総額50万円でスライドドア&スポーティーさが手に入る軽自動車、三菱 eKスポーツを知ってるか!?
2022/07/14
低めの全高でハイトワゴンにはない安定した走りが楽しめるスライドドア車!
小さな子供がいる家庭にとって、スライドドアが備わる車両というのは非常に使い勝手が高いもの。ドア自体が後方にスライドしてくれることで、ベビーシートやチャイルドシートに子供を載せるときもやりやすいですし、急に子供がドアを開けて隣の車にドアパンチ……というリスクもありません。
そういった利便性の高さも相まって、軽自動車の人気車種上位にはN-BOXやスペーシア、タントといったいわゆるスーパーハイト軽ワゴンと呼ばれる車種が常に並んでいるという状態なのはご存じのとおり。
ただ、これらの車種は全高が1800mm前後と非常に高く、当然ながら軽快なハンドリングとは無縁の存在となっているだけでなく、横風にもあおられやすいという弱点があるため、少しはスポーティな走りを楽しみたいと考えている人にとっては物足りなさを感じてしまうことでしょう。
そこでオススメしたいのが、2世代目の三菱 eKスポーツとその兄弟車である日産 オッティに存在していたスライドドア付きグレードなのです。
ターボモデルも選択できて全高は1.5m台!
2006年に2代目へとフルモデルチェンジを果たしたeKスポーツ&オッティは、いわば現在のeK&デイズの源流となるモデル。ただし、この世代は三菱と日産の共同開発ではなく、三菱が開発・製造したものを日産へOEM供給する形となっていました。
全高は1.5m台のセミトールワゴンタイプとなっており、スポーティ仕様のeKスポーツとオッティのR系グレードにスライドドアモデルが追加されたのは2007年9月(オッティは同年10月)のこと。
このスライドドアモデルは助手席側の後部ドアが電動スライドドアとなり、リモコンでの開閉も可能の利便性の高いもの。また、スライドドアのレールが見えないインナーレール方式を採用したことで、見た目がスッキリしているという点もポイントです。
ちなみに余談ではありますが、外観からの判別ポイントは助手席側後部座席のドアノブの位置。ヒンジドアモデルではドアの後端に横向きのドアノブが備わりますが、スライドドアモデルはドアの前端に縦型のドアノブが備わるという点で判別することができます。
また、挟み込み防止機構が備わるだけでなく、同じく助手席側に備わる給油口が空いている状態では電動スライドドアが機能しないセーフティ機構も備わっているため、安心感が高くなっているのです。
そして、なんといっても64ps/9.5kgf・mのスペックを誇るインタークーラー付きターボエンジンを搭載したグレードが用意されている点も、スポーティな走りには欠かせないところ。
電動スライドドアが備わって重量は増えているものの、それでも800kg台(2WD車)の軽量ボディには十分なスペック。残念ながら3ペダルMTはありませんが、ダイレクトな4速ATを駆使すれば活発な走りを楽しむことができるのです。
なお、eKスポーツにおけるスライドドア採用車は「XS」と「RS」の2グレードで、RSがターボモデル。一方のオッティでは、マイナーチェンジ前のモデルが「RM」と「RZ」の2グレード(4WD車はそこに「FOUR」が付く)でRZがターボモデルとなり、2008年9月のマイナーチェンジ以降では「RSスライド」と「RXスライド」と改められ(4WD車に「FOUR」が付くのは継続)ターボモデルはRXとなります。
またオッティにのみ、オーテックジャパンが手がけたカスタマイズモデルの「ライダー」が存在しており、こちらにもスライドドアモデルが存在(ターボ、NAともに)していましたが、執筆時点での中古車掲載物件はゼロという希少モデルとなっています。
ほぼすべての物件が総額50万円以内で狙える!
そんなスライドドアをもったeKスポーツ&オッティですが、現時点で掲載されているほぼすべての物件が総額50万円以内で狙うことができる価格帯となっています。
ただし、スポーティグレード×スライドドアという組み合わせは意外にも少なく、執筆時点でeKスポーツが18台、オッティが8台となっています。
なお、ターボモデルについてはeKスポーツの7割ほどがターボモデルであったのに対し、オッティは3台のみと、思いのほかユーザー層に差があるというのも面白いところ。
とはいえ、前述のライダー以外はどちらもエンブレムなどの細かな違い以外は同一となるため、並行して探して条件に合った物件が出てきた方を購入するというのが良さそうです。
物件の走行距離も意外にも10万kmオーバーのものは少なく、6万km以下のものもチラホラ見つけることができ、低走行のターボモデルでも総額30万円台~40万円台で狙うことができるので買い得感は高いと言えそうです。
全高が低いためにスポーティな走りを楽しむことができながらも、利便性の高いスライドドアをもつ隠れた名車であるeKスポーツ&オッティ。手頃な価格で狙える物件も多いため、子供が大きくなるまでのつなぎの1台としてもピッタリではないでしょうか?
▼検索条件
三菱 eKスポーツ(2代目・スライドドア車)×全国▼検索条件
日産 オッティ(2代目・スポーツグレード・スライドドア車)×全国※記事内の情報は2022年7月6日時点のものです。
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。