8月8日・9日の両日、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいてSUPER GT第4戦「FUJI GT 300km RACE」が開催されます。5月に開催された第2戦に次いで今年2回目となった富士ラウンドですが、気候の良かったゴールデンウィークから猛暑・酷暑の夏休みへと時期を移します。レース距離も500kmから300kmと5月に比べて少し短いため、よりスプリント的な要素が増えるはずで、一層タフな高速バトルとなることが予想されています。

2015年 SUPER GT 第2戦



GT500の車両規定が一新された昨年、記念すべき王座に就いた日産陣営は、「王者は騒がず、動かず」の定石通り昨年と同様の、強力なパッケージの4チームで連覇に挑んでいます。ディフェンディングチャンピオンとして挑む#1 MOTUL AUTECH GT-Rが松田次生/ロニー・クインタレッリ組でミシュランタイヤを使用。#12 カルソニックIMPUL GT-Rは安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組でブリヂストン、#46 S Road MOLA GT-Rは本山哲/柳田真孝組でミシュランを使用しています。ヨコハマを使用する#24 D'station ADVAN GT-Rが佐々木大樹のパートナーに、去年GT300クラスにフル参戦したルーカス・オルドネス(スペイン)を抜擢していましたが、当初の予定通り、今回からはミハエル・クルムが復帰することになりました。まさに昨年と全く同様のチームパッケージでの戦いとなったのです。

第2戦の富士では#1 GT-Rの松田/クインタレッリ組と#12 GT-Rの安田/デ・オリベイラ組が1-2フィニッシュでライバルを一蹴すると、前回、タイのチャーン・インターナショナルサーキットで行われた第3戦では#46 GT-Rの本山/柳田組が事実上のポールトゥウィンでGT-R勢が2連勝を飾っています。好成績を残すとその分、ウェイトハンディが課せられるのがSUPER GTの特徴で、今回は、#1 GT-Rの松田組が52kg分、#12 GT-Rの安田組が54kg分のウェイトハンディ(それぞれ50kg分は燃料リストリクターで制限)を課せられ、#46 GT-Rの本山組も48kgのウェイトハンディを搭載しています。不運な展開が続き、速さを結果に結びつけることができなかった#24 GT-Rの佐々木組はウェイトハンディが課せられていないこともあり、今回は優勝候補No.1となっています。

エンジンの使用規定からほとんどのチームが今回から新バージョンのエンジンを投入することになっています。今月下旬に行われた菅生の公式テストや鈴鹿でのタイヤテストで最終確認が行われ、GT-R勢も4台揃って新バージョンのエンジンに移行する予定です。もちろんライバル勢も新バージョンのエンジンで反撃を期しているはずですが、ここまでの勢いから考えるとGT-R勢のアドバンテージは確実で、特にウェイトハンディを搭載しない#24 GT-Rの佐々木組に優勝の期待が高まります。ちなみに、新規定となって以降は同一メーカー(車種)による連勝記録は2連勝で、今回勝つと3連勝で新記録となります。

一方GT300クラスでも、Nissan GT-R NISMO GT3が好調です。空力の改善やブレーキの強化などで競争力が一層高められた2015年仕様は、富士では#10 GAINER、#3 NDDP RACINGの順、前回のタイ・ラウンドでは。#3 NDDP RACING、#10 GAINERとオーダーを変え2戦連続で1-2フィニッシュを飾っていて、こちらにも3連勝の期待が高まっています。

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