ツーリングワゴン以上に評価が難しい一台

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

ワゴンよりさらにボディを拡大。3.6Lエンジンを新搭載
  • スバル レガシィアウトバック エンジン|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック  HDDナビゲーション&オーディオシステム|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック フロントスタイル|ニューモデル試乗
海外、特に北米ではフォレスターとともに高いブランド力をもつのがアウトバック。シリーズ全体のボディサイズ拡大に伴いアウトバックの全幅はワゴンより40㎜広い1820㎜とさらにワイドに。エンジンはベースとなる2.5Lの自然吸気+CVTと、新搭載となる3.6L 6気筒+5ATの組み合わせだ。また3.6L車にはレーダークルーズ付きグレードも設定される。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

キレの良さは薄まったがゆったりと走るのには最適
  • スバル レガシィアウトバック 走り|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック SIシステム|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック アルミホイール|ニューモデル試乗
注目の3.6Rに試乗。スペック的には旧型まで搭載され高い評価を受けていた3L 6気筒エンジンと大きく変わらない。ただ、エンジンのピックアップの良さやスポーティさ(キレの良さ)は旧型のほうが好印象だった。クルマの性格づけとしてアウトバックは「これぞゆとりあるクルージング」という方向性なので、静粛性の高いこの走りは十分にアリだろう。

SPACE室内空間の広さや演出を解説

ワゴンより高い着座位置により乗降性がさらに向上
  • スバル レガシィアウトバック フロントシート |ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック インパネ|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック リアシート|ニューモデル試乗
室内の広さは基本ワゴンと同じだが、アウトバックならではの優位性がある。それがヒップポイントの向上による乗降のしやすさだ。元々旧型に対しヒップポイント自体は40㎜高くなっており、これでも十分乗降性は良いのに、アウトバックではさらに高くなっていることですっとお尻を落とすだけで座れる。筆者のような腰痛持ちは身体の負担が減ってありがたい。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

新しさは十分感じ取れるが誰がこのクルマを選ぶのか…
  • スバル レガシィアウトバック フロント&ロゴ|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック リアスタイル|ニューモデル試乗
  • スバル レガシィアウトバック ロゴ|ニューモデル試乗
旧型ではアウトドアテイストをイメージする部分も多く、スキー&スノボユーザーなどにも高い評価を得てきた。しかし、新型はどうだろうか。品質だけでなく、上質さを増すことで、輸入車ユーザーにもアピールできるレベルも兼ね備えてきたことは間違いないが、少しお行儀が良すぎる傾向が感じ取れなくはない。少々タフさに欠ける印象である。

SPECIFICATIONS

グレード 3.6R 4WD
駆動方式 4WD
トランスミッション 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4775×1820×1605
ホイールベース(mm) 2745
車両重量(kg) 1580
乗車定員 5人
エンジン種類 水平対向6DOHC
総排気量(cc) 3629
最高出力 191kW(260ps)/6000rpm
最大トルク 335N・m(34.2kg-m)/4400rpm
車両本体価格 347.0万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

EQUIPMENT(装備)

全グレードがオーディオレスのため星2つ。レガシィと言えば昔から評判の高いマッキントッシュオーディオがあるが、今回もメーカーオプションで設定。ナビのモニターも8インチに拡大した

SAFETY(安全性)

全グレードにVDC(横滑り防止装置)とデュアルSRSエアバッグを標準装備。2.5iLパッケージ以上はSRSサイド&カーテンシールドエアバッグやイモビライザーも標準装備されるなど内容は充実している

ECO(環境性能)

平成17年度基準排出ガス規制を全グレードで75%達成した点は大きな進歩。一方、平成22年度燃費基準は一番優れている2.5iLパッケージが+25%を達成したのに3.6L車は未達成というのが残念

MILEAGE(燃費)

10・15モード燃費は10.0km/L。100km/h時のエンジン回転数は2000rpmを切り、高速での巡航燃費は12km/L以上と期待以上の結果だった。さらにレギュラーガソリン仕様というのも家計には優しい

VALUE(バリュー)

ツーリングワゴンやB4とうまく差別化できている点は○。後席の広さも驚くべきもので、5人乗車がメインだったら確実に広さはエクシーガより上。ライバルは意外と同じ社内にいたりするものです

総合評価
15
RATING 総合評価|ニューモデル試乗
写真:尾形和美 文:高山正寛