【試乗】新型メルセデス・ベンツ EQB│ガソリンモデルと一味違った高級感を味わえるEVモデル
2023/06/29
GLBよりもプレミアム感は上
メルセデスが展開する電気自動車(EV)には、「EQ」のモデル名が冠されている。
今回はその中でもEQBに試乗したので、私の印象をお伝えしたい。EQBは、コンパクトながら力強い骨格をもったGLB(ガソリン車)のパッケージングをベースに作られたモデルだ。
GLBは横置きエンジンの基本FFプラットフォームであるが、四隅を力強く見せたデザインが魅力になっている。
EQBのバリエーションは、フロントのみにモーターを搭載したFWDモデルの「250」。そして前後モーターを搭載したメルセデスの四輪駆動システム「4MATIC」が搭載されている「350 4マチック」がある。今回は前車の前輪駆動の「250」の試乗だ。
基本のGLBと同様だが、全長が前後のパーツによって35mmほど長くなっている。
EQシリーズ全般に言えることだが、前後のランプやガーニッシュあたりがスムージングされていてBEVのクリーンさ表現している。
この点が、どことなく内燃機関モデルと一線を画したプレミアム感が漂う雰囲気を作り出している。
GLBでも記載したが、ボディの表現はタフでラウンドしたボディ断面は奇をてらっておらず、際立ったボディの造形でもないのでヒエラルキーが控えめだ。
ドアを開けるとエクステリア以上に際立つデザインで、アメニティーからインフォメーションまで凝縮して扱いやすく視認性がいい。メルセデスがフラッグシップから取り組んでいるアーキテクチャーを採用して、ドライブする人がメルセデスワールドをどのモデルでも均等に体験できる。
重厚感あるドライブフィール
レバー型のセレクターは、目線を動かさず扱いやすい。静々と走り出す。
アクセレーションのフィールは緻密でいて滑らかだ。デフォルトの状態では同期モーターの細かな表現が可能な特性が、ドライバー自身のヒューマンコントロール性と相まって、リニアで唐突なトルク特性をスポイルしており扱いやすい。
徐々にトルクを大きくする特性は、内燃機関と比較しても違和感がないフィールになっている。
動力がフロントのみということもあって、発進や加速時のトラクションとスタビリティに不安を感じていた。
しかし、ガソリンモデルよりも安定した大きなトルクと480㎏前後の重量の違いからとても落ち着いた乗り心地と余力ある加速が、GLBよりも重厚で高級な雰囲気である。
150万円以上の差はあるものの、内燃機関での性能の差とは違ったモーターによる反応の良さとどっしりとした乗り心地は、メルセデスの一つ上のフィールに似ている。
特に扱いやすさを独特な伝統的なバネにプレロードをかけた乗り心地は、同クラス仕様のGLBの内燃機関以上にプレミアム感を感じさせるFWDモデルとなっている。
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【試乗車 諸元・スペック表】
●250
型式 | ZAA-243601C | 最小回転半径 | 5.5m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 4.69m×1.84m×1.71m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.83m |
ミッション | その他AT | 前トレッド/後トレッド | 1.59m/1.58m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | - | 車両重量 | 2100kg |
シート列数 | 3 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 7名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | 不明 | 最低地上高 | 0.21m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
ポーラーホワイト |
||
オプション色 |
デジタルホワイト、コスモスブラック、イリジウムシルバー、マウンテングレー、ローズゴールド |
||
掲載コメント |
※WLTCモード一充電走行距離 520km |
型式 | ZAA-243601C |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | その他AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ポーラーホワイト |
オプション色 | デジタルホワイト、コスモスブラック、イリジウムシルバー、マウンテングレー、ローズゴールド |
シート列数 | 3 |
乗車定員 | 7名 |
ミッション 位置 |
不明 |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 5.5m |
全長×全幅× 全高 |
4.69m×1.84m×1.71m |
ホイール ベース |
2.83m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.59m/1.58m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2100kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.21m |
掲載用コメント | ※WLTCモード一充電走行距離 520km ※WLTCモード燃費 147Wh/km 市街地モードWLTC-L燃費 136Wh/km 郊外モードWLTC-M燃費 140Wh/km 高速道路モードWLTC-H燃費 158Wh/km |
エンジン型式 | EM0026 | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | 電気モーター | 使用燃料 | 電気 |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | -リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | -cc | 燃費(WLTCモード) | - |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 190ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
385(39.3)/3550 |
エンジン型式 | EM0026 |
---|---|
種類 | 電気モーター |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | -cc |
最高出力 | 190ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
385(39.3)/3550 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | 電気 |
燃料タンク容量 | -リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | -km/L |
燃費基準達成 | - |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。