日産 セレナの旧型中古車価格が1年で50万円ダウン! 人気ミニバン、今オススメの買い方・選び方は?
2024/03/25
日産 セレナ(5代目)の平均価格が1年で50万円以上ダウン!
ゆとりある室内と多彩な装備で、人気を博した5代目セレナ。旧型といえど実力はいまだ一線級で、ファミリーユースをはじめ、多様なニーズに対応してくれる。
そんな同車の中古車が今、買い時となっている。2023年1月の中古車平均価格は約263.3万円だったが、2024年2月では約208.5万円と50万円以上も下落(カーセンサー調べ)。物件によっては、現行型より100万円以上も安く買えるのだ!
もちろん、現行型の方が優れている部分は少なくない。しかし、5代目でも日常使いで不満を感じることはないし、現行型との価格差を考慮すれば5代目の方が人によっては賢い選択肢となるだろう。
というわけで、今回はコスパ良好な5代目セレナの魅力とオススメの選び方を解説しよう。
モデル概要:広さと使い勝手を追求した「ミニバンの優等生」
5代目セレナは、初代から現行型まで続く開発コンセプト「BIG」「EASY」「FUN」を昇華したモデル。Mサイズミニバンとして高い完成度を誇っている。
室内は長さ3170~3240mm×幅1545mm×高さ1400mmと、寸法自体は現行型よりわずかに大きい。運転席の足元スペースなどは現行型より狭くなっているが、現在でも室内の広さはクラストップレベルだ。
利便性の高さもポイントだろう。8人乗り仕様には、1列目と2列目の間をスライドする「スマートマルチセンターシート」を装備。1列目にセットすればアームレスト、2列目にセットすればベンチシートとして使え、1~2列目と2~3列目とウォークスルーの位置も変更できる。
足を動かすだけで開閉できる「ハンズフリーオートスライドドア」や、リアガラス部分だけを開閉できる「デュアルバックドア」なども便利。室内の使い勝手だけでなく、乗り降りや積み降ろしが楽なのもうれしいところだ。
同一車線自動運転技術「プロパイロット」の採用も見逃せない。高速道路などにおいて、ステアリングとアクセル・ブレーキの操作を自動で支援。運転の疲労を軽減し、ロングドライブがより楽しくなるだろう。
ここまで説明したらピンときた人もいるかもしれないが、5代目の長所は現行型にそのまま当てはまる。もちろん、現行型の方が走行性能や機能はブラッシュアップされているが、旧型も同質の特徴をもち、十分以上の性能を備えているのだ。
それでいて現行型よりもオトクに手に入るのだから、ミニバンとしてだけでなく“コストパフォーマー”としても優等生と言えるだろう。
価格状況&考察:型落ちで相場が下落。低走行車を狙うなら今!
続いて、5代目セレナの中古車相場を詳細に説明しよう。まずは次のグラフを見てほしい。
中古車価格がダウントレンドに転じたのは2023年1月から。現行型への代替わりが2022年12月なので、型落ちが下落のトリガーと見ていいだろう。
中古車価格は需要と供給によって成り立っている。代替わりによって5代目セレナの需要は減少したのに対し、中古車流通数が増加。供給過多になったことで、車両価格が一気に下落したと推測される。
ただし、この下落トレンドは2024年に入って収束。約210万円前後を値動きし、車両平均価格は安定傾向にある。一時期は9000台を超えた流通数が2024年3月15日現在は約4240台まで減っており、需要と供給のバランスが取れたのだろう。
一方で、平均走行距離は約4万7000kmと5万km目前だ。時間が経てば中古車価格はより下がるが、今後は走行距離が延び、選択肢が減っていく可能性も高い。それを踏まえると、価格が十分に下がったうえに、選択肢が豊富で低走行車も狙いやすい現在は、絶好の買い時と言える。
選び方1:価格重視なら前期型の「X」と「ハイウェイスター」
5代目セレナをリーズナブルに手に入れたいなら、2016年8月~2019年7月の前期型がターゲットになる。特に狙いやすいのが、マイルドハイブリッド車のエントリーとなる「X」と「ハイウェイスター」だ。
燃費性能は良好で、JC08モードで17.2km/Lだ。装備はシンプルで、スライドドアが手動式。プロパイロットはオプションでも設定されてない。ただ、エマージェンシーブレーキは標準装備だし、電動式スライドドアもオプションで設定。日常使いにおいては必要十分でありながら、低価格帯で探せるのが魅力だ。
実際にカーセンサーで物件を見てみると、両グレードの価格帯は総額79万~303.4万円。ボリュームゾーンは総額120万~190万円で、走行距離5万km以下の物件も総額120万円前後から見つけられる。カーセンサーでは掲載台数の8割以上がハイウェイスター系なので、基本的にはハイウェイスターを中心に探すと良いだろう。
前期モデルの間でもマイナーチェンジで拡充されているが、価格優先で中古車を選ぶなら安価な低年式の物件が吉。基本的には予算と車両コンディションに焦点を当て、「価格が同じならオプション装備が多い物件にしよう」くらいの意識でいた方が物件を見つけやすいはずだ。
選び方2:e-POWER車なら「e-POWER ハイウェイスターV」
燃費の良さを求めるなら当然e-POWER車がオススメ。燃費はJC08モードで23.4~26.2km/L(前期と後期、グレードによって異なる)と上々だ。中でも狙い目なのが「e-POWER ハイウェイスターV」。2019年8月以降の後期型ではe-POWER車の中間グレードだが、前期型では上級グレードであっただけあり、装備が充実している。
注目したいのは後席の装備だ。e-POWER車はすべて7人乗りで2列目はキャプテンシートを採用。そのうえで、超ロングスライド+横スライド機構が備わり、3列目にもスライド機構を装備している。また、2列目3列目にパーソナルテーブルが付き、USBソケットも2つ設置される。総じて後席の居心地がよく、ファミリーユースにもピッタリだ。
カーセンサーでは約1440台のe-POWER車が掲載。そのうちの8割以上がe-POWER ハイウェイスターVなので、選びやすい。気になる価格帯は総額139.9万~388.9万円。ボリュームゾーンは総額190万~250万円で、200万円前後から走行距離5万km以下の物件が狙える。
中古車選びでキーとなるのは先進安全装備だ。後期型では踏み間違い衝突防止アシストや標識検知機能、車線逸脱防止支援システムなどが標準装備されているが、前期型ではオプション。ただ、後期型は同じ走行距離でも30万円以上高くなる。安全装備を追求するなら後期型、価格を優先するなら前期型を中心に探すと良いだろう。
選び方3:快適さ優先するなら後期型の「G」系グレード
快適性を追求するなら装備が拡充した後期型の上級グレードに当たる「G」系がイチオシだ。Gはノーマルとハイウェイスターに用意され、それぞれマイルドハイブリッド車とe-POWER車を設定。つまり4モデルから選ぶことができる。
外装ではLEDヘッドライトに加えて、LEDフォグランプも備わる。内装ではシート表皮が合成皮革となり、1列目と2列目のドアトリムがレザー調となる「プレミアムインテリア」も採用。また、7人乗りだけでなく、8人乗りの2列目にも超ロングスライド+横スライド機構を装備。エアコンにプラズマクラスターが搭載され、上質さが強調されている。
価格帯は総額163.9万~388.9万円で、ボリュームゾーンは総額240万~300万円。ネックとなるのは掲載台数で、後期のG系は4グレード合わせても50台前後しか掲載されていない。そのため、条件に合った物件を見つけたら早めの行動が求められる。
基本的にG系4グレードは、8人乗りのマイルドハイブリッド車か、7人乗りのe-POWER車どちらが自分に適しているかで選べば良い。また、物件を選ぶ際はプロパイロットの有無がポイントとなる。プロパイロットは2020年8月以降のハイウェイスターGの2グレード以外は後期型でもオプション装備となるので、留意しておこう。
▼検索条件
日産 セレナ(5代目) × 後期型(2019年8月~2022年11月) ×「G」 × 「G 4WD」 ×「e-POWER G」× 「ハイウェイスターG」 × 「e-POWER ハイウェイスターG」 × 全国