夫がいっぱい。2列目&3列目シートは対面式に配置したり、取り去って荷物積載スペースにしたりと自由にアレンジ可能。大人2名での車中泊もお手のものだろう。
特筆すべきはポップアップルーフを備える「マルコポーロ ホライゾン」。屋根が立ち上がってテントになる仕様が用意されている。この仕様ならワンランク上の車中泊が実現できるだろう。
【現行型Vクラスの注目データ】
■ボディサイズ:全長4905-5380mm×全幅1930mm×全高1880mm
■室内サイズ:メーカー非公表
■最高出力:120kW(163ps)/3800-4400pm
■最大トルク:380N・m/1600-2400rpm
■燃費:9.6~14.8km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:535万~1330万円
■中古車価格帯:218万~1295万円
車中泊にオススメの商用バン5選
商用バンを選ぶなら、ある程度のカスタムを前提とすること。車種専用のベッドキットや目隠し用シートといったアイテムが、純正品や社外品で充実している車種がベターだ。
【商用バンオススメ車種1】ホンダ N-VAN(初代・現行型)
スーパーハイトワゴンであるN-BOXのプラットフォームを使うN-VAN。助手席側をピラーレス構造とし、極めて大きな開口部を確保しているのが特徴だ。N-BOX同様、フロントにエンジンを搭載するため、車内空間は限られているが、助手席をダイブダウンする構造で長尺物も積載できる。
幅が狭いので2名は無理だが、大人1名なら余裕をもって休める空間を確保可能。簡単な操作で荷室床面とフラットな寝床を作ることができる。アクセサリー電源やUSBソケットといった装備が充実しているのもうれしいところだ。ただ、そうは言っても車内はコンパクトなので運転席後部は荷物置き場として利用するのが吉だ。
【現行型N-VANの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1945~1960mm
■荷室最大サイズ:長さ1510mm(左)/1330mm(右)×幅1390mm×高さ1365mm
■最高出力:39kW(53ps)/6800rpm(NA車)
■最大トルク:65N・m(6.4kgf・m)/4800rpm(NA車)
■燃費:17.0~19.8km/L(WLTCモード・NA車)
■新車価格帯:119.8万~187.2万円
■中古車価格帯:45.5万~359万円
【商用バンオススメ車種2】トヨタ プロボックスバン(初代・現行型)
ビジネスシーンで活躍してきたプロボックスだが、最近ではカスタムして車中泊やキャンプなどに利用するユーザーが増えた。塩化ビニール張りの荷室フロアや後席で、濡れた物や汚れ物を積んでもすぐ拭ける(ニーパン・ファブリック素材のグレードもある)。
後席シートバックを倒すと長さ180cm以上、幅140cm以上のフラットな空間を素早く作れる。装備内容は簡素だが、DC12Vのアクセサリー電源やUSB充電端子は全車に標準装備。AC100V-100Wのコンセントも多くのグレードで装備されているのもポイントだ。
【現行型プロボックスバンの注目データ】
■ボディサイズ:全長4245mm×全幅1690-1695mm×全高1525-1530mm
■荷室最大サイズ:長さ1810mm×幅1420mm×高さ935mm
■最高出力:70kW(95ps)/6000rpm(1.3Lガソリン車)
■最大トルク:121N・m(12.3kgf・m)/4000rpm(1.3Lガソリン車)
■燃費:14.6~22.6km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:106.6万~291.8万円
■中古車価格帯:9.8万~309.8万円
【商用バンオススメ車種3】日産 NV200バネットバン(初代・現行型)
海外でタクシーとして利用されているバネット。取り回しの良い車体とたっぷり容量の荷室が魅力だ。荷室幅や高さはハイエースやキャラバンに肉薄するレベルで、長尺物も助手席下のスペースを利用すれば3mまで積める。
当然、車中泊にも適しており、長さ190cm×幅150cmの大空間を就寝スペースとして使える。ただ、2列目シートと荷室床面には大きな段差があるので、何かしらの手段で埋める必要がある。なお、NV200バネットにはオーテックの架装による純正車中泊仕様の「マルチベッド」が用意。ベッドの他に脱着式テーブルなども装備される簡易キャンパーとも呼べる仕様があるのもの魅力だ。
【現行型NV200バネットバンの注目データ】
■ボディサイズ:全長4400mm×全幅1695mm×全高1855-1885mm
■荷室最大サイズ:長さ1900mm×幅1500mm×高さ1320mm(ロングボディ・標準幅・標準ルーフ)
■最高出力:80kW(109ps)/6000rpm(ガソリン車)
■最大トルク:152N・m(15.5kgf・m)/4400rpm(ガソリン車)
■燃費:10.9~13.4km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:157.3万~279.8万円
■中古車価格帯:19.8万~598万円
【商用バンオススメ車種4】トヨタ ハイエースバン(5代目・現行型)
ハイエースはボディの長さによってロング/スーパーロング、ボディの幅によって標準/ワイド、ボディの高さによって標準ルーフ/ミドルルーフ/ハイルーフに分けられる。荷室の寸法は最もコンパクトな標準ボディでも、長さ300cm、幅152cm。わずかな工夫でキャンピングカーさながらに快適な車中泊空間を作れる。
加えて、ハイエースはカスタムパーツが豊富なのも利点。キャンピングカー仕様の車両も多く販売されている。なお、エンジンについても2.7Lガソリンの他にディーゼルが設定。豊富なバリエーションの中から、自分のスタイルに合ったモデルを選ぶことができるだろう。
【現行型ハイエースバンの注目データ】
■ボディサイズ:全長4695-5380mm×全幅1695-1880mm×全高1985-2285mm
■荷室最大サイズ:長さ3000-3545mm×幅1520-1730mm×高さ1170-1635mm
■最高出力:111kW(151ps)/3600rpm(ディーゼル車)
■最大トルク:300N・m(30.6kgf・m)/1000-3400rpm(ディーゼル車)
■燃費:8.1~12.5km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:226.8万~540.2万円
■中古車価格帯:59万~962万円
【商用バンオススメ車種5】日産 キャラバン(5代目・現行型)
ハイエースのライバルであるキャラバンは、2021年10月のマイナーチェンジでフロントグリルやバンパーのデザインが変更。車名も「NV350キャラバン」から「キャラバン」へと改称された。
最大のポイントは10尺物(約3030mm)が積める荷室サイズだ。ハイエース同様、キャラバンもロング/スーパーロング、標準幅/ワイド、標準ルーフ/ハイルーフと、ボディバリエーションが豊富。ただ、ロング・標準幅でも、ハイエースを50mmも上回る3050mmという荷室長を誇っている。大人2名が楽に寝れて、趣味の道具も積める。フックやバー、棚などを取り付けられるユーティリティナットがたっぷり備わっているのも便利だ。
【現行型キャラバンの注目データ】
■ボディサイズ:全長4695~5230mm×全幅1695~1880mm×全高1990~2285mm
■荷室最大サイズ:長さ3050mm×幅1520mm×高さ1325mm(ロングボディ・標準幅・標準ルーフ)
■最高出力:96kW(130ps)/5600rpm(2Lガソリン車)
■最大トルク:178N・m(18.1kgf・m)/4400rpm(2Lガソリン車)
■燃費:7.6~11.3km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:241.2万~493.8万円
■中古車価格帯:187万~489万円
車中泊にオススメの軽自動車5選
人気の軽スーパーハイトワゴンは車中泊するにも完璧! 軽バン、あるいは軽バンから派生した軽ワゴンも車内空間が広く、就寝スペースを確保しやすい。
【軽自動車オススメ車種1】ホンダ N-BOX(2代目・現行型)
登場から5年近くたっているにも関わらず、いまだ大人気の現行型N-BOX。愛らしいデザインと燃費性能の高さ、背の高さをあまり感じさせない操縦性といったバランスが特徴だ。
後席はたたむと床下に潜り込むダイブダウン式で、荷室とフラットな空間を簡単に作り出せる。もちろん、軽自動車だけにスペースは限られているが、大人1名での車中泊ならこれだけで十分。シートアレンジも多彩で、前席&後席をつなげてフラットにできる。しかも、後席座面をチップアップすれば、高さ140cmのスペースも確保。ホンダ独自の低床化技術が使い勝手の良さにつながっている。
【現行型N-BOXの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1790~1815mm
■室内サイズ:室内長2060~2240mm×室内幅1350 mm×室内高1400mm
■最高出力:47kW(64ps)/6000rpm(ターボ)
■最大トルク:104N・m(10.6kgf・m)/2600 rpm(ターボ)
■燃費:19.8~21.2km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:144.7万~225.3万円
■中古車価格帯:49.5万~308万円
【軽自動車オススメ車種2】ダイハツ タフト(2代目・現行型)
アウトドア・テイストなデザインが印象的なタフトは、車中泊でも大活躍! 特筆すべきは、タフトの代名詞「スカイフィールトップ」。1列目シート上の天井がガラスルーフとなっており、全車に標準装備されている。晴れた日には星空を眺めながら、車中泊を堪能できる。
シートアレンジも秀逸だ。前席シートバックを後倒し、後席シートバックを前倒しすれば、大人2名が真っすぐ寝られるスペースを確保。2列目シートと荷室部に隙間ができるが、クッションなどを活用すれば問題なし。荷室の床下収納をはじめ、車内の随所に物を置けるのもGOODだ。
【現行型タフトの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1630mm
■室内サイズ:室内長2050mm×室内幅1305mm×室内高1270mm
■最高出力:47kW(64ps)/6400rpm(ターボ)
■最大トルク:100N・m(10.2kgf・m)/3600 rpm(ターボ)
■燃費:18.2~21.4km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:132万~180.4万円
■中古車価格帯:93万~228万円
【軽自動車オススメ車種3】スズキ スペーシアギア(2代目・現行型)
スペーシアの外観をワイルドにしたのが、スペーシアギア。ボディ色と塗り分けられたブラックのガーニッシュで個性を演出している。メカニズムや内装の作りなどは、基本的にスペーシアと共通。ただ、シートには汚れたり濡れたりしても気にならない撥水加工の生地を採用しているのはポイントだ。
前席シートバックを後倒しにするだけで、ちょっとした休憩には十分。背が高い人だと斜めになった後席シートバックに頭がかかってしまうが、くつろぐ姿勢にはなれる。加えて、助手席の座面を跳ね上げれば、奥行きの長い荷室空間も作れる。後席脇に備わる、DC12Vのアクセサリー電源も便利だ。
【現行型スペーシアギアの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1800mm
■室内サイズ:室内長2155mm×室内幅1345mm×室内高1410mm
■最高出力:38kW(52ps)/6500rpm
■最大トルク:60N・m(6.1kgf・m)/4000rpm
■燃費:19.2~21.2km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:172.6万~196.7万円
■中古車価格帯:91.7万~294万円
【軽自動車オススメ車種4】スズキ エブリイワゴン(3代目・現行型)
エブリイワゴンは、その名前のとおり、エブリイの軽乗用車版。バンとの違いは前席がセパレート・タイプでなくベンチシートなこと。さらに、後席が固定式からスライド&リクライニング機構付きになることや、電動スライドドアが設定されることなどが挙げられる。
内装もバンは鉄板むき出しの部分が多いが、ワゴンは樹脂でカバー。車中泊時の断熱性において有利だ。バンと同様、後席を前に倒すだけで広大なスペースを作れるだけでなく、前席と後席をフルフラットにできる。ディーラーオプションで車中泊用の「2段ベッドセット」が用意されているのも特筆すべき点。これがあれば大人2名でも楽々寝られる。
【現行型エブリイワゴンの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1910mm
■室内サイズ:室内長2240mm×室内幅1355mm×室内高1420mm
■最高出力:47kW(64ps)/6000rpm
■最大トルク:95N・m(9.7kgf・m)/3000rpm
■燃費:13.0~13.4km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:142.6万~192.9万円
■中古車価格帯:54万~399.7万円
【軽自動車オススメ車種5】スズキ ハスラー(2代目・現行型)
2代目となる現行型はホイールベースを延長して車内空間を拡大。フロントタイヤを前方に移動することでアプローチアングルも広げ、直進安定性も高まった。デザインに注目が集まりがちだが、車内の使い勝手も秀逸。助手席シートバックは前にも後ろにも水平に倒せる構造で、ニーズに応じてアレンジできる。やや段差は残るものの、大人2名が横になれる寝床を作れる。
助手席座面下やラゲージ床下の収納スペースも、道具をしまう場所が限られる車中泊ではありがたい。荷室側面にあるユーティリティナットにフックを付ければ、ランタンなどを掛けられる。
【現行型ハスラーの注目データ】
■ボディサイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
■室内サイズ:室内長2215mm×室内幅1330mm×室内高1270mm
■最高出力:36kW(49ps)/6500rpm(NA車)
■最大トルク:58N・m(5.9kgf・m)/5000rpm(NA車)
■燃費:20.8~25km/L(WLTCモード)
■新車価格帯:128万~183.4万円
■中古車価格帯:77.6万~298.8万円
車中泊に便利なアウトドア・グッズ
ここからは、車中泊で快適に過ごすためのアイテムを紹介する。
アウトドア・グッズ専門店「エルブレス 新宿店」のスタッフで、キャンプイントラクターの資格をもつ佐藤暢明(さとうのぶあき)さんにピックアップしてもらった。春夏よりも念入りな準備が必要となる、秋冬シーズンの車中泊を前提としたセレクトだ!
「車中泊で寝袋?」と疑問に思うかもしれないが、実は必須のアイテム。真夏以外のシーズンは夜間の車内が寒くなるし、真夏でも場所によっては軽装だと肌寒いことも。そんな状況で快適に休むには、家庭用の寝具では対応しづらいのだ。
アウトドア用シュラフは形状によって封筒型とマミー型に分かれ、暖かさではマミー型が有利だ。シュラフの多くには快適使用温度と使用可能温度が記載されているが、温度は少し余裕をもたせて選ぶこと。
例えば、真冬の車内最低気温が0℃前後になる場合は、快適使用温度-3℃程度くらいがちょうど良い。逆に、夏場は開いて使えるタイプの封筒型シュラフを、掛け布団代わりに使うのも良いだろう。
■モンベル シームレス ダウンハガー800 #1
冬山でも使える、保温性を備えた高機能なマミー型シュラフ。ダウンの保温性を表すフィルパワーは800を誇る。生地がよく伸びる「スーパースパイラルストレッチ」システムの採用によって、シュラフ内でも身動きを取りやすく、寝心地がよいのもポイントだ。
【メーカー名】mont-bell(モンベル)
【製品名】シームレス ダウンハガー800 #1
【重量】866g
【収納サイズ】直径16cm×32cm(5.7L)
【適応身長】183cmまで対応
【快適温度】-3℃
【使用可能温度】-10℃
【価格】5万1150円
※全て消費税込のエルブレス販売価格。価格は今後変更となる場合アリ(以下同)
シュラフを選ぶときは、快適使用温度を基準にしましょう
シュラフの内側に入れることで、保温性を高めてくれる便利なアイテム。3シーズン用シュラフでもインナーシーツと組み合わせれば、厳冬期の車中泊に対応できる。夏場の車中泊なら、シュラフを使わずにこれだけでOKな場合も。薄くてコンパクトなため、用意しておいて損はないだろう。
■モンベル ウォームアップシーツ
内側が起毛地になっているため、肌触りが良くて心地がよい。スリーピングバッグの使用可能温度を約2℃下げることができる。吸汗加工されているので、寝汗をかいてしまっても安心。
【メーカー名】mont-bell(モンベル)
【製品名】ウォームアップシーツ
【重量】195g
【サイズ】最大長184cm×最大幅77cm
【収納サイズ】直径9cm×15.5cm
【価格】5280円
■SEA TO SUMMIT サーモライトリアクター フリースライナー
SEA TO SUMMITのインナーシーツの中で、最も暖かいタイプ。内側が起毛処理されているが、夏向けの寝袋としても使用できる。出入りしやすいのも特徴。パネルドフードを引き出せば、保温性をさらに高められる。
【メーカー名】SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
【製品名】サーモライトリアクター フリースライナー(レギュラーサイズ)
【重量】420g
【サイズ】長さ200cm×幅70cm
【価格】1万120円
しっかり睡眠をとるためには、インナーシーツの肌触りも意外に大切なんです
車中泊でマットを使いたい理由はふたつ。ひとつは床面のデコボコをならし、快適に休むため。もうひとつは床面から伝わる冷気や熱気を断熱するためだ。
アウトドア用マットにはフォーム式で折りたためるタイプもあるが、寝心地のよさと断熱性の高さでは空気を入れて使うインフレータブル式が有利。空気を抜けばコンパクトになり、車内で場所をとらないのも利点だ。
マットを選ぶ際はクッションの厚さと「R値」に注目すること。R値は断熱性を評価する指標。数値が高いほど断熱力が高い。秋冬に車中泊する場合の目安はR3.0~4.0、真冬ならR5近く。マットを重ねるとR値は加算されるため、フォーム式マットの上にインフレータブル式マットを敷いて断熱力を高めるのも手だ。
■SEA TO SUMMIT キャンププラスS.I.マット
空気を入れて使うインフレータブル式マット。内部に三角形の空間を配した独自のデルタコア構造で、たっぷりした厚みがあるにも関わらず、コンパクトに収納できる。高いR値を誇るオールシーズンモデルの中ではコスパが高い。
【メーカー名】SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
【製品名】キャンププラスS.I.マット(レギュラーサイズ)
【サイズ】51cm×183cm
【重量】880g
【収納サイズ】直径20.4cm×26cm
【厚さとR値】厚さ7.5cm、R値4.3
【価格】1万780円
■エアストリームポンプサック
マットに空気を詰める際、吐く息で入れるのはひと苦労。マット内に呼気の水分が入ることでカビの原因にもなる。しかし、エアポンプがあれば楽ちん&衛生的。エアストリームポンプサックはふだん20Lのバッグとして使え、マット用のハンドポンプにもなる。空気が一方通行で出て行くので、中に寝袋を入れて圧縮も可能だ。
【メーカー名】SEA TO SUMMIT(シートゥサミット)
【製品名】エアストリームポンプサック
【容量】20L
【重量】62g
【価格】4180円
■COLEMAN 12V アドベンチャークイックポンプ
車のシガーソケット電源でマットなどに空気を入れられるハイパワーな電動ポンプ。注入だけでなく排出もできる優れものだ。
【メーカー名】Coleman(コールマン)
【製品名】12V アドベンチャークイックポンプ
【サイズ】20cm×9cm×12cm
【重量】460g
【使用電源】12V DC電源
【価格】3630円
マットの性能いかんで車中泊の快適性が大きく変わります!
車中泊するだけならキャンプで使うような大きなテーブルは不要。ただ、ちょっと物を置ける場所が欲しいが、シングルバーナーなどは安定が悪く、平らでない場所に置くのは不安……。
そんなときに活用したいのが、ミニテーブル。車内の隙間に置いておけるので、デッドスペースを生まず、飲み物などを置く場所として使える。車内だけでなく、地面に置いて使えるので助かるだろう。
■スノーピーク テーブル ソロ オゼン ライト(SLV-171)
食事用などにも使える大きさながら、未使用時はA4サイズにたためる。軽量さを追求しながら、剛性もしっかり確保されている。
【メーカー名】Snow Peak(スノーピーク)
【製品名】テーブル ソロ オゼン ライト SLV-171
【サイズ】 W297mm×D210mm×H85mm
【収納時】 W297mm×D120mm×H5mm
【重量】270g
【価格】6820円
■クレイジークリーク フォールディングエコロジーテーブル
天板の穴に脚を「ハ」の字に差し込んで使用するミニテーブル。コンパクトサイズなので、軽自動車の車内で使うのにも適している。
【メーカー名】CRAZY CREEK(クレイジークリーク)
【製品名】フォールディングエコロジーテーブル
【サイズ】 W25.5cm×D18.5cm×H5.5cm(展開時)
【素材】MDF(パルプ集成材)
【価格】4400円
ミニテーブルなら、車のコンソールに置くこともできます
広口で大きめのボトルが1本あると、飲み物はもちろんスナックなどの行動食を入れるなど便利に使える。耐熱性容器ならお湯を入れてタオルなどにくるめば、湯たんぽ代わりにもできる。
■ナルゲン 広口1.0L Tritan Renew
パッキン不要で密閉性に優れた独自のキャップシステムを採用。飽和プラスチック樹脂なので、飲み物ににおいが移りにくい。キャップに紛失防止用のループが付いているのも、物がなくなりやすい車内でありがたい。耐熱温度は100℃なので、熱湯も入れられる。
【メーカー名】nalgene(ナルゲン)
【製品名】広口1.0L Tritan Renew
【容量】 約1.1L(満水容量)
【重量】約180g
【材質】〔本体〕飽和ポリエステル樹脂/〔キャップ〕ポリプロピレン/〔ループ部〕ポリエチレン
【耐熱温度】〔本体〕100℃/〔キャップ〕120℃/〔ループ部〕110℃
【耐冷温度】〔本体〕-20℃/〔キャップ/ループ部〕0℃
【価格】2640円
湧き水をくんだりするのにも、ボトルがあると便利です
車内のルームランプは長時間点けっぱなしにするとバッテリーを大きく消耗してしまう。かといってキャンプ用のガソリンランタンは換気が不可欠だし、明るすぎる。ということで、車中泊ではLEDライトを使うのがオススメ! バッテリー内蔵式 or 電池式なら、車のエンジンをオフにしていても長時間使える。
■モンベル サテライト マルチランプ
マグネットで鉄板部分にがっちり固定できるLEDライト。ハンドル部分を車のグリップなどに固定してもOKだ。光量も最大1500ルーメンと十分すぎるほど。メインランプの下には誘虫ランプが付いていて、虫を集めてくれる効果もある。
【メーカー名】mont-bell(モンベル)
【製品名】サテライト マルチランプ
【サイズ】横幅9.7cm×高さ11.2cm×奥行4cm
【重量】487g(ランタンシェードと付属USBケーブルを含む重量は518g)
【内蔵電池】リチウムイオン電池 3.7V/13500mAh/50Wh
【付属品】USBケーブル(Type-A端子/Type-C端子)、ランタンシェード兼収納袋
【給電方法】USB充電式
【価格】1万890円
■ブラックダイアモンド コズモ350-R
手元だけを明るく照らしたいときや、料理など両手を使って作業したいとき、重宝するのがヘッドランプだ。ブラックダイアモンドは、エルブレス 新宿店が取り扱うヘッドランプの中でも人気。充電式のほか、乾電池&充電併用のタイプもある。
【メーカー名】Black Diamond(ブラックダイアモンド)
【製品名】コズモ350-R
【全光束】350ルーメン
【照射距離】高照度75m/低照度8m
【照射時間】高照度5時間/低照度200時間/リザーブ1時間
【防水等級】IP67
【重量】75g
【内蔵電池】リチウムイオン充電池(1500mAh)
【給電方法】USB充電式(マイクロUSB)
【価格】6050円
顔を向けた方を照らしてくれるヘッドランプは、夜間お手洗いに行くのに欠かせません!
車中泊で冷たいドリンクを飲みたくなることはある。旅先で新鮮な食材が手に入ったら、持ち帰りたいこともあるだろう。ただ、大人数キャンプで使うような巨大なクーラーボックスは、車中泊には不要。車の積載スペースに合わせたサイズで、保冷力の高いものを選びたい。
■スタンレー クーラーボックス 15.1L
タフな構造と保冷力の高さでアウトドア派に大人気のスタンレー製クーラーボックス。15.1Lという容量、大きさはミドルクラスのSUVやミニバンで車中泊するのにちょうど良い。フタ上部についているロープにボトルや調理用具などを挟めるのも利点だ。
【メーカー名】STANLEY(スタンレー)
【製品名】クーラーボックス 15.1L
【容量】15.1L
【サイズ】幅42.5cm×奥行き32.5cm×高さ28.5cm
【重量】3010g
【価格】1万6500円
食材はハードクーラー、飲み物はソフトクーラーと使い分けるのもオススメです
車内でガスバーナーを使うことはできないが、どうしても温かいコーヒーを飲みたくなったり、食べ物を温めたりしたいシーンはある。そんなとき、ちょっと車外に出て、コンパクトなシングルバーナーを使うのも一案だ。
シングルバーナーには様々なタイプがあるが、火力の強いOD缶(アウトドアバーナー専用のガス缶)を使うものがオススメ。ただ、コンビニなどでは手に入らないのであらかじめ購入し、ストックしておこう。
もちろん、使用場所には注意すること。道の駅など火器使用禁止の場所は少なくない。
■プリムス 115フェムトストーブ P-115&スノーピーク ギガパワーストーブ 「地」 オート
115フェムトストーブ P-115は、ゴトクを折りたためる構造でコンパクトに収納可能。ギザギザの付いた3本ゴトク、バーナーヘッドを取り囲むように配置された風防で、多少風が吹いていても安心して使える。
ギガパワーストーブ 「地」 オートは専用ガスカートリッジ「ギガパワーガス」との組み合わせで、強い火力を発揮。ワイヤー式のツマミは火力を微調整しやすく、格納性も良い。
【メーカー名】IWATANI-PRIMUS(イワタニ・プリムス)
【製品名】115フェムトストーブ P-115
【出力】2.5kW/2100kcal/h(Tガス使用時)
【収納時サイズ】5.4cm×7.4cm×2.7cm
【重量】57g
【価格】8250円
【メーカー名】Snow Peak(スノーピーク)
【製品名】ギガパワーストーブ 「地」 オート
【出力】2500kcal/h
【収納時サイズ】4.5cm×3.7cm×8.2cm
【価格】8250円
小さなバッグに入れられるシングルバーナーは、ひとつ持っておいて損はありません!
車中泊で電化製品を使いたいというニーズは多いが、PHEVでもない限りエンジンをつけずに使える電力は限られている。しかしポータブル電源があれば、スマホなどの充電はもちろん、家庭で使っている電化製品も一部が使用可能に!
しかも、出力によってはIHクッキングヒーターまで使える。火を使わず調理ができるため、車中泊の幅がさらに広がるだろう。
■エコフロー RIVER Max
576Whの大容量、出力600W、瞬間最大出力1200Wのハイパワーを誇るポータブル電源。1時間で容量の80%まで充電できる。家庭用AC100V電源の他、DC12Vのシガーソケットから充電できる点も車中泊アイテムとして優秀だ。
【メーカー名】EcoFlow(エコフロー)
【製品名】RIVER Max
【出力】2.7kW(2300kcal/h)
【サイズ】28.9cm×28.4cm×23.5cm
【重量】約9.74kg
【価格】7万8000円
大出力のタイプならドライヤーも使えます
エルブレスは、キャンプ用品から登山用品まで多種多様な製品を取り扱っている。その中でも2022年にリニューアルした新宿店は、全国に70以上ある店舗のフラッグシップ店だ。8万8000点という圧倒的な商品数を誇る。車中泊に便利なアイテムも豊富に揃っている。
車中泊する場所を選ぶときの注意点は?
車を止められる場所だからといって、どこでも車中泊してよいわけではない。
例えば、道路沿いにある全国の「道の駅」は休憩目的以外での利用が禁じられている。つまり、仮眠はOKだが、車中泊はNGだ。
公園の駐車場なども原則、車中泊してはいけない。キャンプ場などの私有地も施設によって判断が異なる。出かける前に必ず確認しよう!
一方で、キャンピングカーでの宿泊を前提としているキャンプ場や、日本RV協会が認定した駐車場「RVパーク」、車中泊専用のシェアリングスペースなら安心。ただし、宿泊できても夜間にエンジンをかけたり、車外に聞こえる音量で音楽を流したりする行為は禁物だ。こちらも出かける前に確認しておこう。
車中泊するときの注意点は?
出かけ先で手軽に、快適に泊まれることが車中泊のメリットだが、注意しておきたいポイントもいくつかある。事前にしっかり準備し、安全第一で臨もう!
■エコノミークラス症候群に気をつける
足や腰を曲げたまま長時間座っていると、エコノミークラス症候群のリスクが高まる。エコノミークラス症候群は血管内に血栓ができ、肺に詰まって肺塞栓などを引き起こすこともある。車中泊するときはできるだけ自宅で寝るのと近い姿勢にしたうえで「ときどき軽い体操をする」「十分に水分をとる」「アルコール、喫煙を控える」「ゆったりとした服装に着替える」「ときどきマッサージする」「眠るときは足を上げる」といったことを心がけよう。
■一酸化炭素中毒に注意する
何らかの要因でマフラーが詰まっていたり、マフラーに穴が開いていたりすると、排気ガスが車内に逆流してくる。排気ガスを吸うと一酸化炭素中毒に陥り、最悪の場合は死に至る。就寝時は必ずエンジンを切ること。もちろん、運行前点検も必ず実施しよう。
■車内温度を適切に保つ
車内空間は外気よりも温度変化が大きい。温度が低ければ低体温症になるリスクが、温度が高ければ熱中症になる恐れがある。ただ、騒音の観点からもエンジンをかけるのはNG。夏場は換気、冬場は寝具や窓の断熱対策などで適切な車内温度を保とう。
■防犯対策する
車中泊時にドアをロックするのは当然のこと、さらに窓にカーテンやシェードなどを付けておけばプライバシーが守れるだけでなく、防犯にも断熱対策にもなる。一石三鳥だ。
※記事内の情報は2023年3月20日時点のものです。
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。