【試乗】新型メルセデス・ベンツ GLCクーペ|軽快さにより磨きがかかったプレミアムSUVクーペ
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
タグ: メルセデス・ベンツ / クロスオーバーSUV / セレブ / 高級 / ハイブリッド / GLCクーペ / 松本英雄
2024/07/26
外観からも見て取れる質感の進化
ミッドサイズのSUVを街中で見かけることが多い。日本における利便性とプレミアム感という点で、このクラスが選択されるのは市場の原理というものであろう。
その中でも2016年に日本仕様として登場した初代GLCは、堂々としたスタイリングで絶妙のクラスをついたモデルだった。都内でも2Lガソリンとディーゼルモデルから、AMGモデルと幅広いグレードをよく目にする。
そのGLCに、「スポーティ」という雰囲気を加えたのがGLCクーペである。
ホイールアーチと全高が低く、リアがスラントされていて文字どおりクーペスタイルで力強さとスタイリッシュを表現した。
日本では初代の登場から約7年、初めてのフルモデルチェンジである。
GLCクーペのラインナップは今回試乗した「220 d 4マチック」に始まり、プラグイン ハイブリッドモデルの「350 e 4マチック」、ハイパフォーマンスモデルの「AMG 43 4マチック」と「63 S Eパフォーマンス」まで揃っている。いずれも「MRA2プラットフォーム」を採用して剛性感を高めている。
ボディサイズは大型化しているが、ボディパネル全体をなめらかにしてとろみがかった意匠にしている。メルセデスらしい質感の良さが、先代よりも高くなっている印象だ。
ホールベースも2875mmから2890mmに伸ばして、居住性とトランク容量も向上させた。
インテリアの質感は外観同様に向上させ、クラスを一気に上げた雰囲気だ。大型化したインフォテインメントディスプレイは、まるでSクラスのようである。
マイルドハイブリッドがもたらす軽やかな動き出し
エンジンを始動させる。220dのユニットは2Lディーゼルターボではあるが、静粛性は非常に良好だ。先代のユニットと明らかに違う。
走り出す感じも出力をためてからの発進ではなく、スッと軽やかに2tを超えるボディを動かす。
新たなユニットはスターターとジェネレーターを統合して搭載した、世界初のディーゼルユニットだそうだ。マイルドハイブリッドの本領が発揮される軽やかな走り出しだ。
先代と同じユニットよう感じられるが、クランクシャフトを変更しストロークも変えている。加えて直噴インジェクターの圧力を変更して性能を向上したそうだが、乗り比べると驚くほどの違いがある。
メルセデスはディーゼルエンジン搭載の普通乗用車を初めて世界に送りだした歴史もあるだけに素晴らしいユニットを作り出す。
新たなプラットフォームによって乗り心地は非常に良好だ。路面とのコンタクトを絶えずはっきりとさせてドライバーや乗員を安心させる。
しかも、ハンドリングも秀逸だ。クーペらしいスポーティな要素もあるが、どちらかというと軽快なハンドリングとハイウェイを快適に走らせるミディアムクラスのSUVグランツーリングという印象だ。
9Gトロニックとのコンビネーションも反応良く、加速と減速時のギアセレクトを的確で瞬時に行う。
ファストバックであるので後席の居住性は満点とはいえないが、これは快適性が高い2+2と思えばそれでいいと思う。
燃費と扱いやすさもいい。
加速性能も非常にキビキビと走り、エンジンとクーペスタイルのマッチングはいいあんばいだ。
【試乗車 諸元・スペック表】
●GLCクーペ 220 d 4マチック (ISG搭載モデル) AMGラインパッケージ ディーゼルターボ 4WD
型式 | 3CA-254305C | 最小回転半径 | 5.5m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 4.77m×1.92m×1.61m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.89m |
ミッション | 9AT | 前トレッド/後トレッド | 1.63m/1.64m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | △ | 車両重量 | 1980kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | コラム | 最低地上高 | 0.18m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ポーラーホワイト |
||
オプション色 |
オブシディアンブラック、ノーティックブルー、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、スペクトラルブルー、オパリスホワイト、パタゴニアレッド |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 3CA-254305C |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 9AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | △ |
標準色 | ポーラーホワイト |
オプション色 | オブシディアンブラック、ノーティックブルー、グラファイトグレー、モハーベシルバー、ハイテックシルバー、スペクトラルブルー、オパリスホワイト、パタゴニアレッド |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
コラム |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.5m |
全長×全幅× 全高 |
4.77m×1.92m×1.61m |
ホイール ベース |
2.89m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.63m/1.64m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 1980kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.18m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | 654M | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC | 使用燃料 | 軽油 |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 62リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 19.1km/L |
総排気量 | 1992cc | 燃費(WLTCモード) | 18.2km/L └市街地:14.3km/L └郊外:18.6km/L └高速:20.4km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 197ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
440(44.9)/2800 |
エンジン型式 | 654M |
---|---|
種類 | 直列4気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 1992cc |
最高出力 | 197ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
440(44.9)/2800 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 軽油 |
燃料タンク容量 | 62リットル |
燃費(JC08モード) | 19.1km/L |
燃費(WLTCモード) | 18.2km/L └市街地:14.3km/L └郊外: 18.6km/L └高速: 20.4km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。
【関連ページ】
この記事で紹介した車
メルセデス・ベンツ
GLCクーペ 220 d 4マチック (ISG搭載モデル) ディーゼルターボ 4WD MP202401 合皮シート Pシート 360度カメラ ETC 20AW
本体価格918.0万円
支払総額951万円
メルセデス・ベンツ
GLCクーペ 220 d 4マチック(ISG搭載モデル) AMGラインパッケージ ディーゼルターボ 4WD MP202401 AIRMATICサスペンション
本体価格986.0万円
支払総額1015.7万円