・ セバスチャン オジェがラリー・モンテカルロ 3 連覇を達成
・ フォルクスワーゲンは、2013 年の WRC 復帰以来 40 戦中 35 勝


▲世界ラリー選手権 ▲世界ラリー選手権
▲世界ラリー選手権 ▲世界ラリー選手権



2016 年世界ラリー選手権(WRC)の幕開けを告げる伝統の一戦、「ラリー・モンテカルロ」が、1 月 21日(木)~24 日(日)、フランス、オート アルプ県の県庁所在地「ギャップ」を中心に開催されました。

フォルクスワーゲン・モータースポーツのセバスチャン オジェ選手(フランス)は、ポロ R WRC を首位 でフィニッシュに導き、自身 33 勝目、そしてチームとして 35 勝目を記録しました。また、チームメイト のアンドレアス ミケルセン選手(ノルウェー)も 2 位完走となり、フォルクスワーゲン・モーター スポーツは、2016 年のシーズンを 1-2 フィニッシュという形でスタートを切りました。ヤリ-マティ ラトバラ選手(フィンランド)は 3 番手走行中のデイ 2 でクラッシュし、残念ながらリタイアとなりました。

「ラリー・モンテカルロ」は、最難関イベントと言われています。木曜夕刻の公式スタートの場、カジノ 広場に雪はありませんが、フレンチアルプスのギャップに移ると、路面はドライ、ウェット、アイス バーン、スノーと変化、ひとつのスペシャルステージ(SS:競技区間)ですべてのコンディションに遭遇 することも珍しくありません。スリック、ブロックパターン、スパイク付とさまざまなタイヤが用意され ますが、刻一刻と移り行く状況には完全に対応できず、常にある種の妥協を強いられます。これを 埋めるのが、チームのタイヤ選択であり、ドライバーの卓越したタイヤ管理です。マシン、ドライバー、 戦略、スピード、抑制心が噛み合い、さらに幸運の女神を微笑ませて、ようやく勝利を手にできます。

2016 年ラリー・モンテカルロは、総走行距離 1,474.34km のターマック(舗装路)イベントです。急な カーブがいくつも折り重なる「チュリニ峠」や悪名高いシステロンを含め、全 16 カ所の SS が設定され、 SS 総距離は 374.89km です。

実家がラリールート上にあるオジェは、3 度の WRC タイトルに輝くディフェンディングチャンピオンです。 木曜夜の 2 ステージを 2 位でまとめ、本格的な競技が始まるデイ 1 最初の SS で首位に立ちます。 デイ 2 では、2 番手につけていたクリス ミーク(シトロエン)のリタイアもあり、リードをさらに拡大しま す。これについてオジェは、「最後までやり合いたかった」と、アスリートらしい一面を覗かせました。

ミケルセンは、巧みなタイヤ管理によって順位を上げ、最終的に 2 位でフィニッシュしました。今季か らコンビを組むコドライバーのイェーガーは、WRC デビュー戦を表彰台で飾る快挙を達成しました。

次戦「ラリー・スウェーデン」は、スウェーデンのカールスタッドを中心に 2 月 11 日(木)~14 日(日) に開催されます。

[終了後のコメント]
■ フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「1-2 フィニッシュで新シーズンをスタートできるのは、ひとつの偉業です。このラリーでは、すべての 要素が噛み合わないかぎり成功はありません。チーム内で頻繁に聞かれる質問は、『手伝うことあ るかい?』です。この言葉に我々のチームスピリットが集約されています。」

■ カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果: 優勝

「WRC を象徴するラリーで勝利を収めることができました。今の気持ちを言葉にするのは難しいです ね。チームの面々、抜群の性能を発揮したポロ R WRC、声援を送ってくれたファンに感謝します。」

■ カー#2: ヤリ-マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果: リタイア

「競技委員の決定を受け入れます。事故は残念ですが、二度と繰り返さないよう最善の努力を払い ます。観客に大きな怪我がなかったことが不幸中の幸いです。」

■ カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果: 2 位

「素晴らしいスタートが切れました。“モンテ”の入賞には、特別な意味があります。チーム全員が完 璧な仕事をしてくれたおかげです。」

■ FIA 世界ラリー選手権 第 1 戦ラリー・モンテカルロ 最終結果

1. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン)    3 時間 49 分 53 秒 1
2. アンドレアス ミケルセン/アンデルス イェーガー(フォルクスワーゲン)    +1 分 54 秒 5
3. ティエリー ヌービル/ニコラス ジルスル(ヒュンダイ)    +3 分 17 秒 9
DNF ヤリ-マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 1 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ    25
2. ヒュンダイ・モータースポーツ    25
3. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ    18

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 1 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン)    28 2. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン)    19 3. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ)    15