マツダ MAZDA3ファストバックの中古車平均価格が、2年で20万円以上ダウン! 今狙うならどんな物件がオススメ?
カテゴリー: 特選車
タグ: マツダ / ハッチバック / MAZDA3ファストバック / 小鮒康一
2022/06/08
実用的なハッチバックながら流麗なデザインが目を引く1台
最近のマツダ車といえば、“魂動デザイン”を採用した美しいデザインが特徴的ですが、そのデザインをより深化させた次世代商品群の第1弾として、2019年から販売がスタートしたのが今回ご紹介する「MAZDA3」となります。
MAZDA3には4ドアセダンと5ドアハッチバックの2つのボディタイプが用意されていますが、今回は使い勝手に優れ、中古車台数も豊富なハッチバックモデルにフォーカスしたいと思います。
ルーフからリアゲートまでなだらかな傾斜をもっていることから、マツダでは「ファストバック」と呼んでいます。
ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドと3種類のパワートレインをラインナップしていることも特徴のひとつであり、幅広い層に支持を集めている1台なのですが、登場から3年が経過し、中古車価格が順当に下落しつつあるようです。
以下詳しく見ていき、パワートレインごとの今のオススメ物件を紹介します。
▼検索条件
マツダ MAZDA3ファストバック(現行型) ×全国中古車相場状況
初回車検を迎えるタイミングで乗り替えたユーザーが増えた?
MAZDA3のデビューは2019年5月ということで、登場後にすぐ購入したユーザーはまもなく初回の車検を迎えるタイミングとなりました。
このタイミングでは乗り替えを行うユーザーも多く、中古車台数は増える傾向にあります。
そして、MAZDA3ファストバックも例に漏れず、昨年は700台前後で推移していた掲載台数が2022年に入って増加し始め、直近4月には大台の1000台を突破するほどとなっています。
中古車価格というのは、需要と供給の関係で決まることが多く、台数が増えればその分価格が下がる傾向にあります。
気になるMAZDA3ファストバックの平均価格も、掲載台数が増えるのと反比例する形で下降しており、2022年1月から4月のたった3ヵ月で15万円、2020年1月からのデータでみるとピーク時から45万円ほども下がっています。
まだまだ現行型真っ只中のモデルですが、中古車を見ると結構買いやすい価格になってきているのです。
パワートレインが豊富なスタイリッシュモデル
前述のとおり、お買い得感の強まっているMAZDA3ファストバックですが、その特徴のひとつとして挙げられるのがパワートレインのラインナップの多さです。
最もベーシックなものは1.5Lのガソリンエンジン仕様で、次いで2Lガソリン、1.8Lディーゼル、2Lハイブリッドとなっており、全車6速ATの他、ディーゼルモデル以外には6速MTが用意されているのも最近の車としては珍しい点でしょう。
また、2Lハイブリッドに搭載されるパワートレインは「SKYACTIV-X(現在は「e-SKYACTIV X」に改称)」と呼ばれ、火花天下制御圧縮着火(SPCCI)という技術を実用化した先進のエンジンです。
ガソリンエンジンのパワーと環境性能、そしてディーゼルエンジンの低燃費と高トルクを両立した次世代エンジンで、そこに低回転域のトルクを補うためにマイルドハイブリッドがプラスされているという、かなり贅沢なものとなっています。
駆動方式は前輪駆動が基本となりますが、すべてのパワートレインに4WDが用意されている点も嬉しいポイントと言えるでしょう(一部グレードには未設定)。
グレード体系も多岐に分かれていますが、基本的にはベーシックな「Proactive」(1.5Lは「15S」)、スポーティな装備をプラスした「Proactive Touring Selection」(1.5Lは「15S Touring))、ラグジュアリーな「L Package」とバーガンディカラーの内装となる「Burgundy Selection」(ともに1.5Lには設定なし)の4グレードが基本となります。
なお、e-SKYACTIVモデルは2021年10月の一部改良時に「Proactive」と「Proactive Touring Selection」を廃止し、代替グレードとして「Smart Edition」が設定されました。
これらのグレードには当然装備差がありますが、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能(AT車)などの先進安全装備やコネクティッドサービス機能付きの8.8インチディスプレイ、アルミホイールなどは全グレードに標準装備となっている点も魅力的です。
余談ではありますが、法人向けグレードとしてアルミホイールや加飾を省いた「15C」というものも存在していますが、一般にはほぼ流通していないため今回は省略しています。
実質的な現行型のライバルとしては、トヨタのカローラスポーツと日産のノートオーラが近いサイズのハッチバックモデルとして挙げられますが、カローラスポーツは1.8Lハイブリッドと1.2Lターボ、ノートオーラは1.2Lハイブリッドのみのラインナップとなっており、エンジンのバリエーションや買い得感についてはMAZDA3ファストバックに分があると言えそうです。
以上を踏まえ、以下エンジン種別ごとにオススメの条件を紹介していきましょう。
ガソリンエンジンモデルなら、総額250万円以内で2Lの「20S」系を!
ガソリンエンジンモデルには、1.5Lと2Lが用意されており、装備の近いグレード(それでも2Lの方が装備充実)で比較すると新車価格は20万円ほどの差がありました。
しかし、中古車となるとその価格差はほぼなくなっており、安価な価格の物件では総額200万円を切るものも複数、平均価格付近の総額250万円以下でも十分見つかります。
また、比較的安めの物件であっても走行距離が3万km未満のものが多く、コストパフォーマンスに優れたモデルと言えそうです。
1.5Lモデルは自動車税の安さが魅力ですが、2Lモデルの方が動力性能に余裕があり、燃費性能はWLTCモードで1km/Lほど2Lモデルが悪いだけなので(ともにレギュラーガソリン仕様)、装備の充実ぶりなども考えると2Lモデル一択と言って良さそうです。
▼検索条件
マツダ MAZDA3ファストバック(現行型)×総額250万円以内 ×「20S」系グレード×全国ディーゼルエンジンモデルなら、総額250万円以内で「Proactive Touring Selection」を!
MAZDA3ファストバックの中では最も燃費性能が高く、軽油ということで燃料コストも安いうえに、トルクフルな特性が魅力のディーゼルエンジンモデル。
短距離運転が多いユーザーにとっては煤がたまりやすいという特性があるためオススメしにくいところですが、長距離移動が多いユーザーにとってはトルクフルなエンジンと燃料コストの安さが魅力的なモデルとなっています。
そんなディーゼルエンジンモデルですが、平均価格程度の総額250万円で絞ると、高速道路や自動車専用道路の渋滞時に運転疲労の軽減をサポートする「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」が標準装備される「Proactive Touring Selection」も見つかり、よりお得感が高い選択肢と言えそうです。
走行距離が5万km以上と年式的にやや多走行気味の車両なら、総額200万円以下から狙うことも可能。
新車時は最も安価なグレードでも総額300万円程度からだったことを考えると、ずいぶん手頃になっていると言ってよさそうです。
▼検索条件
マツダ MAZDA3ファストバック(現行型)×総額250万円以内 ×「1.8XD Proactive Touring Selection」全国e-SKYACTIV X(ハイブリッド)モデルなら、総額300万円以内の物件を漏れなくチェック!
最後はe-SKYACTIV X搭載モデルをチェック。
次世代エンジンを搭載するモデルということで、デビュー時はベーシックグレードでも約320万円~と高額なモデルとなっていました。
しかし、中古車となると安い物件では総額200万円台前半から見つけることができ、走行距離2万km未満の物件でも総額260万円以下から複数選ぶことができるなど、新車価格から考えると最も割安感の高いグレードとなっています。
エクステリアこそエンブレム以外は他のグレードと異なる点はありませんが、次世代エンジンに魅力を感じる人にとっては非常にオススメの1台と言えるでしょう。
ただし、掲載台数は全体の1割程度と、決して潤沢ではありません。そのため、新車時の価格を大きく下回る総額300万円以内に焦点を当てつつも、あえてグレードなどの条件は絞らずに、1台1台丁寧にチェックすることをオススメします。
▼検索条件
マツダ MAZDA3ファストバック(現行型)×総額300万円以内×e-SKYACTIV Xモデル ×全国このように、クラスを超えた流麗なエクステリアをもちながらも意外にも買いやすい価格となってきているMAZDA3ファストバック。
現行型モデルの先進装備を備えたハッチバックモデルを、お得な価格で購入したいと考えている人は、候補に入れてみてはいかがでしょうか。
▼検索条件
マツダ MAZDA3ファストバック(現行型) ×全国自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車はホンダ インサイト、初代パルサー、NAロードスター……など