※この記事はカーセンサー関東版5号 2000年2月10日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
(Tester/松下宏 Photo/芳賀元昌)

抜群の機能性はそのままに、デザインと走りの性能をリフレッシュ

マツダ デミオ フロントスタイル|ニューモデル試乗 マツダ デミオ リアスタイル|ニューモデル試乗
↑フロント回りを逆五角形のマツダ顔にしたり、インパネデザインに手を加えるなどし、大幅な品質感の向上を図った(左)小さく見えるがマウンテンバイクを2台も積めてしまう収納能力がある(右)
1996年8月にデビューし、コンパクトRVとして人気を集め、ベスト10の上位に入る売行きを続けてきたマツダのデミオが大幅なマイナーチェンジを受けた。フロント回りを逆五角形のマツダ顔にしたほか、インパネデザインなどにも手を加え、大幅な品質感の向上を図ったといえる。これはマツダのブランド戦略の一つだろう。

走りのフィールについても質感の向上が際立っている。試乗日は雨天だったので騒音などは単純比較できないが、加速時のエンジン透過音などが大きく低減され静かな走りが可能になった。

これまでのモデルと比べエンジン、足回りともに飛躍的に向上

マツダ デミオ エンジン|ニューモデル試乗 マツダ デミオ インパネ|ニューモデル試乗
↑細かな改良を加えることで、燃費や静粛性の向上が図られた1.5Lエンジン(左)インパネにも手が加えられ、オーディオの収納も楽にできるようになった(右)
これまでのモデルでは発進時などにアクセルを踏み込んで加速していくと、エンジン音が相当に大きく聞こえ、がさつな印象を受けた。改良された電子制御ATはレスポンスの良さや変速ショックの小ささなど、シフトフィールが格段に良くなっている。ただ発進時に軽くアクセルを踏み込んだだけでグイッと出ていくレスポンスは、逆に唐突感を感じる。レスポンスが良すぎる印象だ。

足回りも全体にロール感が抑えられ、操縦安定性のレベルも向上している。今回のモデルでは上級グレードにDSC(横滑り防止機構)やトラクションコントロールがオプション設定されており、装着車は滑りやすい路面での安定性のレベルが大きく向上している。さらにブレーキもブレーキアシスト付きのEBD(電子制御制動力配分システム)を採用し、安全性に貢献している。

主要諸元のグレード 1.5GL
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT/5MT
全長×全幅×全高(mm) 3800×1670×1535
ホイールベース(mm) 2390
車両重量(kg) 990
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1498
最高出力[ps/rpm] 100ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 13.0kg-m/4500rpm
10・15モード燃費(km/L) 14.8
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/43
車両本体価格 137.0~146.0万円

コンセプト 4点
フィニッシュ 3点
前席居住性 3点
後席居住性 3点
内装の質感 4点
取り回し 5点
操作系の使い勝手 4点
ラゲージルーム 4点
パワー感 5点
トルク感 4点
加速性能 5点
乗り心地 3点
操縦安定性 4点
高速安定性 4点
しっかり感 3点
ブレーキ性能 4点
環境対策 3点
燃費 5点
ステータス 2点
コストパフォーマンス 5点
得点合計 77/100