ダイハツ タントの旧型中古車価格が過去最安の88万円に! 人気スライドドア軽自動車、オススメな選び方は?
2023/08/17
ダイハツ タントの旧型が過去最安に!
人気の高い軽スーパーハイトワゴンで、唯一無二の広い開口部「ミラクルオープンドア」を備えるダイハツ タント。
約4年前の2019年7月に4代目・現行型へとフルモデルチェンジしたが、旧型となる3代目の人気は底堅く、なかなか中古車価格が下がらずにいた。
しかし、昨年末あたりから次第に価格が下がり始め、今年に入ると下落傾向が鮮明に。中古車平均価格は過去最安を更新し続けている。
お手頃感が増してきた3代目タントだが、今狙うならどんな中古車を選べばいいのか? 詳しい中古車状況やモデル概要とともに、早速チェックしていこう。
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ダイハツ タント(3代目)×全国【中古車状況】最安価格をマークするとともに、掲載台数は過去最高に
まずは旧型・3代目ダイハツ タントの中古車状況を詳しく見ていこう。
先述のとおり、現行型へのフルモデルチェンジは約4年前の2019年7月。本来なら「新型への乗り替え需要などで旧型の中古車台数が増え、それに伴い中古車価格が下がる」ということが予想されたが、実際にはそうはならなかった。
原因は、コロナ禍で起こった新車の納車遅れだろう。新車の購入がままならないので、すぐに乗れる中古車人気が高まり、結果として中古車全般で価格が下がりにくくなったからだ。
3代目タントもまた、中古車台数がなかなか伸びず、2021~2022年8月までは6000~7000台で推移。これでも、他モデルと比べたら台数は多い方だが、それを上回るほど旧型タントの人気が高かったため、中古車価格はなかなか下がらなかった。
しかし、2022年9月にようやく中古車台数が7000台を突破。その後も順調に台数が増え、2023年6月には9810台と、1年前と比べて約3000台も増加。1万台に迫るほどになってきた。
これに中古車の価格も反応し、平均価格は2022年11月からは下落に転じた。2023年6月には88.1万円まで下がり、過去最安値を更新している。
このように、お手頃感が増してきている3代目タント。しかも、前述のとおり台数も増えているから、それぞれのニーズにピッタリな1台を見つけやすくなっているのだ。
では、どんな中古車が多いのか。さらに詳しく見てみよう。
原稿執筆時点(2023年8月3日)でのカーセンサー掲載台数は約6600台と豊富。中古車の平均価格は88.1万円で、価格帯は約10万~200万円と幅広い。
デビューから間もなく10年を迎えることもあり、平均走行距離は約5.9万kmと延びており、10万km超の物件も1割近く掲載されている。
このことからも、コンディション重視で3代目タントを狙うなら、早めに検討をし始めた方が良いかもしれない。
以下からは、3代目タントの概要を確認していこう。
【モデル概要】両側スライドドアが採用され、左右どちらからでも乗降しやすい
2013年10月に登場した旧型(3代目)タント。助手席後ろの柱(ピラー)がなく、助手席ドアと助手席側の後席スライドドアを開ければ、1480mmの大開口が現れる「ミラクルオープンドア」を備えるのが特徴。
また、運転席側の後席ドアにもスライドドアが採用され、タント初の両側スライドドア採用車となった。
さらに、「ミラクルオープンドア」を開けた後の使い勝手も増している。例えば、助手席はスライド量が100mm拡張され、380mmとなった。加えて後席下部の出っ張りや、シートスライド用のレールが床に埋め込まれたことで、フラットなフロアとなり、前席を前に出せばA型ベビーカーを折り畳まずに、つまり子供を乗せたままスムーズに乗せ降ろしできるようになった。
また助手席は、ドアを開けた車外側からや運転席側から、後席からもスライドやリクライニングさせることができるので、利用シーンに応じたシートアレンジが楽に行える。
親しみやすくも立体造形で高い質感のエクステリアをもつ「標準モデル」に加え、堂々豪華なエクステリアデザインで圧倒的な存在感を演出した「カスタム」がラインナップされているのもポイント。ノンターボ、ターボエンジンモデルがそれぞれに設定されている。
先進運転支援技術「スマートアシスト」が用意されたのも、この3代目からだ。同機能には低速域衝突被害軽減ブレーキ機能/誤発進抑制制御機能/先行車発進お知らせ機能が備わる。搭載車にはグレード名に「SA」が付く。
「スマートアシスト」はこの旧型で2回改良されている。そのため中古車を選ぶ際には下記を参考にしてほしい。
まず、2015年4月には「スマートアシストII」へ進化。従来の性能向上とともに衝突警報機能(対歩行者)や車線逸脱警報機能が追加された。搭載車のグレード名には「SAII」と付く。
2015年12月には内外装の変更などマイナーチェンジが行われたが、この時は「スマートアシストII」のままだ。
2016年11月には「スマートアシストIII」へとさらに進化。対歩行者機能の追加など性能向上が図られ、コーナーセンサーが備えられた。搭載車のグレード名には「SAIII」と付く。
以上を踏まえて、どの旧型タントを狙うべきか、紹介していこう。
とにかく安く狙うなら「X SA」を
とにかく手頃な価格でタントを狙いたいなら、X系を狙おう。
Xは標準モデルの中核グレードで、ノンターボ車。フルートエアコンが備わり、助手席側リアスライドドアは電動が標準で、両側電動スライドドアはオプションだ。また、アルミホイールもオプションとなる。
X系の中でも台数が多いのは、スマートアシスト(第1世代)を備えたX SAで、X系の約3割にあたる350台程度が掲載されている。
この「X SA」なら、走行距離5万km以下でも約60万円から狙え、さらに10万km以下まで条件を緩めれば、40万円ほどで狙うこともできる。これは、スマートアシスト非搭載の「X」とほとんど変わらない価格のため、お買い得感がありのオススメだ。
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ダイハツ タント(3代目)×X SA×全国カスタム狙いなら「カスタムX SA」がお買い得
迫力あるスタイルのカスタムモデルを狙うなら、ノンターボ車のカスタムXが最もお手頃になる。装備は標準モデルのXに加え、カスタムモデルらしくアルミホイールやフロントフォグランプなどが備わる。
しかし、オススメしたいのはスマートアシスト(第1世代)を備えたカスタムX SAだ。
スマートアシスト非搭載の「X」とあまり価格が変わらないためお買い得感があり、台数も300台以上とカスタムX系の中で最も多いため選択肢が豊富だ。
走行距離5万km以下なら約70万円から、走行距離10万km以下なら支払総額約50万円から狙うことができる。ちなみにこれは、上記で紹介した標準モデルよりも10万円程度高いが、新車時には17万円の差があったことを考えるとお得といえるだろう。
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ダイハツ タント(3代目)×カスタム X SA×全国高年式で装備充実の1台を狙うなら「カスタムRS トップエディションSAIIまたはSAIII」を
年式が新しく装備が充実した旧型タントを狙いたいなら、オススメは2015年式以降のカスタムRS トップエディションSAIIかSAIIIだ。最上級グレードのカスタムRS系の中でも台数が多くて、選びやすいのがポイント。
カスタムRSトップエディション SAIIやSAIIIは、スライドドアが両側とも電動になるなど最も装備の充実したカスタムRSがベース。そこにスマートアシストのIIかIIIを搭載し、上質感のあるファブリック×レザー調シートや、ブルーのLEDが光るフロントグリルイルミネーションなどが備えられている。
スマートアシスト(第1世代)を備えたカスタムRS SAも、トップエディションSAIIやSAIIIとほぼ同じ台数だが、やはり性能が向上していて、機能も多いSAIIやSAIIIの方が安心だ。
走行距離5万km以下でも、カスタムRS トップエディションSAIIなら総額90万円から、SAIIIは約110万円から狙える。新車時の車両本体価格が約175万円(SAII)のグレードゆえ、お手頃感は高い。
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ダイハツ タント(3代目)×カスタムRS トップエディションSAII×全国▼検索条件
ダイハツ タント(3代目)×カスタムRS トップエディションSAIII×全国▼検索条件
ダイハツ タント(3代目)×全国※記事内の情報は2023年8月7日時点のものです
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。