今夏に生産終了の現行型ホンダ CR-V。新車狙いの方、お得な「中古車」も見てみませんか?
2022/08/27
新車に近い状態の中古車が約80万円安く手に入る
今夏に生産終了することがアナウンスされているホンダ CR-V。
1995年に初代モデルが登場し、以降5代目となる現行型まで続いたロングセラーモデルゆえ、根強いファンもいるモデルだろう。
そのため、生産終了ということを聞いて、急いで新車購入を検討している人もいるのはず。
しかし、ちょっと待ってほしい。そんな人たちは、一度中古車をチェックしてみてはいかがだろうか。
新車より安く手に入るということはもちろん、走行距離1万km以下といった新車の状態に近い物件だって見つかる。
そして、現行型CR-Vは2018年8月のデビューから大きなマイナーチェンジを一度も受けたことがなく、初期型であっても全然古く見えないというレアな車だ。
今回は、現行型CR-Vの中古車状況やどんなモデルだったのかを見ていくとともに、今中古で狙うならどんなものがオススメなのかを紹介していこう。
▼検索条件
ホンダ CR-V(5代目)×全国生産終了のニュース以降、中古車価格はじわり上昇、台数も減り始めた
CR-Vの中古車平均価格は、ここ2年間は緩やかに下落する傾向だった。多少の上下はあったもの、2020年7月には301.5万円、2021年12月には302.5万円と、何度も300万円を切りそうなことがあったほどだ。
ところが、2022年5月に「CR-Vは8月に生産終了」というニュースが流れると状況は一変。7月には対前月比で約10万円アップの321.9万円になった。これは直近2年間で最も高い平均価格だ。
しかし、詳細は後述するが、まだ新車時の価格よりは高くなっていない。ライバルであるトヨタ RAV4では、中古車の多くが新車より高いという逆転現象が起きているが、CR-Vはそれまでには至っていない。
これをRAV4とCR-Vとの魅力の違い、と捉える人もいるかもしれないが、懸念事項もある。中古車台数が2022年4月の694台をピークにぐんぐん減り、7月には200台以上減の479台となっているのだ。
それでも2021年で最も台数の多かった12月の471台よりは多いが、中古車の価格は需要と供給で決まるため、台数が減れば一般的に中古車価格は高くなる。それを考慮すれば、この先中古車価格が高くなってもおかしくない。
ライバルのようにプレミア価格になる今こそ、CR-Vの中古車を狙うのが正解と言えそうだ。
3列シート車とハイブリッド車が初めて設定された
では、CR-Vのどのモデルを狙うべきか。まずはモデル概要を確認しておこう。
2018年8月にデビューした5代目・現行型 CR-V。3列シート7人乗り仕様と、同車として初めてハイブリッドシステム車が用意されたことが大きな特徴だ。
新世代プラットフォームに搭載されたパワートレインは、2Lエンジンに2つのモーターが組み合わされたハイブリッドシステム×CVTと、1.5Lターボ×CVTの2種類。
i-MMDと呼ばれるこのハイブリッドシステムは「EVドライブモード」「ハイブリッドモード」「エンジンドライブモード」の3つのモードをシームレスに切り替え、JC08モード燃費は25.8km/L(FF)/25.0km/L(4WD)とクラストップの低燃費。一方で、3Lエンジン並みの力強いトルクを発揮する。スイッチひとつでモーターだけで走ることもできる。
もうひとつの1.5Lターボも2.4Lエンジンなみのトルクを発揮。こちらのJC08モード燃費も21.2km/L(FF)/20.2km/L(4WD)とクラストップの低燃費だ。
ガソリン車・ハイブリッド車とも4WDシステムは「リアルタイムAWD」。各種センサーによって前輪が空転する前に後輪へ駆動力を伝達するなど、前後輪の駆動力配分を緻密に行う。特にモーターを制御するハイブリッド車はガソリン車より緻密に駆動力をコントロールしてくれる。
もちろん、先進安全運転支援機能のホンダセンシングは全車標準装備。運転席電動シートや左右独立フルオートエアコン、ホンダインターナビやETC2.0車載器も全車に標準装備されるなど、装備も充実している。
デビュー時のグレード構成は、ガソリン車がEXと上級グレードのEX マスターピース、ハイブリッド車がハイブリッド EXとハイブリッド EX マスターピース。7人乗り仕様はガソリン車のみに設定されており、いずれもグレードも2WD/4WDが選べる。
車両本体価格はガソリン車が323万280~403万560円、ハイブリッド車が378万4320~436万1040円だった。
先述したように、デビュー以降大きな変更が行われないまま2022年8月に生産が終了する。なお、2020年6月の一部改良時にグレード名に入る「ハイブリッド」が「e:HEV」へ変更されているが、中身は変わっていない。
原稿執筆時点でのカーセンサー掲載台数は約160台で、圧倒的に5人乗りの方が多い。
気になる平均価格は約345万円。一見高く見えるが、平均価格より高いのは、もともと400万円前後していた2020年以降のハイブリッド車の1万km未満が中心になっているためだ。また安いものでは、支払総額約250万円から狙える。
なるべく低走行のものを狙うなら、ハイブリッドの上級モデルが狙い目
原稿執筆時点の平均走行距離は約1.8万kmとそもそも少ない。1万km以下に絞っても、約3割以上の物件がヒットした。
その内訳を見るとハイブリッド車が中心。そのため、新車に近いコンディションが期待できる低走行物件を狙うなら、ハイブリッド車がオススメだ。
走行距離1万km以下で修復歴なしのハイブリッド車は支払総額約360万円、車両本体価格で言えば約340万円と新車よりも1割以上安い価格で狙うことができる。
▼検索条件
ホンダ CR-V(現行型)×走行距離1万km以下×修復歴なし×ハイブリッドグレード×全国走行距離1万km以下のハイブリッド車の中で最も多いのは、2020年6月に設定されたe:HEV EX ブラックエディション。僅差でe:HEV EX マスターピースが続く。
e:HEV EX ブラックエディションは最上級グレードとして追加されたモデルで、新車時の車両本体価格が433万8400円(2WD)/455万8400円(4WD)、e:HEV EX マスターピース(2WD)もブラックエディションが設定される前までの最上級グレードで、425万400円(2WD)だった。
いずれも新車時の車両本体価格は400万円超だが、それが走行距離1万km以下・修復歴なしでも支払総額約360万円から狙えお得度が高い。
▼検索条件
ホンダ CR-V(現行型)×走行距離1万km以下×修復歴なし×「e:HEV EX ブラックエディション/e:HEV EX マスターピース」×全国とにかく安く狙うなら、支払総額300万円以下の「1.5 EX」を
とにかく安く手に入れたいなら、やはり新車時にハイブリッド車より安かった1.5Lターボ車が狙い目となってくる。
新車時の車両本体価格は323万280~403万560円だったが、走行距離3万km以下のものが支払総額約250万円から狙うことができる。
手頃な価格帯の支払総額300万円以下で多いのが、1.5 EXだ。いわゆるCR-Vのエントリーグレードに当たるが、ホンダインターナビやホンダセンシングが標準装備されているため、装備も充実。
▼検索条件
ホンダ CR-V(5代目)×総額300万円以下×「1.5 EX」×全国それが走行距離3万km以下・修復歴なしでも支払総額300万円で狙えるのだから、お買い得感はかなり高いと言えるだろう。
▼検索条件
ホンダ CR-V(5代目)×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。