世界ラリー選手権
世界ラリー選手権

フォルクスワーゲンは、ラリー競技の最高峰「FIA 世界ラリー選手権(通称:WRC)」の 2015 年シーズン第 4 戦「ラリー・アルゼンチン」に市販車をベースとした 3 台の「ポロ R WRC」で参戦、フランス人のセバスチャン オジェ選手が 17 位で完走を果たしました。

2015 年 4 月 23 日(木)〜4 月 26 日(日)にかけて開催された「ラリー・アルゼンチン」は、アルゼンチン中部のカルロス・パスを拠点とするグラベル(未舗装路)ラリーです。競技区間(スペシャルステージ、通称:SS)は 12、SS 距離 315.96km、総走行距離 1735.56km で行われました。「ラリー・アルゼンチンは」今回で開催 35 回目を迎え、歴史ある有名 SS のエル・コンドルや 50km を超える長距離 SS など、記念大会にふさわしいルートが設定されました。

23 日(木)の夜、ラリーはサービスパークから約 250km 離れたメルロという街の市街地 SS からスタート。フォルクスワーゲンチームは、オジェ選手が首位を奪い、2 番手にライバルと同タイムでアンドレアス ミケルセン選手、4 番手にヤリ‐マティ ラトバラ選手という順調なスタートを切りました。
ところが24 日(金)の SS2、51.99kmの長距離ステージでオジェ選手がトラブルによりリタイア、午後にはミケルセン選手もトラブルでリタイアを余儀なくされてしまいました。彼らのポロ R WRC はサービスパークに戻され、熟練メカニックたちによる懸命の修復作業によって、完璧に修復。オジェ選手とミケルセン選手は翌日の再出走を果たしました。

ひとり上位陣にとどまったラトバラ選手は 25 日(土)の競技を終えるまで総合 3 番手を走行、上位を懸命に追ったものの、最終日の 26 日(日)にトラブルでリタイアを喫してしまいました。再出走を果たしていたミケルセン選手も最終 SS でクラッシュし、リタイアに。最終日にふたりのドライバーが戦線離脱するなか、オジェ選手は 17 位で完走を果たしました。また、オジェ選手はボーナスポイントが設定された「パワーステージ」では堂々のトップタイムを獲得し、貴重な 3 ポイントを加算しました。

上位の結果を残すことは叶わなかったフォルクスワーゲンチームですが、全 12SS(うち SS9 はキャンセル)のうち、半分以上となる 7SS でトップタイムを記録するなど、随所で速さをみせました。また、マニュファクチャラーズ選手権、ドライバーズ選手権ランキングともに首位を堅持しています。
次戦は 5 月 21 日(木)〜24 日(日)の第 5 戦「ラリー・ポルトガル」です。

■フォルクスワーゲン モータースポーツ ディレクター: ヨースト カピート

「我々の目標は昨年の勝利を再現することでしたが、それは叶いませんでした。しかし我々はそこから学び、ドライバーたちに起きたトラブルを分析し、未来に備えなければならないと思っています」

■カー#1: セバスチャン オジェ(フランス) 最終結果:総合 17 位

「残念な結果となってしまいましたが、ファンは非常に熱心に応援してくれましたし、それは厳しいラリーで非常に心強い支えになりました。いつものように全力を尽くしてくれたチームにも感謝します」

■カー#2: ヤリ‐マティ ラトバラ(フィンランド) 最終結果:リタイア

「表彰台目前でしたが、我々の週末ではありませんでした。これで 3 戦連続 0点となってしまいましたが、あきらめず得点を重ねなければなりません。すでに私の心はポルトガルに向けられています」

■カー#9: アンドレアス ミケルセン(ノルウェー) 最終結果:リタイア

「初日にリタイアを喫してから、最終パワーステージでの勝利を目指して走り続けました。しかし、マシンを破損させてしまい結果を残せませんでした。気持ちを切り替えて次戦に臨みたいと思います」


■ FIA 世界ラリー選手権 第 4 戦ラリー・アルゼンチン 最終結果

1. クリス ミーク/ポール ネイグル(シトロエン) 3 時間 41 分 44 秒 9
2. マッズ オストベルグ/ヨナス アンダーソン(シトロエン) +18 秒 1
3. エルフィン エバンス/ダニエル バリット(M スポーツ) +3 分27 秒4
17. セバスチャン オジェ/ジュリアン イングラシア(フォルクスワーゲン) +37分11秒5
R ヤリ‐マティ ラトバラ/ミーカ アンティラ(フォルクスワーゲン) SS11
R アンドレアス ミケルセン/オーラ フローネ(フォルクスワーゲン) SS12

■ FIA 世界ラリー選手権 マニュファクチャラーズ選手権ランキング(第 4 戦終了時点)

1. フォルクスワーゲン・モータースポーツ 103
2. シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 85
3. ヒュンダイ・モータースポーツ 85
4. M スポーツ・ワールドラリーチーム 71
5. ジポカー・チェコ・ナショナルチーム 32
6. フォルクスワーゲン・モータースポーツⅡ 15
7. ヒュンダイ・モータースポーツ N 9
8. FWRT 3

■ FIA 世界ラリー選手権 ドライバーズ選手権ランキング(第 4 戦終了時点)

1. セバスチャン オジェ(フォルクスワーゲン) 84
2. マッズ オストベルグ(シトロエン) 51
3. アンドレアス ミケルセン(フォルクスワーゲン) 47
4. エルフィン エバンス(M スポーツ) 41
5. クリス ミーク(シトロエン) 35
6. ティエリー ヌービル(ヒュンダイ) 35
9. ヤリ‐マティ ラトバラ(フォルクスワーゲン) 19