スズキ アルト▲8世代42年にわたって国内で累計526万台が販売されてきたアルト。内外装が一新された新型は9代目にあたる

「気軽」「安心」「愛着」がコンセプトの内外装

スズキが新型アルトを12月10日に発表した(発売は12月22日)。おもな特徴は下記のとおりとなる。

1)世代を超えて親しみやすく愛着の湧くデザイン
2)マイルドハイブリッド搭載で優れた燃費性能を実現
3)予防安全技術であるスズキ・セーフティ・サポートを全車に標準装備
4)全高、室内高、室内幅を拡大して広い室内空間を実現
5)豊富な収納と使い勝手の良い装備を搭載
6)優れたボディ剛性と防音・防振対策による快適な乗り心地と静粛性

設定グレードと税込み価格は下記のとおりである。

・A(2WD) 94.38万円
・A(4WD) 107.58万円
・L(2WD) 99.88万円
・L(4WD) 112.97万円
・ハイブリッドS(2WD) 109.78万円
・ハイブリッドS(4WD) 122.87万円
・ハイブリッドX(2WD) 125.95万円
・ハイブリッドX(4WD) 137.94万円

エクステリアは、「気軽」「安心」「愛着」をコンセプトにデザインされ、誰もが乗れる親しみやすいルックスを実現。親しみやすさの演出を狙い、丸みを帯びたフォルムに楕円形のモチーフが取り入れられて立体感のあるボディ断面が作り出された。

一部グレードにはLEDヘッドランプが採用され、一体感のあるメッキガーニッシュも備わっている。

足元には、スポーク形状の14インチアルミホイールと、楕円形をモチーフにした14インチフルキャップを設定。

ボディカラーには、新色としてダスクブルーメタリックとソフトベージュメタリックが用意され、ホワイト2トーンルーフも含めて計12色から選べる。

インテリアも「気軽」「安心」「愛着」をコンセプトに設計され、厚みと立体感が表現されている。ドアトリムはネイビーに、シート表皮はデニム調に仕立てられて質感の高さと居心地のよさを表現。
 

スズキ アルト▲立体的な造形のインパネにはネイビーのアクセントカラーが配されて質感の高さが演出されている
スズキ アルト▲デニム調シートによってカジュアルな雰囲気に仕立てられたキャビン。シート側面と背面はブラウンに仕上がっている

ハイブリッド機構の採用で軽自動車トップの27.7km/L達成

ハイブリッド・モデルには、優れた燃費性能と爽快な走りを実現するR06D型エンジン、ISG(モーター機能付き発電機)、リチウムイオン電池が搭載され、WLTCモード燃費で軽自動車トップの27.7km/Lを達成している。おかげで、軽自動車初の2030年度燃費基準95%をクリアしており、重量税が免税される。

ハイブリッド以外のモデルには、R06A型エンジンと、減速時のエネルギーが発電・充電に使われるエネチャージが採用されている。
 

スズキ アルト▲リチウムイオン電池が搭載され、減速時のエネルギーを回生。蓄えた電力は電装品に費やされるだけでなく、ハイブリッド・モデルではモーターアシストにも用いられる

夜間の歩行者も、検知する衝突被害軽減ブレーキのデュアルカメラブレーキサポートをはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、ハイビームアシスト、後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能を全車に標準装備。

さらに、運転席と助手席、フロントシート側面、カーテンを合わせた6エアバッグもグレードを問わず標準化。
 

スズキ アルト▲運転席と助手席に加え、フロントシート側面とカーテンの各エアバッグも全車に標準装備されて安全性が高められた

最上級グレードには、視線移動の低減に貢献するヘッドアップ・ディスプレイが採用されている。運転に必要な情報だけでなく、標識認識機能によって最高速度、はみ出し通行禁止、一時停止、車両進入禁止もフルカラーで表示される。
 

スズキ アルト▲ヘッドアップ・ディスプレイには運転に必要な情報がフルカラーで表示され、視線移動の低減に貢献する。ハイブリッドXにオプション設定

全方位モニター用カメラ装着車は、5km/h以下で走行中にステレオカメラが対向車とのすれ違いを検知すると、自動的に左側方と前方の様子をモニター画面に表示し、壁や対向車との接触防止をサポート。

全高が50mm、室内高が45mm、室内幅が25mm拡大され、前後席ともにヘッドクリアランスとショルダールームの広い室内空間を実現。一方で、最小回転半径は4.4mに抑えられ、優れた取り回し性が確保されている。

助手席側インパネトレイ、フロアコンソールトレイ、インパネドリンクホルダーなどが新設され、スマホも収納できるインパネセンターポケットなど、手の届きやすい位置に豊富な収納スペースが用意されている。一部グレードでは、インパネ中央にスマホが充電できるUSB電源ソケット2個が備わる。

また、スズキ国内初となる7インチのディスプレイ・オーディオが採用され、バックアイカメラや全方位モニターの映像が表示できる他、燃費や航続距離といった車両情報も画面内で確認できる。
 

スズキ アルト▲スズキ国内初採用の7インチ型ディスプレイ・オーディオはBluetooth接続で音楽再生やハンズフリー通話が行える。スマホを連携させれば地図アプリも表示できる

プラットフォームには、軽量・高剛性のHEARTECT(ハーテクト)が継続採用されている。センターピラー、サイドドア、バックドアでそれぞれ環状骨格構造が取り入れられ、剛性をアップ。ルーフパネルとルーフメンバーの接合部には、高減衰マスチックシーラーが採用されており、こもり音と雨音の低減が図られている。

メーカーオプションの価格と内容は以下のとおりである。

【全方位モニター付きディスプレイ・オーディオ】(ハイブリッドXに設定)11.22万円
7インチディスプレイ・オーディオ、全方位モニター用カメラ、ヘッドアップ・ディスプレイ、USB電源ソケット2個、ステアリングスイッチ、標識認識機能、GPSアンテナ、マイク

【全方位モニター用カメラパッケージ】(ハイブリッドXに設定)7.92万円
全方位モニター用カメラ、ヘッドアップ・ディスプレイ、USB電源ソケット2個、ステアリングスイッチ、標識認識機能、GPSアンテナ、TV用ガラスアンテナ

【LEDヘッドランプ】(ハイブリッドSに設定)5.72万円
LEDヘッドランプ、スモークガラス、全面UVカット機能付きガラス

【バックアイカメラ付きディスプレイ・オーディオ】(A、L、ハイブリッドSに設定)5.5万円
7インチディスプレイ・オーディオ、バックアイカメラ、ステアリングスイッチ、GPSアンテナ、ハンズフリーマイク、ステアリングガーニッシュ

【アップグレードパッケージ】(Lに設定)13.2万円
フルオートエアコン、リアシートヘッドレスト、LEDヘッドランプ、スモークガラス、助手席シートヒーター(2WD車のみ。4WD車は標準装備)、全面UVカット機能付きガラス、運転席シートリフター、運転席バニティミラー、ステアリングガーニッシュ

【ホワイト2トーンルーフ】(Lアップグレードパッケージ装着車、ハイブリッドS、ハイブリッドXに設定)4.4万円

【ピュアホワイトパール塗装】(L、ハイブリッドS、ハイブリッドXに設定)2.2万円
 

文/マガジンX編集部、写真/スズキ