トヨタ GR86 ▲初代と同じくスバルと手を組んで開発されるGR86。シャシーやサスペンション、トランスミッションは流用され搭載エンジンは排気量を2.4Lに拡大。2021年1月の東京オートサロンで公開される予定だったが急きょ見送られることとなった

各社魅力的なモデルがめじろ押し

コロナ禍の中、各自動車メーカーも苦戦していることは否めない。しかしながら、今年はオリンピックイヤーということもあり各社魅力的なモデルを用意しているようだ。

本稿では2021年をはじめ、数年内に登場するモデルを紹介していく。

トヨタ
いよいよEV専用車がリリースされる

トヨタの新型EVモデルイラスト▲「e-TNGA」と命名されるEV専用コンポーネント採用の電動SUVは、2022年にトヨタとスバルの両ブランドから発表される。それに先がけて、トヨタは2021年春にもコンセプトモデルを公開する予定。その姿を告知するイラストが披露されている

2021年、トヨタはニューモデル攻勢を強めて国内市場の活性化にひと役買う。スバルと共同開発してきたGR86は、2021年東京オートサロンでお披露目される予定だったが急きょ見送られることとなった。先行して北米でアンベールされたBRZが先に発売される可能性も出てきた。

他にも、14年ぶりにモデルチェンジされるランドクルーザー、カローラクロス、ヴォクシー/ノア、レクサス NXなどが2021年に登場する予定だ。2022年はトヨタがいよいよEV専用車をリリースする。「e-TNGA」と称するスバルとの共同開発中の専用プラットフォームを採用したSUVだ。

また、アルファード、GRMNスープラ、億単位の価格が掲げられる好事家のためのGRスーパースポーツも2022年にデビューしそうだ。レクサスからはランドクルーザーとコンポーネントを共有するLXが発表されるだろう。

日産
引き続き海外マーケット重視になるか

日産 フェアレディZ▲日産の注目株はフェアレディZだろう。現行モデルのプラットフォームが流用されスカイライン400Rに搭載済みの3L V6ツインターボが用いられる見通しだ。室内には電動の3眼サブメーターが採用されて往年のZファンにも訴求
日産 エクストレイル▲ガソリン車に加えて「e-POWER」もラインナップされる次期エクストレイル。三菱のダイナミックシールドを思わせるフロントマスクは北米で販売中のローグ(写真)と変わらず

日産は数年前からの流れを変えるまでにはまだ時間がかかるようで、引き続き北米など海外マーケットを重視したニューモデル投入が続くだろう。

2021年夏には電動SUVのアリアが正式発表される。また、人気のSUV、エクストレイルも登場予定。国内向けには、待望の「e-POWER」も設定される見通しだ。また、年末にはフェアレディZの量販版が披露され2022年にかけて国内外で発売されそう。

2022年には、稼ぎ頭であるセレナが刷新。引き続き「e-POWER」も設定されてミニバン市場で異彩を放つに違いない。また、最上級セダンであるフーガがピュアEV、「e-POWER」搭載車に生まれ変わる。2023年には、第3のEVを投入予定というがこれは次期リーフを指したものかもしれない。

ホンダ
ヴェゼルから派生した新型SUVも

ホンダは、2021年春までにヴェゼルを一新させる。フロントマスクはインサイト似に仕立てられるがホンダ社内では「このデザインで大丈夫か?」と危惧する声も上がっているということだ。また、シビックの5ドア タイプRも控えているが、北米での生産は2021年秋からだが日本市場はやや遅れるかも。

2022年には、ヴェゼル派生車をリリースする。スタイリッシュなヴェゼルとは真逆の性格に仕立てられ、アクティブな生活を送るユーザーが使い倒せる道具感の強いモデルになりそうだ。

2023年は3代目N-BOX、インサイトがデビュー予定。

三菱
新型アウトランダーで国内販売を加速

三菱 アウトランダー▲すでにティーザー画像も公開されている次期アウトランダー。エクリプスクロスとの差を明確にすべくボディが拡大される見込みだ。ただし、水平基調のデザインは踏襲され落ち着きのある外観が作り出される

エクリプスクロスへのPHEV追加で国内販売を加速させたい三菱は、まずアウトランダーのガソリン車を一新させる(すでに現行モデルのガソリン車は生産終了)。

2022年には、アウトランダーPHEVを追加デビューさせる。また、他社より早くから電動化を柱に据えてきた三菱にとって軽自動車のEVも欠かせない存在でiMiEVに代わる背高軽EVも2022年に登場予定。

スバル
2021年は新型モデルが続々登場予定

スバル BRZ▲トヨタ GR86と共同開発されている次期BRZ。インナーフレーム構造と構造用接着剤が採用されてボディ剛性が向上。ルーフやボンネットフード、フロントフェンダーなどにアルミが用いられて軽量化も図られる。ATモデルに待望のEyeSightが採用される点も見逃せない

スバルにとって2021年は忙しい年になりそうだ。新型BRZに続き、秋までにアウトバックが一新される。さらに、次期WRX S4も控えている。

2022年には不在期間を経てWRX-STIが再登板されるだろう。2.4Lボクサー4ターボが採用されるようだ。また、早ければ2023年にもフォレスターを一新する可能性がある。


※2021年1月15日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ、日産、三菱、スバル