プリウス(旧型)▲旧型となる4代目は、1.8L+モーターというハイブリッドシステムを搭載。先日発表された5代目は1.8L+モーターと2L+モーターが用意されるという

新型が登場し、主戦場を中古車市場へと移した4代目プリウス

2022年11月に世界初公開された新型・5代目トヨタ プリウス。

もはやハイブリッドカーが当たり前という時代に、それでもプリウスを選んでもらえるようにと、デザインを大きく変更したのが話題となっている。

ハイブリッドカーを当たり前の存在にした立役者でもあるゆえ、新型に対する期待も大きく発売が待ち遠しいが、それと同時に気になるのが旧型となった4代目の中古車だろう。

よくよく考えれば、旧型だって最終型のWLTC燃費は最高で32.1km/Lと、十分すぎるほど低燃費であることは確かだ。

今後、新型への乗り替えなどにより4代目の中古車市場が活気づくことが予想されるが、ライバルたちよりも一足先に今の状況をチェックしておこう。

新型(5代目)プリウス▲新型はプリウス独自のアイコンである「モノフォルムシルエット」を引き継ぎながら、よりスタイリッシュなプロポーションが目指されている(写真はプロトタイプ)。もちろん気になるモデルだが、旧型だってまだまだ魅力的なモデルだ

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トヨタ プリウス(4代目)×全国
 

人気モデルゆえ、掲載台数は約3700台と豊富

旧型・4代目の原稿執筆時点でのカーセンサーの掲載台数は約3700台と、相当な台数がある。

実は歴代の中でははあまり売れなかったといわれている4代目だが、それでもモデル末期となる2022年1月~6月の新車販売台数は16位で粘っているのだから、中古車も豊富で選びやすいのだ。

掲載されている中古車の平均価格は約210万円。ただし、約7年にもわたって販売されていたロングセラーモデルのため、年式によって価格に差がある。ゆえに価格帯は約110万~390万円と幅が広く、先述のように台数も多い。

そのため予算や欲しい条件を決めておかないと、目移りしてしまい、なかなか欲しい1台を絞りきれなくなるだろう。

また、現在の中古車の平均走行距離は約5万kmで、コンディションの良い旧型(4代目)がまだ十分ありそうだが、実は10万km超も約200台近くあり、良コンディションの物件を手に入れたければ早めに行動するのが肝心と言えそうだ。
 

 

低燃費なだけじゃない! 走行性能や安全性能の高さも魅力のハイブリッド

旧型(4代目)プリウス▲アグレッシブなデザインが特徴の1つである旧型(4代目)。4WDは後輪にもモーターを備え、滑りやすい路面など車両を安定させる際に瞬時に前後輪を駆動させる

ここで4代目プリウスがどんなモデルだったか、改めて振り返ってみよう。

低燃費が魅力のハイブリッド専用車、トヨタ プリウス。旧型(4代目)は、JC08モード燃費40.8km/Lという驚異的な数値を掲げて2015年12月に登場した。

それまでの3代目の最終型の32.6km/L、当時の軽自動車(ガソリン車)のトップだったスズキ アルトの37.0km/Lと比較すると、この数値のすごさがわかるだろう。

また旧型(4代目)から、トヨタの新しいプラットフォーム「TNGA」が採用されたことで、乗り心地や操縦性などが大きく進化した。

さらに、プリウスとして初めて4WD車がラインナップされたことで、降雪地域でも選びやすくなったのも特徴の1つだ。

このように走行性能は3代目と比べて一気に向上している。

もちろん衝突被害軽減ブレーキや全車速追従機能付きレーダークルーズコントロールを含む「トヨタセーフティセンスP」が一部グレードに標準装備されるなど、先進安全運転支援機能も充実している。

パワートレインは1.8L+モーターのみ。4系統のグレード構成で、手頃な順から「E」<「S」<「A」<「Aプレミアム」となる。

JC08モード燃費40.8km/Lはグレードの「E」で、他の2WD車は37.2km/L、4WD車は34.0km/Lとなり、新車時の車両本体価格は242万9018~339万4145円だった。

旧型(4代目)プリウス▲3代目ではラゲージにあった駆動用バッテリーが旧型(4代目)では後席の下に移ったことで、ラゲージ容量が拡大。+56Lの502L(4WD車は457L)と広いラゲージとなり、燃費だけでなく使い勝手も向上している
旧型(4代目)プリウス▲歴代モデル同様、センターメーターが採用された。カーナビ&オーディオは全車オプション。最上級グレードの「Aプレミアム」はステアリングが本革巻きとなるが、合成皮革の「A」「S」は夏も熱くなりにくく、冬もヒヤッとしにくい機能を備えていた
旧型(4代目)プリウス▲前席電動シートは「A」「Aプレミアム」に標準装備。また「Aプレミアム」は本革シートが標準で備わる。冬に体を温めてくれる「快適温熱シート(前席)」はASツーリング」「Aツーリング」「Aプレミアム」「Aプレミアムツーリング」に標準装備

2018年12月にはマイナーチェンジを受け、内外装が一新され、同時に先進安全運転支援機能「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備された。

ただし、動力性能に変更はないため、見た目と求める安全装備性能でマイナーチェンジの前か後か、どちらを選ぶか決めるのが良いだろう。

なお、2020年7月には、アウトドアなどで家電が使えるAC100V・1500Wのコンセントが全車に標準装備(従来はオプション)されたのでチェックしておこう。

旧型(4代目)プリウス▲フロントランプやグリル、バンパーなどが一新され、マイルドな顔つきになった
旧型(4代目)プリウス▲インテリアではブラック加飾が増やされている。写真の大型ディスプレイを含む純正ナビはオプションで用意された
 

とにかく手頃な価格で手に入れたいなら、総額150万円以下で狙える「S」がオススメ

4代目プリウスをとにかく手頃な価格で手に入れたいなら、支払総額130万円前後から狙える「S」がオススメだ。

Sには標準の「S」と、スポーティな「Sツーリング」があるが、狙い目なのは「S」の方。

Sのアルミホイールが15インチのところ、Sツーリングは17インチになり、シート地もSがファブリックなのに対し、Sツーリングは合成皮革になるなど多少違いはある。

しかし、どちらも前席電動シートが備わり、デビュー時は先進安全運転支援機能がオプション設定であるなど、快適機能や安全性能は同じだ。

SもSツーリングも、他のグレードより台数は多いのだが、支払総額150万円以下ではSが半数以上を占めているように、手頃な価格帯では圧倒的に多くて選びやすい。

走行距離10万km以下・修復歴なしで絞っても、またオプションだった衝突被害軽減ブレーキを含む先進安全運転支援機能付きで絞っても、Sなら支払総額150万円以下で選ぶことができる。

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トヨタ プリウス(4代目)×総額150万円以下×「1.8 S」×走行距離10万km以下×修復歴なし×全国
 

コストパフォーマンスで選ぶなら「S セーフティプラス」狙いで

装備の充実した4代目プリウスをお得に狙いたいなら、2015年12月~2018年11月まで生産されていた「S セーフティプラス」を中心に探してみよう。

「S セーフティプラス」は、上記「S」に先進安全運転支援機能「トヨタセーフティセンスP」や、バックモニターなどが備わる特別仕様車だ。

先進安全運転支援機能「トヨタセーフティセンスP」は、「A」や「Aプレミアム」にも標準装備されているが、バックモニターはオプションなので、装備しているかどうかは個々の中古車を確認する必要がある。

しかし、このSセーフティプラスならいずれも標準装備なので、探しやすいというのもうれしい。

支払総額150万円前後から探すことができ、台数もAやAプレミアムより多いため、選びやすくオススメだ。

▼検索条件

トヨタ プリウス(4代目)×「S セーフティプラス」×修復歴なし×全国

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トヨタ プリウス(4代目)×全国
文/ぴえいる、写真/トヨタ

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。