現行型トヨタ ヴェルファイアが欲しいなら、新車より200万円ほど安く買える【前期型】を要チェック
2022/09/16
前期型でお得な価格の物件が見つかるヴェルファイア
販売から7年以上経過した今も、高い人気を維持し続けるトヨタ ヴェルファイア。
新車販売台数は兄弟車であるアルファードの方が多いが、シャープなデザインはヴェルファイアならではの魅力で、快適性や実用性、走りの良さはアルファードと同等だ。
そんなヴェルファイアはLサイズミニバンという車格、そして充実した装備を搭載していることもあり、新車価格は430万円~となかなかの設定。だが、ここにきて2017年12月のマイナーチェンジ以前の前期型の中古車に、お得な物件が出始めている。
これはデビューから7年たち、3度目の車検を機に乗り替えた人が増えているためだと思われる。また、2度目の車検を過ぎた2016~2017年式の中古車も多く流通している。
例えばエントリーグレードであるXや、エアロボディのエントリーグレードとなるZでは走行距離さえこだわらなければ総額250万円以内で買える物件が見つかるようになった。また、ハイブリッドモデルも総額300万円台前半で買えるものが出始めている。
この前期型モデル、最新の後期型とデザインのテイストと安全装備の内容こそ異なるものの、実はプラットフォームやパワーユニット、その他の基本的機能に大きな差はない。
つまり、「最新モデルのデザインと安全装備がどうしても譲れない」という人でなければ、前期型の中古車はかなりオイシイ選択肢と言えるのだ。
新車は一部、オーダーストップとなっているようで、そうなると中古車への注目がさらに高まることが考えられる。今、お得になっているヴェルファイアの前期型はどんなモデルか、オススメの購入条件と一緒に紹介しよう。
▼検索条件
トヨタ ヴェルファイア(現行・前期型)【ボディサイズ・デザイン】上下2段ヘッドライトで精悍な雰囲気
現行・前期型ヴェルファイアのボディサイズは全長:4930~4935mm × 全幅:1850mm × 全高1880~1950mm。
グレードによって若干の違いがあるものの、前期と後期でのボディサイズはほぼ変わらない。一方で、デザイン面は前期と後期で大きく異なる。
現行・前期型ヴェルファイアは金属を削り出したような印象的なメッキグリルと上下2段のヘッドライトで精悍なイメージを強調したデザインを採用。この2段ヘッドライトは初代ヴェルファイアのイメージを引き継いだもので、ヘッドライトからアンダーバンパーにかけて立体的な造形にして押し出し感を表現しているのが特徴だ。
リアスタイルはホワイトのリアコンビランプが特徴的。これも先代のイメージを引き継いだ部分だ。また、リアコンビランプの上下をブラックアウトすることで、リアコンビランプが浮き出すようなイメージになっている。
2017年12月のマイナーチェンジ以降の後期型は、ヘッドライト、フロントグリル、フロントバンパー、バックドアガーニッシュ、リアコンビネーションランプのデザインが変更された。
エアロボディは、アンダーグリル周囲のメッキガーニッシュが強調され、押し出し感が増している。
ヴェルファイアには、アルファード同様にエアロボディも設定されている。グリル下左右にある、メッキで囲まれた大型のアンダーグリルで力強さを表現している。
エアロボディはグレード名に「Z」が付けられている(Z、Z Aエディション、Z Gエディション、ZA、ZA Gエディション、ZR、ZR Gエディション)。
インテリアはドアトリムまで延びる水平ラインと、大型で重厚感のあるセンタークラスターが特徴的。助手席前のパネルはグレードによって異なり、Z/ZA/ZRが黒木目調、X/Vが茶木目調、エグゼクティブラウンジはオリーブアッシュパール木目調という設定だ。
乗車人数は主に、2列目が2人掛けの7人乗りと、2列目が3人掛けの8人乗りの2タイプ。中古車流通量は前者の方が圧倒的に多く9割ほどを占める状況となっている。
【グレード差異】3つのパワーユニットで標準モデルとエアロボディを設定
現行・前期型のヴェルファイアには、2.5Lガソリンエンジン、3.5Lガソリンエンジン、2.5Lハイブリッドという3つのパワーユニットがある。マイナーチェンジ以降の後期型も販売時期により差異はあるものの、基本的には変わっていない。
現行・前期型のヴェルファイアのグレード構成は以下のとおりだ。
■2.5Lガソリンエンジン
X(8人乗り):エントリーグレード。
Z(7人乗り/8人乗り):エアロボディのエントリーグレード。
Z Aエディション(7人乗り): 両側電動スライドドア、クルーズコントロール、助手席スーパーロングスライドシートなどを装備。
Z Gエディション(7人乗り):黒木目調本革ステアリング、ステアリングヒーター、助手席電動オットマンなどを装備。
V(7人乗り/8人乗り):ファブリック+合成皮革シート、クルーズコントロール、LEDコーナリングランプなどを装備。
■3.5Lガソリンエンジン
ZA(7人乗り):ナノイーエアコン(前後)などを装備。
ZA Gエディション(7人乗り):後席用サンシェード、オートワイパー、LEDフォグランプなどを装備。
VL(7人乗り):オートマチックハイビーム、ステアリングヒーター、本革シートなどを装備。
■ハイブリッド
X(7人乗り/8人乗り):エントリーグレード。
V(7人乗り):フロントドアガラススーパーUVカット+IRカット機能、後席用サンシェード、オートワイパーなどを装備。
V Lエディション(7人乗り):オートマチックハイビーム、ステアリングヒーター、本革シートなどを装備。
ZR(7人乗り):エアロボディのエントリーグレード。
ZR Gエディション(7人乗り):オートマチックハイビーム、ステアリングヒーター、本革シートなどを装備。
上記に加え、3.5Lガソリンエンジン搭載車とハイブリッド車には後部座席の快適性を高めたエグゼクティブラウンジというVIP仕様のグレードがある。
【機能・安全性能】世界初搭載の安全装備を設定
トヨタの先進安全装備パッケージであるToyota Safety Senseは、マイナーチェンジで搭載されたため、前期型には非搭載。デザイン部分と合わせ、前期と後期の大きな違いはこの点だろう。
だが、前期型にもミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムや低速での取り回し時の衝突などを回避するインテリジェントクリアランスソナーなどが装備されている。
また、ドライバー視線で車を透かしたような映像を表示するシースルービューを搭載したパノラミックビューモニター、駐車空間を検知して目標駐車位置を自動設定するインテリジェントパーキングアシストも搭載。
さらに、事前予約したうえでスマートキーを携帯して車に近づくと、スライドドアが自動で解錠されドアが開くウェルカムパワースライドドアの機能も付いている。
【オススメ中古車】標準ボディの2.5 Xなら総額300万円以下で条件のいい物件が見つかる
現行・前期型のヴェルファイアの流通量は約790台と選択肢の多さはまずまず。
価格帯は総額220万~1320万円とかなり幅が広いが、高価格帯はエグゼクティブラウンジやトヨタモデリスタインターナショナルが製作したコンプリートモデルのロイヤルラウンジといった特殊なグレードの物件が占める。
ヴェルファイアの中古車を探す場合、まずは標準ボディとエアロボディ、どちらが好みか決めておくと探しやすい。エアロボディは押し出し感がかなり強いので好みが分かれる部分。「人と違うLクラスミニバンに乗りたいが、派手すぎるのはちょっと…」という人には標準ボディがオススメだ。
ヴェルファイアを少しでも安く買いたい人は、標準ボディなら2.5 X、エアロボディなら2.5 Zに注目してほしい。
▼検索条件
トヨタ ヴェルファイア(現行・前期型) × 2.5 X & 2.5 ZXは総額250万円でも複数台見つけることもできるが、予算を280万円まで増やすことができれば走行距離5万km前後のものも見つかる。
ちなみに、この予算で走行距離にこだわらないのであれば、さらに上級の2.5Vを選ぶことも可能だ。
エアロボディの2.5 ZはXよりも相場が少し高めで、総額250万円弱から見つかるようになる。予算を290万円まで増やすと走行距離5万km前後の中古車を手に入れることも可能になっている。
燃費性能やしっとりした乗り味にこだわる人には、ハイブリッドがオススメ。ただし、前期型のハイブリッドの流通量は約110台と少なめだ。価格帯は総額270万~860万円となっている。
▼検索条件
トヨタ ヴェルファイア(現行・前期型) × ハイブリッド総額300万円以内だとXやVで走行距離が10万km以上のものが多い。走行距離にもこだわるなら、総額360万円まで予算を増やしたい。この予算になると走行距離5万km前後のものを買うことも可能だ。
エアロボディのZRは総額330万円くらいから見つかるようになる。走行距離が5万km前後のものが欲しいなら予算を400万円くらいまでアップし良条件の物件を探してみてほしい。
▼検索条件
トヨタ ヴェルファイア(現行・前期型)※記事内の情報は2022年9月6日時点のものです。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL