最新型ミニクロスオーバーを検討してるなら、見た目がほぼ一緒で新車価格より200万円以上お得な前期型を要チェック!
2022/04/11
中古車市場では前期型が狙いどきに!
3ドア、5ドア、クラブマンなど、5つものボディバリエーションを取りそろえる「ミニ」。その中でもSUVモデルとして、またフラッグシップモデルとして異彩を放っているのが「クロスオーバー」だ。
2017年2月に日本市場でデビューした2代目ミニクロスオーバーは2020年9月、外観のイメージを変えるマイナーチェンジを行った。このマイナーチェンジ以前のモデルが前期型、それ以降のモデルが後期型となる。
しかし、パワーユニットや駆動系、シャシーなど、基本的な部分は前期型も後期型も変わらない。
そして今、中古車市場で狙い目なのは、流通量が豊富で新車価格より200万円以上安い200万円台後半からの物件も選べる前期型だ。
ミニクロスオーバー前期型にはどんな特徴があるのか、どんな条件でモデルを選べばいいのか、順を追って見ていこう。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目) × 前期型(2020年8月以前) × 全国【前期型がオススメの理由】外観以外は後期型と大きな差はないが、新車より200万円以上安い
まずは前期型と後期型では何が違うのか、2020年9月に実施されたマイナーチェンジの内容をまとめた。
【エクステリア】
・フロント・バンパーのデザインを一新。サイドのエア・インテークが直立したデザインに。リアバンパーのデザインも変更
・LEDヘッドライト内部の形状を従来の丸型から角型に変更
【インテリア】
・デジタル式の「マルチ・ディスプレイ・メーターパネル」をオプション設定(「ジョン・クーパー・ワークス クロスオーバー」のみ標準装備)
・センター・ディスプレイの操作ボタンをフラットな形状に変更
【グレード】
・「クーパーS クロスオーバー」の廃止
このようにフロントまわりのデザインは確かに変わっているが、それ以外の変更はいずれも小粒と言える。
「どうしても最新デザインじゃなければイヤだ」、という人以外、後期型にこだわる理由は少なそうだ。
さらに、「クーパーS クロスオーバー」に関してはマイナーチェンジでラインナップが整理されたため、中古車でしか手に入らない。
そんな前期型ミニクロスオーバーは大人気で中古車市場での流通量も豊富。年式が浅いことから走行距離の少ない物件も多数揃っている。
今、中古車でミニクロスオーバーを選ぶなら、機能面では後期型と大きな差がなく、ものによっては新車より200万円以上安い前期型がアツい状況なのだ。
【ボディサイズ・デザイン】居住空間は見た目よりずっと広い
初代ミニクロスオーバーは、日本の機械式駐車場にギリギリ収まる寸法だったが、2代目ではかなり大型化している。
全長4315mm × 全幅1820mm × 全高1595mmと、国産SUVならミドルクラスに相当するサイズだ。
その分、居住空間は広くなり、後席などはひざ前に余裕があるだけでなく、13cmも前後スライドする仕様になっている。
荷室空間もステーションワゴンタイプのミニクラブマンを大幅に凌ぐ450Lの容量が確保された。
同じミニでも3ドア&5ドアのハッチバックなどには、クラシックミニ時代の意匠をモチーフとしたデザインワークとなっているが、ミニクロスオーバーでは眼光の鋭さを感じる専用ヘッドライトが採用されるなど、オリジナリティの高いものとなっている。
インテリアについても初代はセンターメーターだったが、2代目ではメーターがステアリング奥に配置される一般的なレイアウトに。
個性はやや薄らいだ感があるものの、スイッチの操作性や視認性では格段に進歩しており、競合のSUVと比べても使い勝手の悪さを感じることはないだろう。
ちなみに、マイナーチェンジ後の後期型はバンパー、ヘッドライトなどがややいかつい印象となった。
前期型は装飾性を加味しながらも、全体のバランスが取れた良質なデザインであるように感じられるが、このあたりは好みによるところだろう。
【動力性能・走行性能】ミニならではのキビキビした走りはクロスオーバーでも健在
ミニクロスオーバーに設定されるパワーユニットは以下のとおり。
・1.5L 直3ガソリンターボ【ワン】【クーパー】
・2L 直4ガソリンターボ【クーパーS】【ジョン・クーパー・ワークス】
・プラグイン・ハイブリッド(1.5L 直3ガソリンターボ+モーター)【クーパーS E】
・2L 直4ディーゼルターボ【クーパーD】【クーパーSD】
※【】はグレード名
同じ排気量のエンジンでも、グレードによって全く異なる動力性能となっているのが、ミニクロスオーバーの特色。
例えば、同じ1.5L 直3ガソリンターボでも、「ワン」は92ps、「クーパー」は136psという具合に差異がある。
人気なのは2L 直4ディーゼルターボで、「クーパーD」が150ps、「クーパーSD」が190psとなっている。
日常の走りに余裕が欲しい人は「クーパー」を、さらなる力強さ、キビキビした走りを求める人は「クーパーS」を選ぶのが妥当だろう。
「ジョン・クーパー・ワークス」に搭載される2L 直4ガソリンターボエンジンは、2代目デビュー当初のモデルで231psを発揮。
さらに、2019年9月のマイナーチェンジで306psにまで動力性能が引き上げられたモンスターグレードとなっている。
ミニのハンドリング、乗り心地は「ゴーカートフィール」といわれるが、クロスオーバーのそれは幾分マイルド。欧州よりも普段の走行速度域が低めな日本では、むしろちょうど良く感じられるだろう。
シフトレバー根本にあるドライブモードを切り替えると、シフトスケジュールだけでなくステアリングの操舵感まで変化するのがユニーク。
ボディ剛性の高さ、路面からの確かなインフォメーションといった素性の良さは、いずれのグレードにも共通する特徴だ。
【安全性能・装備】標準装備が充実
すべてのグレードで、先進運転支援システム「アクティブ・クルーズ・コントロール」や先進安全機能「前車接近警告機能」「衝突回避・被害軽減ブレーキ」などが標準装備されるミニクロスオーバー。
最もリーズナブルなグレードである「ワン」にも「MINIナビゲーション・システム」や、専用アプリと連動する「MINIコネクテッド」が装備されるなど、全般的に装備は充実している。
グレードによる違いは、主にホイールサイズやエアロパーツなどの外装、シート表皮などのインテリアに表れており、現代のSUVに求められる基本的な安全装備はどのグレードにも備わっている。
ちなみに、「クーパー」と「クーパーS」の違いは、ホイールサイズやマフラー形状、リアビューカメラやリアPDC(パークディスタンスコントロール)、パーキングアシスト機能の有無など。
なお、運転席メモリー機能付き電動フロントシートなど、フルタイム4WDモデル(オール4)専用装備もある。
また、通常グレードの他に特別仕様車、限定車が豊富に設定され、装備内容はそれぞれ異なるので、中古車選びの際は物件ごとにチェックされたい。
【中古車相場でのオススメ】選択肢豊富で装備充実のディーゼルモデル「クーパーD」
中古車市場でのオススメは、基本性能が充実していて流通量が豊富な「クーパーD」。
2L 直4ディーゼルターボエンジンの走りは日常使いで全く不満なく、装備内容も必要にして十分。
現在、流通している2代目前期型ミニクロスオーバーのうち、約半数近くが「クーパーD(FF)」もしくは「クーパーD オール4 4WD」となっている。
予算は300万~350万円が目安。FF仕様とフルタイム4WD仕様の価格差は30万円ほどだ。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目) × 前期型(2020年8月以前) × 「クーパーD・クーパーD オール4 4WD」 × 全国とびっきりのスポーツモデルが欲しい、という人は刺激的な2L 直4ガソリンターボエンジンを搭載する「ジョン・クーパー・ワークス」一択となるだろう。
流通台数はやや少なめの30台弱となるが、走行距離の少ない良コンディション物件が揃っており、350万円台から狙うことが可能。
新車価格550万円オーバーだったことを考えると実にリーズナブルだ。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目) × 前期型(2020年8月以前) × 「ジョン・クーパー・ワークス」 × 全国【結論】基本性能、装備面でも後期型と変わらない前期型はオトク
前述したように、ミニクロスオーバー後期型で大きく変わったのは外観のみ。基本性能や装備内容では前期型も後期型もほぼ同じだ。
アグレッシブな表情となった現行デザインが絶対に良い、という人以外、後期型にこだわる必然性は少ないだろう。
2代目ミニクロスオーバーは中古車市場での流通量が豊富なため、選択肢が豊富なのも魅力。
ラインナップの中では比較的、流通台数が少ないプラグイン・ハイブリッド仕様「クーパーS E」でも、約50台の物件から選ぶことができる。
特別仕様車も含めて多様な物件の中から、自分の好みに合う1台を見つけたい。
▼検索条件
ミニ ミニクロスオーバー(2代目) × 前期型(2020年8月以前) × 全国※記事内の情報は2022年4月8日時点のものです。
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。