自動車の安全性・環境性能・接続性の向上に貢献するテレマティクス用プロセッサを発表
カテゴリー: パーツ関連ニュース
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2015/10/09
STマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、自動車のテレマティクスおよびコネクティビティ・アプリケーション向けに設計された新しいアプリケーション・プロセッサ・ファミリを発表しました。新プロセッサ・ファミリのTelemaco2は、自動車の安全性、快適性、燃料効率につながるテレマティクス・システム向けに特化した、車載用プロセッサです。この車載用プロセッサは、Linuxプログラミングに対応している他、高い拡張性および小型サイズを特徴としています。Telemaco2を採用したソリューションは、事故時の緊急通報システム、自動車からクラウドへの継続的な接続、自動車の遠隔診断、道路トポロジ処理などのアプリケーションに対応します。
テレマティクスは、自家用車から公共交通機関を含む業務用車両まで、あらゆる車両において、ますます重要な役割を果たすと考えられています。この傾向は、2018年4月以降にEUで販売されるすべての新車に「eCall」の搭載を命じた最新のEUの法律など、各国の重要政策によって裏付けられています。eCallを搭載した自動車は、事故発生時に緊急サービスを自動的に呼び出し、車両の正確な位置や進行方向などの重要な情報を提供します。
これまで車載テレマティクス機器に使用されてきたプロセッサは、これらの用途向けに特化した設計ではなかったため、必要以上に多くの機能ならびにシリコン面積を有していました。必要なIPブロックのみで構成されるTelemaco2は、2G/3G/LTEなどのモデム技術からの分離や、多様なLinuxオープンソース・ソフトウェア・コンポーネントの使用により、最先端の車載テレマティクス機器の開発・製造にかかるコストを最小限に抑えることができます。
・独立した組込みブート・コアにより、外付けの起動用マイコンが不要
・セキュアCAN(Controller Area Network)サブシステムの統合により個別の車載用バス・コントローラが不要
・複数の衛星システムに対応するコスト効率の高いSTの車載向け測位用IC(Teseo)との効率的な併用を可能にする事前統合および検証されたGNSS / 推測航法ソフトウェア・ライブラリ
・部品点数の削減につながる電力制御用回路
・組込みシステム・コードの安全性を確保するRSA認証機能
現在、STのTelemaco2ファミリは、4品種(STA1074、STA1078、STA1079、STA1088)で構成されています。各品種は異なる機能を搭載しており、コスト効率と拡張性に優れたテレマティクス機器の実現に貢献します。全品種がサンプル出荷中で、2015年12月に量産が開始される予定です。
価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまでお問い合わせください。
STは、私たちの暮らしに欠かすことのできないエレクトロニクス機器に、優れた性能と高い電力効率を特徴とした半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。あらゆるシーンで活躍するSTの製品は、お客様が開発する次世代モバイルやIoT機器の他、よりスマートな自動車、工場、都市および住宅を可能にします。STは、生活をより豊かにする技術革新を通じ、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。STは、10万社を超えるお客様に半導体を提供しており、2014年の売上は74.0億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。