▲次の「家族グルマ」を、例えばコレにしてみるというのはどうでしょうか? 何やらかなり高そうに見えますが、実は総額150万円ぐらいからイケちゃいますので! ▲次の「家族グルマ」を、例えばコレにしてみるというのはどうでしょうか? 何やらかなり高そうに見えますが、実は総額150万円ぐらいからイケちゃいますので!

「いい感じの輸入車」にもお手頃相場なモデルはある

「今乗ってる国産コンパクトカーの走行距離がそろそろ10万kmを超える」「もうそろそろ車検時期でもある」などの理由で、車の買い替えを検討中のパパさんも多いかと思います。

ご自分の他にお子さんが1人か2人、そして妻。コンパクトカーを愛用されているご一家であれば、こんな3~4名のご家族構成でしょうか。

仮にそんな方々だと想定します。

次の車に、似たようなタイプの国産コンパクトを再び選ぶのも悪くないですし、もう少し大きなミニバンにしてみるのもひとつの手でしょう。

しかしそれと同時に、いっそこの際「輸入車」を選んでしまうというのも、かなり悪くない選択です。

もしかしたらですが、奥さまも内心は「どうせなら国産のコガタシャ(の中古車)じゃなくて、ちょっといい感じの輸入車でお出かけしたい」なんて思っているかもしれませんしね。

ですが貴殿の車が冒頭の仮定どおり、つまり「走行10万kmレベルの国産コンパクト」だとすると、正直申し上げて高値での買い取りや下取りはあまり期待できません。

そうなると「中古車とはいえ、家族全員がゆったり乗れる『ちょっといい感じの輸入車』なんて高いに決まってるんだから、かなり無理があるだろ!」と考えるのが普通でしょう。

それはまぁ基本的にはそのとおりなんですが、意外とそうでもない場合も、世の中にはけっこうあるものです。

例えば2016年まで生産されていた4代目のアウディ A4アバントという選択。

コレ、見た感じかなりステキですが、総額150万円ほども見ておけば、走行距離5万km以下の物件が最近は余裕で狙えてしまうモデルなのです。

▲アウディ A4アバントは、アウディのミドルクラスサルーンである「A4」をベースとするステーションワゴン。写真の4代目(旧型)A4アバントは2008年から2016年まで新車として販売されたモデルです ▲アウディ A4アバントは、アウディのミドルクラスサルーンである「A4」をベースとするステーションワゴン。写真の4代目(旧型)A4アバントは2008年から2016年まで新車として販売されたモデルです
▲決して大ぶりなステーションワゴンではありませんが、ラゲージルーム内の設計が適切であるため(凸凹が少ない)、横にした状態のゴルフバッグ2つを余裕で収容します ▲決して大ぶりなステーションワゴンではありませんが、ラゲージルーム内の設計が適切であるため(凸凹が少ない)、横にした状態のゴルフバッグ2つを余裕で収容します

注目は走行3万km台から4万km台の直4直噴ターボ

詳しくご存じの方も多いと思いますが、アウディ A4というのはメルセデスで言うCクラス、BMWで言う3シリーズに相当する、いわゆる「プレミアムDセグメント」に属するモデルです。

そしてそのアバントは、普通のメーカーで言うところのステーションワゴンです。

で、先述した4代目 A4アバントは2008年8月から2016年3月まで販売されたモデルで、2012年4月に行われたビッグマイナーチェンジを境に前期型と後期型に分かれます。

▲ちなみにこちらが2012年4月以降の後期型。外観の手直しがされるとともに、全車マルチファンクションスイッチ付き本革巻きステアリングホイールになったりもしています ▲ちなみにこちらが2012年4月以降の後期型。外観の手直しがされるとともに、全車マルチファンクションスイッチ付き本革巻きステアリングホイールになったりもしています

その中で総額150万~200万円ぐらい、つまりちょっとした国産車の中古車を買うのと似たような予算で狙えるのは、2009~2011年式付近の1.8 TFSIまたは2.0 TFSI、あるいは2.0 TFSIクワトロ。

走行距離はもちろん個体により千差万別ですが、走行3万km台から4万km台の物件が狙い目となるはずです。

この予算帯で狙えるグレードのパワートレインは、ざっくりまとめると以下のとおりです。

■1.8 TFSI
・駆動方式:FF
・エンジン:直4 1.8Lターボ(最高出力160ps)
・変速器:CVT

■2.0 TFSIクワトロ
・駆動方式:4WD
・エンジン:直4 2Lターボ(最高出力211ps)
・変速器:7速Sトロニック(いわゆるDCT)

■2.0 TFSI
・駆動方式:FF
・エンジン:直4 2Lターボ(最高出力180ps)
・変速器:CVT

この他、3.2L V6+6速ATの「3.2 FSIクワトロ」というのも初期にはありましたが、その中古車は今や希少。事実上、選択肢は上記3グレードに絞られます。

▲4代目A4アバントの主力ユニットとなる直列4気筒の直噴ターボエンジン。排気量は1.8Lと2Lで、同じ2LでもFF向けと4WD向けではセッティングが異なり、4WD向けの方がやや高出力です ▲4代目A4アバントの主力ユニットとなる直列4気筒の直噴ターボエンジン。排気量は1.8Lと2Lで、同じ2LでもFF向けと4WD向けではセッティングが異なり、4WD向けの方がやや高出力です

狙い目はコンディションの比較検討がしやすい1.8 TFSI

前章で挙げた3グレードのなかからどれを選ぶべきか? というのはなかなか難しい質問です。

エンジン出力に関する感じ方や、駆動方式や変速器に関するニーズは人それぞれですから。

それでもあえてオススメを挙げるとしたら、「最もシンプルなFFの1.8 TFSIでいいんじゃないでしょうか?」ということになります。

欲を言えばキリがありませんが、1.8Lターボでも普通に公道を走るうえでは十分以上の動力性能ですし、中古車の流通量が最も多いため「比較検討できる」という大きなメリットがあります。

中古車というのは「グレード優先」ではなく「コンディション優先」で選ぶのが基本的には正解ですので、流通量が多い1.8 TFSIは、その意味で1台ごとのコンディション比較が行いやすいグレードなのです。

▲グレードやパッケージオプションによって細部に違いはありますが、A4アバントの運転席まわりはおおむねこのようなデザインです。写真は本国仕様のSラインパッケージ装着車 ▲グレードやパッケージオプションによって細部に違いはありますが、旧型アウディA4アバントの運転席まわりはおおむねこのようなデザインです。写真は本国仕様のSラインパッケージ装着車

で、もしもこの4代目A4アバント「1.8 TFSI」を買うとなると、イメージとしては「09年式で走行3.5万km、支払総額158万円」ぐらいの感じになるはずです(※もちろん実際の金額や数値はケース・バイ・ケースですが)。

……これは貴殿にとって「買い」でしょうか?

その答えを完璧に出せる人間は、貴殿以外にはいません。

しかし客観的に見るならば、これは大いに「買い」なのではないかと思われます。

もちろんビカビカの新車(現行A4アバント)と比較するならば、見劣りする部分もあるでしょう。しかし幸いなことに(?)現行A4アバントは完璧に「キープコンセプト」なデザインで登場しました。

そのため、自動車マニアではない世の中の大半の人は、現行型も旧型(4代目)もほとんど見分けがつきません。キレイな個体でさえあれば、旧型であっても「中古車感」は限りなく薄いのです。

ということで、まずは極力整備履歴が充実していて、なおかつ走行距離少なめの旧型アウディ A4アバントを探し出しつつ、楽しく悩んでみてください!

▲荷室容量は通常時490Lで、これは当時クラス最大でした。そして写真のように分割可倒式の後席背もたれを倒すなどすれば、ステーションワゴンとしての使い勝手はさらに向上します ▲荷室容量は通常時490Lで、これは当時クラス最大でした。そして写真のように分割可倒式の後席背もたれを倒すなどすれば、ステーションワゴンとしての使い勝手はさらに向上します
text/編集部
photo/アウディ

▼検索条件

アウディ A4アバント(4代目) × 支払総額アリ × 修復歴ナシ × 全国