走れて積めて、そんでもって悪路もイケるSUVの王道、「ハッチバック系SUV」のオススメ10選!
カテゴリー: 特選車
タグ: ハッチバック / SUV / RAV4 / デュアリス / フォレスター / XV / ハリアー / ミニクロスオーバー / X1 / エクリプスクロス / ヴェゼル / CX-5 / 伊達軍曹
2020/02/03
何かと万能ゆえに一番人気なカテゴリー
2020年1月20日発売のカーセンサー3月号では「特徴を分けてみれば選びやすい! 今年からSUVがいいじゃない」という特集を展開している。
SUVといえば屈強なクロカン四駆がその原点ではあったものの、その後は、他ジャンルと文字どおりクロスオーバー(融合)しながら独自の進化を続けている真っ最中だ。
しかしながら、中心となっているのは乗用車の乗り心地や使い勝手はそのままに、車高を上げるなどしてオフロード性能も持たせている、何かと万能な「ハッチバック系SUV」。
ということで、気軽に日常使いできるコンパクトなモデルから広い荷室を有している本格派まで、ハッチバック系SUVのオススメモデル10選をピックアップしてみよう。
スバル XV(3代目)
「コンパクト」と「ミドル」のおおむね中間ぐらいに位置する、比較的都会派なクロスオーバーSUVとして2017年4月に登場。とはいえオフロード性能はかなり本格的であり、最新設計の車台を採用したことで、オンロードでの走りの質感もクラストップレベルと言える。
初期のパワーユニットは水平対向の1.6Lおよび2Lの自然吸気ガソリンが基本だったが、2018年のマイナーチェンジで「e-BOXER」という新しいハイブリッドシステムも追加。2019年10月には自然吸気エンジン搭載車は1.6Lのみとなり、2Lは全グレードがe-BOXER化された。
スバル XVは大柄なSUVではないゆえ、家族構成や使用目的によっては積載性に不満を感じる人もいるかもしれない。だがそこ以外は「ほぼ万能」といえる、きわめて平均点の高い選択肢だ。
中古車相場は1.6Lが190万~270万円ほどで、中心となる2Lガソリンは210万~310万円前後。e-BOXER搭載の2.0アドバンスはおおむね260万~320万円となる。
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スバル XV(3代目)×修復歴なし×支払総額ありマツダ CX-5(2代目)
その走行性能も実用性も、そして内外装のデザインも含め、すべてがハイレベルな水準にあると言える人気のミドルサイズSUV。
当初用意されたエンジンは2.2Lディーゼルターボと2Lまたは2.5Lガソリンだったが、2018年10月のマイナーチェンジで2.5Lのガソリンターボが追加されている。
操縦性と安定性を高める「G-ベクタリングコントロール」という機構も全車標準装備で、雪上などの走行は4WD版だけでなくFF版も得意。デザイン的にも走りの面でも「上質なSUV」を求めている人にオススメしたい選択肢だ。
相場は格安ではなく、モデル全体としては190万~380万円ほど。2020年1月半ば時点の平均価格は271.5万円だ。しかし、走行2万km台の2.2Lディーゼルターボを総額220万円ほどから探すこともできるので、決してバカ高いわけではない。
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マツダ CX-5(2代目)×修復歴なし×支払総額ありスバル フォレスター(4代目)
スバル フォレスターは、低重心な水平対向エンジンと4WDシステムを組み合わることで、オンロードでもオフロードでも圧倒的なまでに安定した走りっぷりを見せる人気のスバル製中型SUV。
現行型(5代目)は車台がSGP(スバルグローバルプラットフォーム)という最新世代のモノに刷新されているため、欲を言えば、2012年から2018年まで販売されたこの4代目ではなく、そちらを狙いたいところではある。
だが残念ながら現行の5代目フォレスターはまだまだ高額。しかし、4代目であれば相場はこなれており、各種の走行性能も平均点以上。さらには、現行型では用意されなかった強力な2Lターボエンジンを選べるという利点も中古車にはある。雪山などにひんぱんに出かける人にオススメしたい、実力派の中型SUVだ。
4代目フォレスター全体の中古車相場は90万~300万円付近といったニュアンスで、2Lターボの比較的低走行な物件は150万から、2L自然吸気は130万円からというのがひとつの目安となる。
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スバル フォレスター(4代目)×修復歴なし×支払総額ありホンダ ヴェゼル(初代)
2013年の暮れに登場したホンダ ヴェゼルは、3代目のホンダ フィットをベースに作られたジャストサイズなSUV。
当初用意されたパワーユニットは1.5Lガソリンとハイブリッドだったが、2019年1月には1.5Lターボも追加されている。
駆動方式は4WDもラインナップされているが、どちらかといえば「都市部で活躍するスマートなSUV」というキャラの方が強い。前輪サスペンションに凝った機構も採用しているため、オンロードでの乗り味はなかなか快適だ。
2018年2月のマイナーチェンジで安全運転支援システム「ホンダセンシング」が全車標準となったが、それ以前の年式でも、ホンダセンシングがオプションとして装着された中古車を選ぶことはできる。
現行型(初代)ヴェゼル全体の中古車相場は120万~350万円といったところで、2018年2月以降の後期型は190万円~というイメージ。前期型は130万円前後から狙えるが、ホンダセンシング付きは約170万円~となる。
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ホンダ ヴェゼル(初代)×修復歴なし×支払総額ありトヨタ RAV4(5代目)
初代トヨタ RAV4は、クロスオーバーSUVの始祖として1994年に誕生。その最新世代として2019年4月に登場し、同年の「カー・オブ・ザ・イヤー」を見事受賞したのが、この現行型トヨタ RAV4。
パワーユニットは2Lガソリンと2.5Lハイブリッドの2種類で、駆動方式はFFと4WDの双方を用意されている。FFでも各種の走行性能は十分以上だが、ガソリン4WDのアドベンチャーおよびG“Zパッケージ”に採用された世界初の4WDシステム「ダイナミックトルクベクタリングAWD」はかなり高性能。予算的にノープロブレムであるならば、ぜひ選びたいグレードだ。
現行型RAV4はオンロードでもオフロードでも素晴らしい走りを披露する車で、積載性などの実用性もばっちり。唯一のネックは「中古車はまだ数が少なく、相場もまだまだ高い」という点か。具体的には2020年1月半ば現在、底値ゾーンでも約260万円であり、最高値は約480万円だ。
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トヨタ RAV4(5代目)×修復歴なし×支払総額ありトヨタ ハリアー(3代目)
「悪路もイケる」というSUVの特質と「高級感」をクロスオーバーさせた人気SUVの3代目。ハリアーというブランドこそが「日本における都市型ラグジュアリーSUV」の始祖なのかもしれない。
それはさておき、現行型(3代目)ハリアーのパワーユニットは2.5Lハイブリッドまたは2Lガソリンがメインで、2017年6月のマイナーチェンジで2Lガソリンターボが追加された。
この車は走りの質も内外装の高級感も、そして居住性や積載性なども「すべてが平均点以上」といったニュアンスであるため、オールインワン的なSUVが欲しい人にはうってつけな1台と言える。マイナーチェンジ以前の前期モデルであれば中古車相場もまずまずお手頃だ。
具体的には前期2.5Lハイブリッドが200万~360万円ほどで、前期2Lは180万円前後から探すことが可能。ただ、後期型は総額250万円~というのがひとつの目安となる。
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トヨタ ハリアー(3代目)×修復歴なし×支払総額あり三菱 エクリプスクロス(初代)
三菱が「次世代の世界戦略車」として2018年1月に満を持して送り出したジャストサイズなSUV。搭載エンジンは新開発の1.5Lターボが基本だが、2019年6月には2.2Lのディーゼルターボも追加している。
駆動方式は4WDの他に、価格の面でも燃費の点でも何かと気軽なFFも用意。エクリプスクロス自体が全長4405m x 全幅1805 x 全高1685mmと扱いやすいサイズでもあるため、「普通の乗用車」を買う感覚でFFのエクリプスクロスを選んでももちろんOK。舗装路での乗り味は大変良好だ。
ただ、エクリプスクロスの4WD版には三菱の最新四輪制御技術を投入した素晴らしいシステムが採用されているため、この車をSUVらしくハードに使いたい人には、やはり4WDがオススメとなる。
全体としての中古車相場は180万~330万円といったところで、何かと気軽なFF版は180万~290万円。高機能な4WD版は200万~330万円付近となっている。流通量は4WD版の方が倍近く多い。
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三菱 エクリプスクロス(初代)×修復歴なし×支払総額あり日産 デュアリス(絶版)
日産の欧州戦略車としてまずはヨーロッパで2007年に発売され、同年中には英国で作られたそれが日本へも逆輸入されるようになった中型SUV。ただ、途中から日本仕様は国内生産に変更された。
内外装デザインは非常にシンプルというか、率直に言って「あまり華がない」といった感じだが、ヨーロッパでの使われ方を念頭に鍛えられた足回りは一級品。そのタイトな走りにはいまだファンが多い。
日本仕様に用意されたエンジンは2Lガソリン自然吸気で、駆動方式は4WDとFFの双方を用意。「高速移動にも適している“脚のいいSUV”を安価に狙いたい」という人にとっては要注目の存在。
中古車相場は約25万~約160万円と上下に幅広いが、中古車として見た場合に好バランスな個体は60万~120万円付近に集中している。
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日産 デュアリス(絶版)×修復歴なし×支払総額ありミニ クロスオーバー(初代)
「第4のミニ」として2011年から2017年まで販売された、ミニファミリーとしては最大サイズだが、一般的なSUVとしてはややコンパクトなモデル。
グレードは廉価版のワンと、やや高出力なクーパー、最上級のクーパーSに大別され、モデル末期にはクリーンディーゼルも追加。のんびり走る分にはワンでも特に問題はないが、やや活発に走りたい人はクーパーまたはクーパー以上を選ぶべきかも。
ちなみに駆動方式はFFが中心だが、一部には4WDも用意された。今となっては手頃な中古車相場を含め、都市部で気軽に楽しく、それでいて「おしゃれな感じ」でSUVを使いたい人に向いている選択肢と言える。
中古車相場はワンの比較的低走行な物件が110万~160万円ほどで、クーパーが110万~190万円、クーパーSが130万~280万円というイメージ。クリーンディーゼル搭載グレードは170万~290万円付近となっている。
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ミニ クロスオーバー(初代)×修復歴なし×支払総額ありBMW X1(初代)
BMWのSUV「Xシリーズ」のエントリーモデルとして2010年4月に上陸したコンパクトSUV。車名はX1だが、ベースとなったのは同世代のBMW 3シリーズツーリングである。
まずは2L後輪駆動の「sDrive 18i」と3L 4WDの「xDrive 25i」でスタートしたが、2011年に2Lターボで4WDの「xDrive 20i」と「xDrive 28i」を追加。両者はともに2Lターボだが出力に違いがあり、xDrive 20iは最高出力184ps、xDrive 28iは同245psとなっている。
初代BMW X1は全高1545mmという、一般的な立体駐車場に入れられる寸法でありながら、荷室はまずまず使える広さ。そして各種の走行性能もBMWらしく十分以上でありながら、中古車相場も今となってはそこそこお手頃な選択肢。やや小ぶりなサイズでも問題ないならば、都市生活者にオススメしたいSUVのひとつだ。
現在の中古車相場は、モデル全体としては60万~250万円付近。中古車として何かと好バランスなのは、総額130万円前後で狙える比較的低走行な物件と思われる。
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BMW X1(初代)×修復歴なし×支払総額あり自動車ライター
伊達軍曹
外資系消費財メーカー日本法人本社勤務を経て、出版業界に転身。輸入中古車専門誌複数の編集長を務めたのち、フリーランスの編集者/執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、様々な自動車メディアに記事を寄稿している。愛車はスバル XV。
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