この2年で約30万円下がったレクサス GSハイブリッド。買い時とは思うが、何年式のどれを買うのが正解なの?
2021/12/19

新車時は700万円超級だったが、中古車平均価格は約270万円に
日本を代表する高級車ブランドであるレクサス。そのアッパーミドルレンジを担ってきたFRセダン「GSハイブリッド」の2代目モデルが今、けっこうお安くなっています。
もともとの新車価格GS300hの場合で600万円台、GS450hの場合で700万円台半ばから800万円台といったところです。一方、中古車の平均価格はこの2年間で30万円ほど下落しているのです。

600万円台や700万円台の車というのはそう簡単に買えるものではありませんが、「平均約250万円」であれば何とかなりそうではあり、しかもそれが「日本を代表するハイブランドのモノ」であるならば、興味津々とならざるを得ません。
ということで、今もしも2代目レクサス GSハイブリッドを買うとしたら、何年式のどのグレードを選ぶのが正解なのか、様々な角度から検討してみることにしましょう。
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レクサス GSハイブリッド(2代目)×全国ハイブリッドモデルは「GS300h」と「GS450h」の2種類
まずは2代目レクサス GSハイブリッドという車そのものについて、簡単におさらいしておきます。
レクサス製セダンの中では「ちょうど真ん中」の車格となるGSは、まずは2005年に初代が発売され、フルモデルチェンジを受けた2代目GSは2012年1月に登場しました。
当初のパワーユニットは2種類のガソリンV6エンジンと、3.5Lエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの計3種類。翌2013年には、2.5L直4エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドも追加されました。
さらに、2016年9月には2Lのガソリンターボエンジンも追加されています。
本稿では、そんな2代目レクサス GSの中でも3.5Lエンジン+モーターの「GS450h(システム最高出力348ps)」と、2.5Lエンジン+モーターとなる「GS300h(システム最高出力220ps)」に絞って検討を進めることといたします。


GS450hとGS300hにはそれぞれ4種類のグレードがあり、標準グレードは文字どおり標準的な仕様で(といってもレクサスですから普通にゴージャスなのですが)、そこに人気の高い豪華装備数点をセットで足したものが「Lパッケージ」。ウッドとレザーがふんだんに用いられた豪華仕様が「バージョンL」で、スポーティなエクステリアとサスペンションなどが採用されているのが「Fスポーツ」です。
そんな2代目レクサス GSハイブリッドは2014年8月には一部改良を行い、ナビ機能を強化するとともに、バージョンLには助手席の電動オットマンを標準装備としました。
そして2015年11月にはマイナーチェンジを実施し、内外装デザインを大きくリファインするとともに、様々な工夫によりボディ剛性も強化。さらに、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」などをパッケージ化した「Lexus Safety System+」が全車に搭載されました。
2017年8月にはさらなる一部改良で「Lexus Safety System+」の運転支援機能を強化し、2020年8月まで販売された――というのが、2代目レクサス GSハイブリッドの大まかなヒストリーです。


イチ推しは車両本体価格350万円以下の2016~2017年式
さて、そんな2代目レクサス GSハイブリッドの中古車を今から買うとしたら、結局のところ「何年式のどれ」を選ぶのが正解なのでしょうか?
根本的には、「なるべく新しいやつ」の方がいいでしょう。スポーツカーなどの場合は「古ければ古いほど味がある」みたいなこともありますが、GSハイブリッドのような車では新しければ新しいほど快適&高性能である場合が多く、どうせ高級セダンに乗るならば快適&高性能である方が望ましいからです。
となると、最も新しい世代は「2017年8月に行われた一部改良後の世代」、つまり超ざっくり考えると「2018年式以降」ということになります。

ということで、2018年式以降のGSハイブリッドの価格を見てみると……ちょっと高いですね。
一番安い部類でも総額では440万円ぐらいになりますので、「中古車にそこまで出すなら、いっそ別の車を新車で……」という気分になってしまいます。そして、2018年式以降はそもそも流通量がかなり少ないので、ここはパスするのが正解でしょう(もちろん、買いたい人が2018年式以降を買うのはまったく悪くありませんが)。
その次に「なるべく新しいやつ」は、2015年11月のマイナーチェンジ以降の世代、ざっくり言うと2016~2017年式になります。これの相場を見てみると……なかなか悪くない感じです。

流通量もまずまず豊富なため探しやすく、走行距離多めでも構わないなら車両本体価格260万円以下ぐらいから見つけることができます。「新車時の半値以下」ということですので、割安感はなかなか強烈です。
しかし、これぐらいの価格の物件は走行10万kmを大きく超えているものが多かったりもしますので、実際は下記のあたりが狙い目となるでしょう。
●注目年式:2016~2017年式(後期型なのでカッコいい)
●注目価格帯:総額330万~390万円(もっと高い物件もあるが、このぐらいでも良コンディションの1台が十分探せる)
●注目グレード:GS300h系のいろいろと、GS450h系のいろいろ
細かなグレードに関しては標準車からバージョンLまでの各種がすべてこのゾーンで流通していますので、お好みに応じて選べばそれで十分かと思います。


問題は「2.5L直4エンジン+モーターのGS300h系にするか、それとも3.5L V6エンジン+モーターのGS450h系にするか」ということでしょう。
これまた「好みで決めればOK」ではあるのですが、参考までに申しますと、ごく普通の速度感覚の持ち主であれば、GS300h系でも動力性能に不満を覚えることはないはずです。十分以上に速い車です。
しかし、「怒涛の性能」みたいなものを好むのであれば、GS450hを選ぶべきです。筆者個人はあまり飛ばさないたちなので、「仮に同じぐらいの値段なら、300hの方がコンディションが良い可能性が高い」という理由でGS300h系を探しますが、このあたりは本当に人それぞれですので、「どちらが正解」ということは特にありません。
▼検索条件
レクサス GSハイブリッド(2代目)×車両本体価格350万円以下 ×2016~2017年式 ×300h系 ×全国とはいえ、車両本体価格200万円台の前期型も狙い目
以上が2代目レクサス GSハイブリッドを狙う際の基本的な考え方ですが、「ちょっと高い!」という声もあるでしょう。よく分かります。筆者も偉そうで客観的なことを書きつつも、個人の感覚としては「高いな……」と思います。
そう感じる場合には、2015年11月以降の後期型デザインであることをスッパリとあきらめ、「前期型のデザインでも良し!」と開き直れば、道は開けます。
なかなか悪くないコンディションの前期型(2012~2015年式)300h系または450h系が見つかるはずです。
コンディションは1台ごとに様々ですが、じっくり探せばほぼ必ず「これぞ!」というのが見つかりますし、前期型のフェイスデザインも、そろそろ微妙なネオクラシック感が感じられるタイミングになってきたように思えます。
▼検索条件
レクサス GSハイブリッド(2代目)×車両本体価格250万円以下 ×2014年まで ×全国
いずれにせよ2代目レクサス GSハイブリッドは、総額200万円台から300万円台で狙えるFRレイアウトのセダンとしては破格なまでにお値打ちなハイブランドです。上質なサルーンを比較的手頃な予算で手に入れたいと考えるならば、注目しない手はありません。
▼検索条件
レクサス GSハイブリッド(2代目)×全国
自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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