来たる4月4日・5日の両日、岡山県東部の美作市にある岡山国際サーキットにおいてSUPER GTの2015年シーズン開幕戦、OKAYAMA GT 300km RACEが、開催されます。舞台となる岡山国際では、本番の3週間前となる3月14~15日には公式テストが実施され、各陣営ともに準備万端で開幕を迎えることになりました。

公式テスト

国内最高の観客動員を誇り、今や世界的にも注目度の高まっているSUPER GTですが、昨年の日産陣営はNISSAN GT-R NISMO GT500を投入し、全8戦のうち2勝を含めて4戦で表彰台を奪うなど、着実にポイントを重ねたNISMOの松田次生/ロニー・クインタレッリ組がドライバーズチャンピオンに輝くとともにNISMOはチーム部門でチャンピオンとなり、新規定での初年度に記念すべきダブルタイトルを獲得しています。

新規定での2年目となる本年、「王者は騒がず、動かず」の定石通り、ディフェンディングチャンピオンとして挑むNISMOを始め日産陣営の4チームは、昨年の強力なパッケージングをほぼ踏襲しています。すなわち、タイヤは#1 NISMOの松田/クインタレッリ組がミシュランを使用し、#12 チームIMPULが安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組でブリヂストン、#46 MOLAが本山哲/柳田真孝組でミシュラン、と3チームに関しては組み合わせ全く不変です。唯一、#24 KONDO RACINGが、ミハエル・クルムがル・マン・プロジェクトに専念するためにシーズン前半はSUPER GTを欠場することになり、佐々木大樹のパートナーには去年GT300クラスにフル参戦したルーカス・オルドネス(スペイン)が抜擢されています。またクルムもシーズン後半にはチームに合流することになっています。

3月に行われた公式テストは、初日の午前がウェット路面となりましたが、午後からはドライに変わり、2日目は午前午後を通じてドライコンディションとなり、充分に走り込むことができました。昨年のチャンピオンマシンを正常進化させた2015年仕様のNISSAN GT-R NISMO GT500は好調で、クラス別の専有走行セッションが設けられた初日にはこれまでのコースレコードを更新する好タイムで#24 KONDO RACINGと#12 IMPULがトップ2に並び、各チームがロングラップの決勝セットに励んだ2日目には#1 NISMOがトップタイムをマークするなど連覇に向けて好発進しています。

とはいえやはりライバルの動向からも目が離せません。昨年の開幕戦で速さを見せつけたレクサスRC F勢だけでなく、シーズン中盤からは目覚ましい進歩を見せたホンダNSX勢も、タイトル奪還に向けてオフの間に用意周到に開幕を待っていたようです。実際のところ岡山の公式テストでも、RC FやNSXがGT-R勢に僅差で続いており、本番の予選/決勝では昨年以上の好バトルが期待できそうです。

一方、GT300クラスでは、デビューから4シーズン目を迎えて、空力の改善、ブレーキの強化などで仕様をアップデートしたNISSAN GT-R NISMO GT3から目が離せなくなりそうです。今シーズンはNDDP RACINGが星野一樹のパートナーにF3などフォーミュラで腕を磨いてきた高星明誠が抜擢されました。また昨年のGT300チャンピオンチームとなったGAINERからベテランのアンドレ・クートとコンビを組んで千代勝正が参戦することになりました。昨年はGT-Rを駆って海外で武者修行をしてきた千代の活躍にも注目です。

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