【試乗】新型 BMW 4シリーズグランクーペ M440i xDrive|走りの良さと上品さを高次元で両立する、真のアスファルトのオールラウンダー
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: BMW / クーペ / 4シリーズグランクーペ / 松本英雄 / c!
2022/06/13
4シリーズに追加されたグランクーペ
BMWの2代目4シリーズが登場し、早いもので2年が経とうとしている。
コンセプトモデルをほぼ再現したフォルムは美しく、特徴的なフロントマスクに慣れてきた方も多いのではないだろうか。
BMWは美しいクーペモデルを造るのが上手である。往年の名車BMW 635CSiも、世界一美しいクーペと称賛された歴史がある。
クーペ造りに魂を注いでいるBMWであるが、今回試乗したM440i xDrive グランクーペは、2ドアクーペより1年遅れて登場したスリークで上品な4ドア版のクーペである。
6シリーズグランクーペが、新しく、そして美しいスタイリングを提案したモデルの始まりであったが、この4シリーズでグランクーペはデザインがギュッと凝縮され、嫌みのない上品さが高まったといえる。
試乗車のボディカラーはアヴェンチュリン・レッドメタリック。透明感のある奥深いカラーで、立体的な造形を一層際立たせている。
スポーティさもラグジュアリーさも、最高峰のレベルを実現
BMWのチューニング部門であるM社がチューニングした6気筒ユニットに火を入れる。なんとも軽やかでハーモニックなサウンドが、高揚感をさらに高める。
目線は低く、このポジションはまさにスポーツカーだ。
走り出しはとてもスムーズ。小気味よくATも反応してくれて、ロックアップ制御が非常に細やかでダイレクト感がある。
19インチに扁平率40%のピレリPゼロはハイパフォーマンスでスポーティなタイヤであるが、グランクーペとの相性がとても良い。
静粛性が高く、路面からのインフォメーションとサスペンションの動きがステアリングに忠実に伝わってくるため、安心感は非常に高い。
大きなうねりでも小さな突き上げでも、路面とのコンタクトは冷静だ。
スポーティな動きであっても身体へ伝わる乗り心地はラグジュアリーで、優雅さへと誘う。
しなやかな乗り心地の良さ、そして踏んだ瞬間に悦に入るエンジンサウンドと加速が素晴らしい。
回転を上げれば奏でる音はハーモニックさを増し、最高のエグゾーストサウンドとなる。
このM440iが搭載するショートストロークユニットの醍醐味は、バランスの良さだけではなく、高回転域での出力特性を細かくセッティングできるということにもある。
しかも、xDriveはリアの動力配分を強くする傾向がある4WDシステムだ。
もちろん高出力ユニットだけに、アクセルの開閉度による旋回性とスタビリティを考慮し、フロントへも適切に配分される。
タイトなワインディングであるとそれが非常にわかりやすく、ピュアスポーツカーを操っているような操作感を体感できる。
ノーズの位置がわかりやすく、視認性は良好。街中だけでなくタイトなワインディングでも、操縦性に安心感を与えることだろう。
また、左右斜めにカットされたフロントとサイドのデザインで、とても駐車しやすい。
都内から御殿場へと向かうロングドライブの時間、とても優雅な気持ちに浸ることができた。
このサイズにして、走り、スタイリング、扱いやすさ、そして上品さを兼ね備えたモデルが果たしてあるだろうか?
私は、このM440i xDriveグランクーペこそ、真のアスファルトのオールラウンダーと思うのだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●M440i xドライブ 4WD
型式 | 3BA-12AW30 | 最小回転半径 | 5.7m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.79m×1.85m×1.45m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.86m |
ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.6m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 1840kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | 2115kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.14m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
アルピン・ホワイト |
||
オプション色 |
ミネラル・ホワイトメタリック、ブラック・サファイアメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、サンセット・オレンジメタリック、ブルックリン・グレーメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、タンザナイト・ブルーメタリック、アヴェンチュリン・レッドメタリック |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 3BA-12AW30 |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 8AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | アルピン・ホワイト |
オプション色 | ミネラル・ホワイトメタリック、ブラック・サファイアメタリック、サンレモ・グリーンメタリック、サンセット・オレンジメタリック、ブルックリン・グレーメタリック、ポルティマオ・ブルーメタリック、ドラバイト・グレーメタリック、タンザナイト・ブルーメタリック、アヴェンチュリン・レッドメタリック |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.7m |
全長×全幅× 全高 |
4.79m×1.85m×1.45m |
ホイール ベース |
2.86m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.59m/1.6m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1840kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | 2115kg |
最低地上高 | 0.14m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | B58B30B | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列6気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 59リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 2997cc | 燃費(WLTCモード) |
10.8km/L
└市街地:7.4km/L └郊外:11.1km/L └高速:13.1km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 387ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
500(51)/5000 |
エンジン型式 | B58B30B |
---|---|
種類 | 直列6気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 2997cc |
最高出力 | 387ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
500(51)/5000 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 59リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 10.8km/L
└市街地:7.4km/L └郊外: 11.1km/L └高速: 13.1km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。