ゴツいタイヤのハイラックスサーフで家族との時間を満喫しています
2017/11/09
車は単なる移動の道具ではなく、大切な人たちとの時間や自分の可能性を広げ、人生をより豊かにしてくれるもの。車の数だけ、車を囲むオーナーのドラマも存在する。この連載では、そんなオーナーたちが過ごす愛車との時間をご紹介。あなたは『どんなクルマと、どんな時間を。』?
バック・トゥ・ザ・フューチャーの「あの車」に対する憧れ
市販車とほぼ同じ形状の車がドリフトしまくるWRC(世界ラリー選手権)が子供の頃から大好きだったからだろうか、18歳でカナダに留学すると現地で運転免許を取り、トヨタ クレシーダ(マークIIの海外仕様)でドリフト競技に没頭した。
そしてWRCやドリフトと同時に子供の頃から大好きだったのが、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で主人公“マーティ”が乗っていた、シブくカスタマイズされたTOYOTA 4Runnerなるピックアップトラック。日本名でいうところの「トヨタ ハイラックス」だった。
ピックアップ大国と言える北米カナダで出来た現地の友人たちは、ほぼ全員がピックアップトラックに乗っていた。それに感化されたこともあり、いつの日かマーティ仕様のトヨタ ハイラックスに乗ることを静かに決意した高橋さん。そして「その日」は、帰国後に結婚した妻・華子さんの妊娠判明とほぼ同時に訪れた。
帰国後もドリフト競技への参加を続け、完全ドリフト仕様のスカイラインを所有していた高橋さんだったが、さすがに子供が生まれるとなると、それ1台では何かと厳しい。そこで華子さんに提案したのが「ハイラックスサーフの増車」だった。
週末は「完全マーティ仕様」のコレでコストコetc.に
本当はマーティと同じピックアップトラック形状の「ハイラックス」が良かった。しかし日本ではほとんど流通していないため、SUV形状の「ハイラックスサーフ」で良しとした。そして、それをマーティ仕様に仕上げて乗りたいという思いが当然あったわけだが、同時に「妻の雰囲気とビジュアルにはハイラックスサーフが妙に似合ってる」という思いもあったという。
販売店で初めてハイラックスサーフを見た華子さんもまんざらではないようで、サーフのビジュアルをなかなか気に入った模様。
……ということで契約。そして購入と同時に“マーティ”仕様へのカスタマイズを済ませ、身重の華子さんにキーを預けた。
長女・栞奈ちゃん(現在4歳)が生まれた後もドリフト競技を続けている高橋さんだけあって、その後も“ドリ車”の所有は続き、現在は、雨の日と真夏以外はいわゆるハチロクのドリフト仕様(エアコンなし)を主に使用している。完全マーティ仕様に仕上げたハイラックスサーフ「マーティ号」も、平日はもっぱら華子さんが栞奈ちゃんを保育園に送り迎えするための専用機だ。
しかし、週末になるとマーティ号のドライバーはパパこと遼平さんに代わり、そしてゴツいマッドテレーン(泥地用)タイヤを履いたこの車自体が、高橋家の「ファミリーカー」へと変身する。
大量の日用品や食料品を買いにマーケットへ。アメリカンテイストあふれるかわいい雑貨を買いに街へ。そして、その他いろいろ。
泥地用のタイヤに替えてしまっているため、燃費は正直良くはない。でも、家族全員が大好きな映画からそのまま飛び出てきたようなコレだけが与えてくれる“みんなのとびきりの笑顔”の前では、少々のガソリン代なんてどうでもいいよね……と、高橋さんは心底思うのだ。
どんなクルマと、どんな時間を?
トヨタ ハイラックスサーフ(4代目)と、家族の時間を。
ピックアップトラックの派生モデルだったが、4代目では質感の高いSUVへと変身した。都会的でシャープなボディデザインながら、伝統の悪路走破性をも確保した。ボディはひと回り大きくなり、その分快適な居住空間の確保に充てた。荷室には上下2段で使用できるダブルデッキを採用するなど実用性でも進化したモデル。
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