マツダCX-5▲ミドルクラスSUVの中でも人気が高いマツダ CX-5。デビューから5年が経過し、お買い得感のある中古車が増えている

3年で約40万円中古車平均価格が下落

日本のSUV市場で、コンパクトモデルと並び主流になっているのがミドルクラスSUV。

大人4人でゆったり乗れるスペースが確保され、遊びに行くときの荷物をたっぷり積める。そして、街中で乗るうえでも大きすぎて取り回しに困る場面はほとんどないため、バランスの取れたモデルを探している人たちから選ばれています。
 

マツダCX-5 ▲背もたれにはサスペンションが採用された。これにより、体重を分散して体をしっかり支え、ロングドライブでも疲れにくくしている

そんなミドルクラスSUVの人気をけん引するモデルのひとつであるマツダ CX-5。現行型は2016年12月に発表され、2017年2月から発売がスタートした2代目。他モデルにあるハイブリッドが設定されない代わりに、2.2Lディーゼルエンジンがラインナップされるのが特徴です。

デザインはマツダのアイデンティティである「魂動- Soul of Motion-」をさらに昇華させ、彫刻のような陰影がより際立つクールなイメージを強調しました。

そんなCX-5ですが、デビューイヤーの2017年に購入した物件は、2022年2月に2度目の車検タイミングが到来します。そこで、これからうまみのある中古車が増えてくることが予想されます。

マツダCX-5 ▲2019年1月より40万円以上も平均価格が下落

上のグラフは、現行型CX-5の中古車の平均価格の推移を示したもの。

2020年6月以降、コロナ禍による需要増の影響で少し平均価格が上昇しているのがわかります。

2021年は平均価格が下がっていましたが、夏以降はほぼ横ばいになっています。

2019年1月から3年間での値落ちは42.7万円。直近11月には249.8万円と、250万円を切っており、かなりお買い得感が出てきていると言えそうです。

また、先述したように、今年はデビューイヤーの2017年から5年が経過し、2回目の車検を迎える個体が増えるため、それらの物件が手放されて中古車流通量が増加する可能性が予想されます。

つまり、価格がお手頃になってきて選択肢も増え始めている今、現行型CX-5の中古車を狙っている人にはチャンス到来と言えるのでは?

とはいえ、原稿執筆時点で2000台以上も中古車の掲載があり、どれを選べばいいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。ということで、ここからは現在のオススメの探し方を紹介していきます。
 

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マツダ CX-5(現行型) × 全国

【オススメの中古車の選び方①】デビューイヤーの2017年式XDプロアクティブが狙い目

マツダCX-5 ▲トルクフルな走りを楽しめるディーゼルエンジン搭載車が用意されるのはCX-5の大きな魅力。プロアクティブはデビュー時から先進安全装備が標準装備に

ここからは、CX-5の具体的な狙い目を見ていきましょう。

まずはデビューイヤーとなる2017年式。お得な中古車を探すうえで外すことはできません。

原稿を執筆している2021年末時点で2017年式のCX-5は全体の3分の1以上となる700台強流通しています。このうち、550台ほどがディーゼルエンジン搭載車。価格帯は170万~300万円となっています。

まだデビューから5年ということもあり、車両本体価格200万円以下でも走行距離6万~8万kmのXDプロアクティブを見つけることが可能です。

230万円前後まで予算を増やせば、走行距離5万km以下の中古車が見つけやすくなります。
 

マツダCX-5 ▲現行型CX-5はフロントのカメラが交通標識を捉えて表示する交通標識認識システムも搭載

プロアクティブには全車速追従式のレダークルーズコントロール(ACC)や歩行者検知も可能なアドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート、照射範囲を自動コントロールするアダプティブLEDヘッドライトなどの先進安全装備が標準装備されています。

2017年8月以降は全グレード標準装備となりますが、7月まではベースグレードには搭載されていなかったので、XDプロアクティブを選べば安心です。
 

マツダCX-5 ▲G-ベクタリングコントロールのイメージ図。2018年10月にはエンジントルク制御に加え、ブレーキ制御によって旋回中からコーナー出口での安定性も高めるG-ベクタリングコントロールプラスに進化

また、現行型CX-5はデビュー時からG-ベクタリングコントロールを全グレード標準装備に。これは、ドライバーのステアリング操作に応じて、エンジンの駆動トルクを自動で変化させスムーズにコーナリングを行えるようにするマツダの基幹技術です。

2017年式でもG-ベクタリングコントロールが付いているので、マツダ車らしい先進性を堪能したい人も安心です。
 

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マツダ CX-5(現行型) × 2017年式 × XDプロアクティブ × 全国

【オススメの中古車の選び方②】4WDのディーゼルターボを250万円前後で見つける

マツダCX-5 ▲都会的なイメージの陰に隠れがちだが、CX-5は4WD性能にも定評がある(写真は2021年12月改良モデル)

現行型CX-5は都市部が似合うデザインということもあり、流通している中古車の7割がFFとなります。

でも実は、4WDシステムの性能はかなり高いことに定評があるモデルでもあります。

搭載されるi-ACTIV AWDは、27のセンサー信号を使って、ドライバーの意図と走行状況の変化を検知する「前輪スリップ予兆検知システム」が採用されています。

2020年1月の一部改良では、悪路でスタックした際に、スムーズな脱出をサポートする「オフロード・トラクション・アシスト」が搭載されました。

CX-5の4WDモデルの2017年式だと、車両本体価格180万円前後で走行距離6万~8万kmのXDプロアクティブが見つかります。5万km以下のものが欲しい人は、220万円以上を見ておきましょう。

オフロード・トラクション・アシスト付きの4WD車はまだ100台強と流通台数が少なめ。ガソリンモデルの25Sスマートエディションだと車両本体価格250万円前後、XDプロアクティブは270万円前後の予算を考えておいてください。
 

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マツダ CX-5(現行型) × 車両本体価格250万円以下 × 4WDのディーゼルターボ × 全国

【オススメの中古車の選び方③】新車とほぼ同様の、低走行車が希望なら2021年式を350万円以下で狙ってみるのもアリ

マツダCX-5 ▲登録済未使用車やデモカーアップ車は、ブラックトーンエディション(写真)やエクスクルーシブモードなどの特別仕様車も狙い目

世界的な半導体不足と部品供給遅れにより、メーカー各社では新車の納期が遅れています。そのため、新車をあきらめて中古車を買う人が増えていますよね。

新車の代わりに中古車を選ぶ場合、少しでも新しいものがいいと考える人が多いでしょう。

CX-5の2021年式の中古車は140台弱流通。価格帯は250万~380万円となっています。グレードにもよりますが、価格は新車より10万~30万円程度安くなっています。
 

マツダCX-5 ▲レッドステッチ加飾が施された合成皮革のシートやハニカムブラックのインパネパネルがブラックトーンエディションの特徴

他のモデルだと新車より高い価格で流通している中古車もあるので、それを考えるとかなりお買い得と言えるでしょう。

ただ、内外装のデザイン変更に加え、オフロードモードも追加されたマツダインテリジェントドライブセレクトなどが搭載された2021年12月以降の最新モデルはまだ中古車が流通していません。これを狙いたい人は、最新のデモカーアップ車が流通し始めるのを待ちましょう。
 

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マツダ CX-5(現行型) × 車両本体価格350万円以下 × 2021年式 × 全国

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マツダ CX-5(現行型) × 全国

※記事内の情報は2022年1月6日時点のものです。
 

文/高橋満 写真/マツダ

高橋満(たかはしみつる)

自動車ライター

高橋満(BRIDGE MAN)

求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL