【試乗】新型 スバル クロストレック S:HEV|ストロングハイブリッドの恩恵は思った以上に大きい! クラス最高レベルの静粛性と加速性
2025/02/24

豪雪地帯でストロングハイブリッドの実力を試す
日本の豪雪地帯のひとつである青森県の八甲田エリア。このあたりは、時に5m近くの積雪があるという。迫る雪の壁を見ながら、車を走らせるのはなんとも幻想的だ。
この極限的な場所では、安心感を持って運転できるかどうかがとても大切になってくる。 雪国で安心感を得られるモデルといえば、私は真っ先にスバル車を思い浮かべる。
前置きが長くなってしまったが、今回ここを走破するのはスバルのクロストレック、しかも新たに加わったストロングハイブリッドのS:HEVである。
スバルが誇るシンメトリカルAWDの走破性の高さはご存じの方も多いだろう。このようなシチュエーションも当然得意といえる。 なお、このモデルのプロトタイプは以前に試乗してショート動画としてアップしているので、ご覧いただければと思う。
今回は滑りやすい路面状態でのスタビリティや、ドライバビリティを中心に試してみよう。
数あるコンパクトSUVの中でもナンバーワンの静粛性や加速性

まず、試乗するモデルのスペックをおさらいしてみよう。
クロストレックはスバル車の中でも比較的コンパクトなモデルで、お家芸の水平対向2.5Lエンジンに発電用モーターと動力モーター搭載する。その最高出力は約120ps、最大トルクは270N・mを発揮する。
搭載しているガソリンユニットよりも高いトルクを発揮する。このモーターを使って、機械的に後軸へと動力を強力に伝えるのである。
スバルらしいのは、モーターを分離して後輪に置くのではなく、トランスミッション内部にすべてを収めているという点である。
それによって、安定したトルク特性をもち、急激なトルク変動を抑えて滑りにくく制御にゆとりができるのだ。
では試乗に移ろう。まず、EVドライブモードで発進だ。圧雪路を走り出すが、非常にドライバビリティに優れたアクセルワークが可能だ。
凸凹した路面のいなし方が最も良いスバル車だけあって、低速域での前後のコントロール性は申し分ない。
グッとアクセルを踏み込むと、フロントのトラクションはすこぶる良好なので、安心感のレベルが高い。

新しいステアリングラックは、剛性感とフルロック時の質がかなり向上した。
余談ではあるが、スバルのシンメトリカルAWDはFFをベースとしている。そのため、フロントのトラクションのかけ方が上手なのである。
低速域から中速域に加速するとエンジンが始動する。まったく嫌みがなく、2.5Lならではのゆとりを感じずにはいられない。
しかも、コンパクトなボディからは造像できないほど乗り心地がよい。ヒエラルキーに関係なく優良なパーツや技術はどんどん取り入れていく、そんなスバルの姿勢が感じられる。

少しラフなステアリングさばきとアクセルワークで滑りを体験してみるが、きわめてオンザレールであり、期待以上の安定性を見せてくれた。
クロストレックは並行して販売されるマイルドハイブリッド版に比べて、15Lほど多い63Lの燃料タンク容量をもつ。それによって、一回の給油で長い距離を走ることが可能になったのもうれしいポイントだ。
この静粛性と加速性は、数あるコンパクトSUVの中でもナンバーワンと言ってよいだろう!
北米大陸で鍛えられた性能は、長距離走行を可能にしてコンフォートと全天候型のスタビリティをもたらしたことに間違いはない。

【試乗車 諸元・スペック表】
●2.5 プレミアム S:HEV EX 4WD
型式 | 5AA-GUF | 最小回転半径 | 5.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.48m×1.8m×1.58m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.67m |
ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.56m/1.57m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.93m×1.51m×1.2m |
4WS | - | 車両重量 | 1660kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1935kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.2m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール |
||
オプション色 |
クリスタルホワイト・パール、オアシスブルー、オフショアブルー・メタリック |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 5AA-GUF |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | CVT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、クリスタルブラック・シリカ、ピュアレッド、サファイアブルー・パール |
オプション色 | クリスタルホワイト・パール、オアシスブルー、オフショアブルー・メタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.4m |
全長×全幅× 全高 |
4.48m×1.8m×1.58m |
ホイール ベース |
2.67m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.56m/1.57m |
室内(全長×全幅×全高) | 1.93m×1.51m×1.2m |
車両重量 | 1660kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | 1935kg |
最低地上高 | 0.2m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | FB25 | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 水平対向4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 63リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 22.7km/L |
総排気量 | 2498cc | 燃費(WLTCモード) | 18.9km/L └市街地:15.4km/L └郊外:20.6km/L └高速:19.7km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 80%達成車 |
||
最高出力 | 160ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
209(21.3)/4400 |
エンジン型式 | FB25 |
---|---|
種類 | 水平対向4気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 2498cc |
最高出力 | 160ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
209(21.3)/4400 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 63リットル |
燃費(JC08モード) | 22.7km/L |
燃費(WLTCモード) | 18.9km/L └市街地:15.4km/L └郊外: 20.6km/L └高速: 19.7km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 80%達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。