フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権
フォルクスワーゲン 世界ラリー選手権



フォルクスワーゲンは、ラリー競技の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の 2015 年シーズン第 12 戦「ラリー・スペイン」に市販車をベースとした 3 台の「ポロ R WRC」で参戦し、ノルウェー人のアンドレアス ミケルセン選手が自身のキャリアで初となる優勝を果たしました。フォルクスワーゲン・モータースポーツはさらに勝利数を伸ばし、今季 12 戦中 11 勝と、快勝を続けています。また、前戦ツール・ド・コルスで優勝したヤリ‐マティ ラトバラ選手も 2 位に入っています。

2015 年 10 月 22 日(木)〜10 月 25 日(日)にかけて開催された「ラリー・スペイン」は、初日にグラ ベル(未舗装路)、2 日目と 3 日目にターマック(舗装路)の競技区間(スペシャルステージ、通称: SS)を使用するミックスラリーとして開催されます。グラベルとターマックではサスペンションやタイヤ、 車両特性などがまったく異なるため、ドライビングの切り替えと適応力が求められます。

ラリーは 22 日(木)の夕方に行われた SS1 からスタートしました。バルセロナの市内に設けられた特 設コースに詰めかけた大観衆を前に、セバスチャン オジェ選手がトップタイムを獲得し、翌日からの 戦いに弾みをつけます。23 日(金)はグラベル路面を舞台とするため、先頭走者のオジェ選手は砂 利掻き役を余儀なくされタイムが伸び悩みますが、持ち前のテクニックとポロ R WRC の高い安定感 を武器に、この日の最終 SS で一気に首位を奪還しました。ラトバラ選手は総合 2 番手、ミケルセン 選手は総合 6 番手でこの日を終えています。

24 日(土)から路面はターマックへと変わり、先頭走者のハンデはなくなります。オジェ選手は 8SS のうち 5SS でトップタイムを獲得し、この日を終えた段階で 2 番手ラトバラ選手との差を 54 秒に拡大 しました。前日 6 番手だったミケルセン選手は 3 番手に浮上し、フォルクスワーゲンが上位を独占す る形となりました。そして最終日の 25 日(日)、注目を集めたのはラトバラ選手とミケルセン選手によ る僅差の 2 位争いです。ラトバラ選手のパンクなどもありましたが、激しい攻防の末、ミケルセン選手 が3.1秒差でラトバラ選手を下しました。ところが、上位陣の最終走者であった首位オジェ選手が、な んと最終 SS でクラッシュしリタイア。これによりミケルセン選手が繰り上がり、自身初となる WRC で の総合優勝を獲得するという劇的な幕切れとなりました。

次戦は 2015 年最終戦「ラリー・グレートブリテン」です。11 月 12 日(木)〜15 日(日)に開催される 伝統の一戦は、ウェールズが舞台となります。引き続き「ポロ R WRC」の活躍にご期待ください。

■フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「信じられないような結末です。まずはミケルセン選手を祝福したいと思います。2 位のラトバラ選手 もよく戦いました。最終 SS でクラッシュしてしまったオジェ選手たちも無事でなによりです」

■カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:リタイア

「左コーナーでアウトにはらみ、ガードレールの支柱にヒットしてしまいました。リタイアは残念ですが、 ミケルセン選手とフローネ選手が WRC での初勝利を得られたことは、心からうれしく思います」

■カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:総合 1 位

「WRC で総合優勝する瞬間をずっと待っていました。実際はオジェ選手のリタイアによる部分もあり ますが、重要なのは彼らにケガがなかったことです。とにかく、この勝利を皆で祝いたいと思います」

■ FIA 世界ラリー選手権 第 12 戦ラリー・スペイン 最終結果

1. アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) 3 時間 21 分 4 秒 8
2. ヤリ‐マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン) +3 秒 1
3. ダニ ソルド/マルク マルティ(ヒュンダイ) +21 秒 2
R. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) SS23

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 12 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 387
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 206
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 202
4. M スポーツ 173
5. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 116
6. ヒュンダイ・モータースポーツ N 67
7. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 51
8. FWRT 9

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 12 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 238
2. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 180
3. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 154
4. マッズ オストベルグ(シトロエン) 110
5. クリス ミーク(シトロエン) 94
6. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 90