世界ラリー選手権の様子
世界ラリー選手権の様子

フォルクスワーゲンは、ラリー競技の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の 2015 年シーズン第 8 戦「ラリー・フィンランド」に市販車をベースとした 3 台の「ポロ R WRC」で参戦、フィンランド人のヤリ‐マティ ラトバラ選手が今季 2 度目となる優勝を果たしました。

2015 年 7 月 30 日(木)?8 月 2 日(日)にかけて開催された「ラリー・フィンランド」は、WRC のなかでも随一の高速ラリーとして知られるグラベル(未舗装路)ラリーです。競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)にはジャンピングスポットが点在し、選手たちは林道ステージを平均時速 130km というスピードで駆け抜けます。ラリーは首都ヘルシンキから北へ約 300km の街、ユバスキラを拠点として、20SS、319.38km、総走行距離 1270.83km で行われました。

30 日(木)の夕方、ラリーは市街地に設けられた特設 SS からスタートしました。フォルクスワーゲンチームはセバスチャン オジェ選手がトップタイム、3 番手にアンドレアス ミケルセン選手、5 番手にラトバラ選手という順でこの日を終えました。続く 31 日(金)は、すべての SS を走り切るまで本格的な修理を受けられない設定とされ、緊張感の高い 1 日となりました。4 つの SS でトップタイムを獲得したラトバラ選手が総合首位、2.6秒という僅差でオジェ選手が2番手につける快走を披露しました。一方のミケルセン選手は SS5 でコースアウト、競技続行を断念する悔しい結果となりました。

8 月 1 日(土)も、ラトバラ選手とオジェ選手の僅差の戦いが続きます。午後の SS でラトバラ選手は3 連続トップタイムという渾身の走りでリードを広げ、その差を 13.2 秒としました。最終日の 2 日(日)はふたつの SS のみ。ラトバラ選手はひとつ目の SS19 でトップタイム、最終 SS では 2 番手タイムを記録し、昨年に引き続き母国での優勝を果たしました。ラトバラ選手にとっては今シーズン 2 度目、WRC 通算14 度目の勝利です。13.7 秒差で総合2位となったオジェ選手は最終 SS でトップタイム、ボーナスポイントを加算しラリーを締めくくりました。

フォルクスワーゲンチームは全 20SS のうち 19SS でトップタイムという快走。「ポロ R WRC」の高速安定性の高さを示しました。次戦は 8 月 20 日(木)?8 月 23 日(日)の第 9 戦「ラリー・ドイツ」です。今シーズン初の本格的ターマック(舗装路)ラリーであり、フォルクスワーゲンチームにとっては母国開催となる重要な一戦です。「ポロ R WRC」の活躍にご期待下さい。



■フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「素晴らしいラリーを見せてもらいました。ラトバラ選手が最速のドライバーのひとりであることはこのラリーで証明されましたし、次戦ドイツではオジェ選手のタイトルが決まる可能性も出てきました」

■カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合 2 位

「勝ったふたりを祝福します。僕らもベストを尽くしましたが、彼らは本当に強かった。選手権ではリードを広げることができ、2 位でもとてもうれしいです。今年も素晴らしい経験になりました」

■カー#2: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:総合 1 位

「とにかくうれしいです。浮き沈みの激しい今シーズンにおいて、この勝利は非常に大きな意味を持ちます。うまくいかない時にも自分を信じてくれたチームの皆には感謝の言葉しかありません」

■カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:リタイア

「選手権ランキングの 2 位を守りリードを広げるという目標がありましたが、残念ながらそれは達成できませんでした。気持ちを切り替えて、次戦のドイツで良い結果を残せるよう頑張りたいと思います」

■ FIA 世界ラリー選手権 第 8 戦ラリー・フィンランド 最終結果

1. ヤリ‐マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン) 2 時間 33 分 03 秒 8
2. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) +13 秒 7
3. マッズ オストベルグ/ヨナス アンダーソン(シトロエン) +1 分 36 秒 8
R アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) SS5

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 8 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 257
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 141
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 139
4. M スポーツ 126
5. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 49
6. ヒュンダイ・モータースポーツ N 43
7. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 43
8. FWRT 9

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 8 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 182
2. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 93
3. マッズ オストベルグ(シトロエン) 84
4. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 83
5. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 70
6. クリス ミーク(シトロエン) 54