【試乗】新型レクサス UX│見た目の変化は少なくても、中身は格段に進化したマイナーチェンジモデル
2023/07/07
▲自動車テクノロジーライター松本英雄氏が、レクサス UXのマイナーチェンジモデルに公道試乗した際のレポートをお届け電動モデルの良さを取り入れた
2018年に11月にニューモデルとして発表されたレクサス UX。レクサスでは初めての女性チーフエンジニアが取りまとめたことで話題になったモデルだ。
凝縮したボディ断面と視認性がいいセンタークラスターが、レクサスであるが目線を変えて作り上げたところが新鮮であった。あれから5年近く経過するが、樹脂パーツと抑揚のある空力をまとったフォルムは機敏な印象は色あせない。
そのUXがちょうど1年前の2022年にマイナーチェンジを受けて、様々な部分にアップデートが図られた。今回はドライブした印象を中心にお伝えしたい。

試乗したのは、エントリーモデルにして燃費と上品な雰囲気をもち合わせた「250h バージョンL」である。
「Fスポーツ」のようなキリッとした雰囲気もいいが、肩ひじ張らずにしれっと乗るにはバージョンLがいいと思う。こういうちょっと隙のあるモデルは、際立ちが少ないだけに長く愛せそうである。
このプラットフォームは、基本的にはギュッと凝縮した骨格でしっかりとした感じがした。しかし、バルクヘッド、ステアリング系と細かなアンジュレーション時に、キャビンのバイブレーションが発生する。それが治まればかなり良くなるんじゃないかと感じた。
その後UX300eというピュアEVに乗せてもらったのだが、これは逆に完成度が高く、マイナーチェンジにはUXもこの仕様の補強が加わるのかと予感をさせた。


静粛性と乗り心地が向上
マイナーチェンジしたUXで300km以上を走った。まず走り出して思ったのは、転がったときの走り出しの静粛性が向上したということだ。これはサスペンションとフレームボディの取り付けなどが改良されている。
橋を越えるときのちょっとした段差で、サスペンションが細かく追従して動いているかがよくわかる。アーリーモデルは細かなバイブレーションが発生するために動きが従順ではなくなっていたが、これが一気に向上した。
フロントのステアリングフィールは接地感が少々砂利の上のような印象だったが、アスファルトを押し付けている感じがして安心感もある。

加速時のエンジン音はもう少し重厚感もあってもよいと思うが、もっともジェントルな走りに全負荷は無粋だ。中速域まで加速して首都高を走る。キビキビとしてそして安定感もいい。
ステアリングの修正が小さくなった。これは疲れにくいことを意味している。落ち着きのいいサスペンションは、身体を落ち着かせ目線が動きづらい。レクサスではエントリーモデルであっても、触れる部分にしっとりとした各部のつくりは温かみを感じる。
山間部と高速を踏まえたタッチアンドゴーの約300kmドライブであったが、その距離を感じさせない。それは骨格を高めて乗り心地やハンドリングの向上した点もさることながら、およそ20km/Lという低燃費のせいでもあるだろう。
今後BEVは増えるだろう。しかし、複数の方法でカーボンフリー社会を目指すマルチパスウェイの考え方が、均一で偏りがないと個人的には思っている。
やはりハイブリッドは便利で燃費がいい。それは人里離れた場所に行くとしみじみ感じずにいられない。小柄ながら質の高いハイブリッドモデルは、気持ちがゆったりしていいと思わずにいられなかった。
走りの良さを感じさせる、マイナーチェンジの見本のような改良である。

▼検索条件
UX(初代) × 2022年7月以降【試乗車 諸元・スペック表】
●250h バージョンL
| 型式 | 6AA-MZAH10 | 最小回転半径 | 5.2m |
|---|---|---|---|
| 駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.5m×1.84m×1.54m |
| ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.64m |
| ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.55m/1.55m |
| AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 1.83m×1.52m×1.17m |
| 4WS | - | 車両重量 | 1560kg |
| シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
| 乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 1835kg |
| ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.16m |
| マニュアルモード | ◯ | ||
| 標準色 |
テレーンカーキマイカメタリック、セレスティアルブルーガラスフレーク、ソニッククォーツ、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、マダーレッド、ソニッククロム、ソニックイリジウム |
||
| オプション色 |
ブレージングカーネリアンコントラストL |
||
| 掲載コメント |
※G-Linkは新車登録後3年間無料です |
||
| 型式 | 6AA-MZAH10 |
|---|---|
| 駆動方式 | FF |
| ドア数 | 5 |
| ミッション | CVT |
| AI-SHIFT | - |
| 4WS | - |
| 標準色 | テレーンカーキマイカメタリック、セレスティアルブルーガラスフレーク、ソニッククォーツ、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、マダーレッド、ソニッククロム、ソニックイリジウム |
| オプション色 | ブレージングカーネリアンコントラストL |
| シート列数 | 2 |
| 乗車定員 | 5名 |
| ミッション 位置 |
フロア |
| マニュアル モード |
◯ |
| 最小回転半径 | 5.2m |
| 全長×全幅× 全高 |
4.5m×1.84m×1.54m |
| ホイール ベース |
2.64m |
| 前トレッド/ 後トレッド |
1.55m/1.55m |
| 室内(全長×全幅×全高) | 1.83m×1.52m×1.17m |
| 車両重量 | 1560kg |
| 最大積載量 | -kg |
| 車両総重量 | 1835kg |
| 最低地上高 | 0.16m |
| 掲載用コメント | ※G-Linkは新車登録後3年間無料です |
| エンジン型式 | M20A-FXS | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
|---|---|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
| 過給器 | - | 燃料タンク容量 | 43リットル |
| 可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 27km/L |
| 総排気量 | 1986cc | 燃費(WLTCモード) |
22.8km/L
└市街地:22km/L └郊外:23.4km/L └高速:22.7km/L |
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 95%達成車 |
||
| 最高出力 | 146ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
188(19.2)/4400 |
| エンジン型式 | M20A-FXS |
|---|---|
| 種類 | 直列4気筒DOHC |
| 過給器 | - |
| 可変気筒装置 | - |
| 総排気量 | 1986cc |
| 最高出力 | 146ps |
| 最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
188(19.2)/4400 |
| 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆☆ |
| 使用燃料 | レギュラー |
| 燃料タンク容量 | 43リットル |
| 燃費(JC08モード) | 27km/L |
| 燃費(WLTCモード) | 22.8km/L
└市街地:22km/L └郊外: 23.4km/L └高速: 22.7km/L |
| 燃費基準達成 | R12年度燃費基準 95%達成車 |

自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
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