フォルクスワーゲン ゴルフGTI |海外試乗

ベースモデルと変わらぬ実用性を保ち、デザイン&走行パフォーマンスは圧倒的に高いGTI。ただベースモデルの1.4L+DSGの燃費が19.9km/L(JC08モード)なのに対しGTIは15.6km/L(EU値)。この差が選択時のポイントとなるか?

より質の高いゴルフを求めるなら

ベースの潜在能力を魅力的にアップ

軽量かつ高剛性なボディ、実用性や快適さ、そして安全性や経済性にも優れた新型ゴルフは全方位抜け目なしのコンパクトモデルと言えそうだ。GTIはそんな組成の良さをベースに、潜在的な能力をハイテク技術で魅力的にアップさせている。

まずはデザイン。レッドラインや大型リアスポイラー、左右出しの大型テールパイプなどがGTIらしさを継承。ハニカム形状のエアインレット、スプリッターやリアディフューザーなどが新しさとともにスポーティさを強めている。

インテリアではおなじみのタータンチェック柄の新スポーツシート、そして専用パーツがスポーティさと質感の高さ、GTIらしさを感じさせてくれる。

安心感と頼もしさの先に楽しさが

走行性能面では、220ps/350N・mを発揮する2L TSIエンジンに6速DSGが組み合わされ、ブレーキの強化やサスペンションの専用チューンが行われている。さらに、XDS+やプログレッシブステアリングなどのハイテク技術も積極的に採用。

走りの軽さは新型ゴルフ譲り。厚みのあるトルクや、路面にアンジュレーションのあるコーナー+加速などでのステアリングフィール、サスペンションストロークによるしっかり感の増した上質な走りに思わずニンマリしてしまう。

新型はベースに対し足りないものを補うのではない、GTIらしい魅力の増強がバランスよくかつ緻密に施され、安心感と頼もしさの先に楽しさがある。

名車GTIへの思いが強い人も、実用性の高いゴルフの走りや存在感に対しクラスアップを望む人にも、満足度の高いモデルと言えそうだ。

車高がベースより15mm低くなる専用チューニングサスペンションを採用。大型リアスポイラー、左右出しのテールパイプ、専用のアルミホイールも備わる

車高がベースより15mm低くなる専用チューニングサスペンションを採用。大型リアスポイラー、左右出しのテールパイプ、専用のアルミホイールも備わる

ゴルフボールをかたどったシフトノブやレザーステアリングなど初代GTIのモチーフを取り入れたインテリア。タータンチェックのシートと合わせGTIらしさを演出

ゴルフボールをかたどったシフトノブやレザーステアリングなど初代GTIのモチーフを取り入れたインテリア。タータンチェックのシートと合わせGTIらしさを演出

220ps/350N・mを発揮する2L TSIエンジン。最高出力を10ps高めるパフォーマンスパック仕様も用意される。トランスミッションは6速DSGのほか6速MTも

220ps/350N・mを発揮する2L TSIエンジン。最高出力を10ps高めるパフォーマンスパック仕様も用意される。トランスミッションは6速DSGのほか6速MTも

SPECIFICATIONS

グレード GTI
駆動方式 FF
トランスミッション 6DCT
全長×全幅×全高(mm) 4268×1799×1442
ホイールベース(mm) 2631
車両重量(kg) 1351
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1984
最高出力[ps/rpm] 220/4700-6200
最大トルク[N・m/rpm] 350/1500-4400
Tester/飯田裕子 Photo/フォルクスワーゲン グループ ジャパン