現行型スバル インプレッサスポーツの平均価格が2年で20万円近く安くなった! 流通台数も豊富な今の狙い目は?
2022/03/12
中古車台数は過去最高で、まさに選び放題の状況に!
WRC(世界ラリー選手権)で輝かしい戦歴をもつ、スバルのスポーティコンパクトカー、インプレッサシリーズ。
その中でも「インプレッサスポーツ」は、初代「インプレッサスポーツワゴン」の流れをくむ5ドアハッチバックモデルだ。
インプレッサとしては5代目、インプレッサスポーツとしては2代目となる現行型は2016年10月に登場。
中古車価格は順調に下落を続け、2年間で20万円ほど安くなり、現在は160万円前後で推移している状況だ。
一方で、中古車掲載台数は人気モデルらしく豊富。ここ数年で最高となる1000台ほどを記録し、まさに選びたい放題といった状況だ。
以下、詳しく中古車の状況を見ていくとともに、今のオススメ物件を紹介していこう。
▼検索条件
スバル インプレッサスポーツ(2代目)×全国高年式車の流入で台数が増え、平均走行距離が短くなっている
2020年前半ばまで、順調に平均価格が下落していたインプレッサスポーツ。
2021年9月の151.0万円を底にやや上昇したこともあるが、2021年に入るとほぼ横ばいで推移している。
一方で中古車台数は、2020年7月の645台を底に少しずつ台数を増やし続け、2022年1月にはついに1000台を超えた。
需要と供給のバランスで価格が決まることの多い中古車市場は、流通台数が増えれば価格が下がるのが定石だが、中古車価格は依然として横ばいを続けている。
中古車台数が増えているにもかかわらず、平均価格を維持し続けている背景には、高年式車の流入がある。
原稿執筆時点でのボリュームゾーンは前期型の2017年式だが、アイサイトにツーリングアシスト機能が追加された2020年式以降の中古車も全体の1割以上あり、これが平均価格を引き上げていると思われる。
逆に、このような高価な低年式物件が増えているにもかかわらず、平均価格が横ばいを維持しているということは、前期型がその分安くなっているとも言える。
現行型インプレッサスポーツの平均走行距離は、約3万5000kmと比較的短い。一方で、前期型を中心に走行距離5万km超が全体の2割以上を占め、10万km超のものもチラホラ流通するようになってきた。
これだけ台数が増えて選びやすくなっている今のうちに、ボディカラーやグレード、そして価格など、希望する条件に合わせて狙うなら、少し早めにアクションすることをオススメしたい。
アイサイトver.3は全車装備、ツーリングアシスト機能は2019年10月から
ここからは、現行型インプレッサスポーツがどんなモデルだったのか、簡単に振り返ってみよう。
現行型インプレッサスポーツは、スバルの新世代プラットフォーム「SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)」を採用した第1弾のモデルだ。これにより、乗り心地や走行性能が大幅に高められた。
搭載されたエンジンは1.6L水平対向4気筒と、新開発された2Lの水平対向4気筒で、いずれもCVTが組み合わされ、2WDと4WDが用意された。
全車に標準装備されたアイサイトver.3は、衝突被害軽減ブレーキの他に全車速追従機能付きクルーズコントロールや、ステアリング操作をアシストして車線中央を維持する機能、前後誤発進抑制機能などが備わる。
デビュー時の車両本体価格は192万2400~259万2000円だった。
中古車を検討するうえでのポイントにもなる、マイナーチェンジや一部改良についても見ていこう。
まず、2018年10月に「オートビークルホールド」機能が追加された。これは長い信号待ちなど、通常はブレーキペダルを踏み続けなければならないようなシーンで、ブレーキペダルから足を離しても自動的に車両の停止を維持する機能だ。
翌2019年10月にはマイナーチェンジが行われた。大きな改良ポイントは、アイサイトにツーリングアシスト機能が加えられたことだ。これは2017年にレヴォーグとWRX S4から採用された機能で、従来のアクセル・ブレーキ操作を自動制御する全車速追従機能付きクルーズコントロールに、ステアリング操作も加えて操作するというもの。これにより高速道路での運転が格段に楽になった。
さらに、2020年10月には2種類の新モデルが追加された。1つは2Lエンジンに小型モーターを組み合わせた「e-BOXER」を搭載するモデルだ。モーターがエンジンをアシストするマイルドハイブリッドで、搭載グレードは「アドバンス」と「2.0e-Lアイサイト」となり、いずれも4WD車のみ設定される。
そしてもう1つは、同社のモータースポーツ部門「STI」がチューニングした「STIスポーツ」だ。エンジンスペックは他の2L搭載モデルと変わらない(最高出力154ps/最大トルク196N・m)が、専用チューニングが施された足回りを装備。普段での運転でも操る楽しさを味わえるモデルで、STIスポーツシリーズとしては初めて2WDモデルも用意された。
以上を踏まえて、どのインプレッサスポーツを選べばいいのか、検討してみよう。
お手頃な価格で狙うなら
1.6i-Lアイサイト 2WD
お手頃な価格で狙うなら、2WDの1.6i-Lアイサイトがオススメだ。
新車時でも最もお手頃なグレードで、中古車価格もそれに準じて狙いやすいグレードになっている。
平均価格の160万円以下で絞った価格帯で最も台数が多く、3割以上を占めていて選びやすい。しかも、その約8割が走行距離5万km未満だ。
原稿執筆時点で支払総額約100万円から見つけることができるなどお手頃で、かつ選びやすく、良コンディションも期待できるというわけだ。
しかも、現行型インプレッサスポーツは全車にアイサイトver.3が備わっているため、もちろんこのグレードにも装備されている。
だが、平均価格より下で探す場合、アイサイトツーリング機能が備わらない年式(2019年9月以前生産モデル)になる点は注意が必要だが、それでも上記で述べたように「全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール」と「車線中央維持機能」が備わるため、遊び疲れた帰りの高速道路の運転はとても楽だろう。
2WDゆえ、4WDよりも燃費が良いので、降雪地帯で暮らしているのでなければ十分使い勝手の良い愛車になるはずだ。
▼検索条件
スバル インプレッサスポーツ(2代目)×1.6i-Lアイサイト×2WD×全国インプレッサらしい走りを楽しめる
2.0i-Sアイサイト 4WD
予算に少し余裕があるなら、インプレッサらしいスポーティな走りを楽しめる2.0i-Sアイサイト 4WDがオススメだ。
2Lエンジンを積み、同社の長年の知見がたっぷり詰まった4WDシステムを搭載し、コーナリング時に狙ったラインを走りやすくなるアクティブ・トルク・ベクタリングが備わるので、気持ちの良い走りが楽しめる。
また見た目も、シリーズ最大となる18インチの大径アルミホイールを履き、サイドシルスポイラーも備わる。
原稿執筆時点で最も台数が多く、選びやすいのもポイントの1つだ。
デビュー時は最上位グレードであったため、中古車価格もそれに準じてやや高くなる。
それでも支払総額約130万円から見つけることができ、走行距離5万kmで絞っても約150万円からと、平均価格よりも下の価格から探せるため、お得度は高いと言えるだろう。
▼検索条件
スバル インプレッサスポーツ(2代目)×2.0i-Sアイサイト 4WD×全国「アイサイトツーリング付き」でさらなる快適さを
マイナーチェンジ後の1.6i-Lアイサイト 4WD
せっかくインプレッサスポーツを選ぶなら、高速道路での走行がグッと楽になるアイサイトツーリング機能付きが気になる人も多いだろう。
となると、必然的に2019年11月以降生産の高年式モデルに絞られるため、支払総額で約160万円程度中からとやや高めになる。
アイサイトツーリング機能が付いたマイナーチェンジ以降の物件で最もお手頃なのは、4WDの1.6i-Lアイサイトだ。同条件で約6割を占めっていることもあり、台数も多く選びやすい。
後期型ゆえ、足回りが改良されて乗り心地のよさも向上し、信号待ちなどでブレーキペダルを踏み続けなくてもいいオートビークルホールド機能も備わる。
快適装備も充実しており、ある程度長く乗ることも視野に入れれば、少し予算を上げてでも狙いたいモデルだ。
▼検索条件
スバル インプレッサスポーツ(2代目)×2019年11月以降生産×1.6i-Lアイサイト 4WD×全国▼検索条件
スバル インプレッサスポーツ(2代目)×全国ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。