エクシーガ ▲今回はスバルの3列7人乗りモデルのエクシーガを紹介します

総額50万円から狙える格安3列シートミニバン

人も荷物もマルチに載せることが可能な3列シート車は、実用面で考えると非常に使い勝手がよく重宝するもの。それだけに、ファミリーカーとして不動の人気となっていることはすでに説明するまでもありません。

しかし、その一方で走り好きなユーザーの目線で見てみるとどうしてもスポーティさに欠けるきらいがあり、物足りなさを感じる人も少なくないというデメリットも存在します。

そこでオススメしたいのが、3列シートを備えたスポーティミニバンであるスバル エクシーガです!

スバルらしいスポーティな仕上がりになっているモデルにも関わらず、総額50万円から狙えてしまう魅力的なモデルなんです。

まずは、エクシーガの概要について、次いでオススメの選び方について、順を追って紹介していこうと思います。
 

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スバル エクシーガ(初代) ×全国

レガシィツーリングワゴンを源流にもつ、水平対向エンジンを搭載した3列シート車

このエクシーガ、スタイリングからもわかるようにレガシィツーリングワゴンとプラットフォームを共有したモデルとなっており、やや全高は高められているもののレガシィ譲りの水平対向エンジンを搭載し、ステーションワゴン的な走りを楽しむことができる車両となっています。

この手のモデルでは、3列目シートはエマージェンシー用と割り切った造りとなっていることが多いのですが、エクシーガの場合は身長170cm程度までの大人であれば、比較的窮屈さを感じることなく座ることができるというのも美点のひとつ。
 

エクシーガ ▲どの席でも快適さが実感できる十分な室内空間を確保

また2列目、3列目の着座位置は70mmずつ高められているため、後席でも見晴らしが確保できるシートレイアウトとなっており、一部グレードに設定されていた「パノラミックガラスルーフ」付きの車を選択すればより開放的な室内空間を実現することも可能です。
 

エクシーガ ▲こちらが開放感の高いパノラミックガラスルーフ

もちろん、3列目シートは格納することでフルフラットな荷室とすることもできるので、普段は5人乗りのステーションワゴンとして使用し、いざというときは7人乗りミニバンに変身することができるモデルとなっているのです。
 

エクシーガ ▲こちらは5名乗車時の荷室スペース

気になるパワートレインは、デビュー当初は水平対向4気筒2L DOHCエンジンのEJ20型と、そのターボ仕様であるEJ20ターボの2種類でスタート。NAモデルには4速、ターボモデルには5速ATが組み合わされ、NAモデルには前輪駆動の2WD仕様も設定されていました。
 

エクシーガ ▲ターボモデルは225psの出力を発揮します

2009年9月の1度目の改良では、「2.0 i」系以外のNAモデルに6速MTモード付きのリニアトロニック(CVT)を新たに採用し、ターボモデルに先進安全装備の「アイサイト」を搭載した仕様を追加。

さらに、同年12月には新たに水平対向4気筒2.5L SOHCのEJ25型エンジンを搭載したグレードを新設しています。

そして、2012年7月には2.5Lエンジンを新世代ボクサーエンジンのFB25型に換装するとともに、2.5Lモデルにもアイサイト搭載車種を設定。また、アイサイト自体も新世代の「アイサイト Ver.2」に進化しました。

もともとスポーティな性格をもつエクシーガではありますが、走りにこだわる人なら2009年と2012年にそれぞれ300台限定でリリースされたSTIチューンのモデルも見逃せません。

2009年10月にリリースされたのは「2.0 GT tuned by STI」というもので、ターボモデルをベースにSTI製のスポイラーや17インチアルミホイール、専用のシートやステアリングを装着した他、専用チューニングのサスペンションやスポーツマフラー、フレキシブルタワーバーなどを装着したもの。
 

エクシーガ ▲こちらが2.0 GT tuned by STI

2012年7月にリリースされたのは「エクシーガ tS」と名付けられたもので、前述の「2.0 GT tuned by STI」の内容に加えて18インチ化されたタイヤホイールや、ピロボール化されたリアサスリンク、ブレンボ社製ブレーキにさらなるボディ補強などがプラスされ、よりホットなモデルとなっていました。
 

エクシーガ ▲こちらがよりホットなモデルのtS

執筆時点の掲載台数は前者が2台、後者はゼロとかなり希少となっていますが、見かけたらチェックしておいて損はない仕様と言えるでしょう。


それでは次に、オススメの選び方についてみていきましょう。
 

とにかく安く手に入れたいなら、総額50万円程度でNAモデルのi-Lまたはi-Sを狙う!

執筆時点でのエクシーガの中古車の状況ですが、掲載台数が321台となっており、車両本体価格のボリュームゾーンは35万~60万円と非常にリーズナブルなものとなっています。

とにかく安く手に入れたい! という場合は、総額50万円程度から狙える2.0L NAモデルのi-Lまたはi-Sがオススメです。
 

エクシーガ

年式は2010年前後のモデルが目立ち、走行距離10万km未満の物件も多く、中には5km程度のものも見受けられます。

低価格だからといって2WDモデルばかり……というわけでもなく、しっかり4WDモデルが選べるところもうれしいポイントです。

また、総額50万円後半くらいまで予算をアップすれば、ワンオーナー車やガラスルーフを採用したモデルも狙えてきます。
 

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スバル エクシーガ「i-L」「i-S」グレード(初代) ×全国

より走行性能の高いモデルが欲しいなら、ターボエンジン搭載の「2.0 GT」を!

より走りを楽しみたい! という人には、やはり高出力エンジンを搭載した「2.0 GT」がオススメです。
 

エクシーガ

ターボモデルの掲載台数は58台と希少ではありますが、総額50万円程度の物件は存在しており、最も高い部類の車両であっても、ほとんどの物件が総額100万円以内で狙うことができます。

総額50万円程度の物件の多くは走行距離10万km前後のものが目立ちます。ですが、中にはワンオーナー車も存在するので、一概に程度が良くないとは言い切れません。

もし走行距離の少なさを重視するようであれば、総額60万円後半まで予算をアップすれば、走行距離10万km未満の物件が目立ってくる印象です。

また、スポーティなグレードではありますが、ファミリーユースがメインのモデルとなるためか、ノーマル車両が多く存在しています。
 

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スバル エクシーガ「2.0 GT」グレード(初代) ×全国

予防安全装備はマストな人はアイサイトVer.2搭載グレードを!

衝突被害軽減ブレーキといった予防安全装備付きがいい! という方は、先進安全装備のアイサイトVer.2を搭載したモデルがオススメです。
 

エクシーガ ▲こちらは2013年8月の一部改良時の2.5 iアイサイトSパッケージ

こちらの場合ですと、流通台数は約70台。比較的低走行な物件となると総額でも100万~130万円ほどとややお高め。

そもそも当時は、2.5Lの上級グレードにしか設定されていなかったのでやむを得ないところもありますが、そこまで走行距離を気にしないというのであれば、総額70万円台~100万円以下という物件も見つけることができます。

アイサイトVer.2の機能は、障害物に対しての衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制制御といった機能をはじめ、全車速追従機能付きクルーズコントロールも搭載されています。
 

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スバル エクシーガ アイサイトVer.2搭載グレード(初代) ×全国

今回は、スバルの7人乗り3列シート車であるエクシーガについてご紹介しました。登場からすでに14年が経過したモデルではありますが、2015年に「エクシーガ クロスオーバー7」と改名したのち2018年まで販売していたこともあって、まだまだ古さを感じさせない1台です。

そんなスポーティな3列シート車が総額30万円台から見つけることができるというのは、かなりお買い得と言えるのではないでしょうか?
 

文/小鮒康一 写真/篠原晃一、スバル
小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車はホンダ インサイト、初代パルサー、NAロードスター、S660など