▲ダイハツ初のスペース系軽自動車として誕生したムーヴ。年齢性別を問わず多くの支持を集めています▲ダイハツ初のスペース系軽自動車として誕生したムーヴ。年齢性別を問わず多くの支持を集めています

軽ハイトワゴン選びで迷っている方へ

軽ハイトワゴンとは、キャビンの高さが通常の軽自動車より高く、居住性と荷室容積に優れた“ちょっと大きい軽”のこと。軽トールワゴンと呼ぶこともあります。例えば、全高が高いスーパーハイトワゴンを軽のワゴン・バンとするならば、このハイトワゴンはミニバンといったイメージですね。

このカテゴリーは、近年の軽の主流となっているパッケージングであり、言うなれば“激戦区”。各メーカーが様々なモデルを打ち出しているため、正直「どれにしたらいいのか超迷っている」なんて方は多いのではないでしょうか?

今回は、そんな中でも“自動ブレーキが付いてる車が欲しい”と思っている方にお届けしたい内容です。分りやすいように、ストレートに言いますね。

今買うなら『中古の現行型ムーヴ』が賢い選択です。

やっぱり自動ブレーキって魅力的

本題に入ります。これから先は「自動ブレーキ付きの軽ハイトワゴンが欲しい」方以外、読む必要はありません。

まず安全装備に関しては各メーカーで呼び名が違いますので、この記事では総じて「自動ブレーキ」と呼ばせてもらいますことをご承知おきください。この自動ブレーキとは、先行車や障害物との危険性が高まった際、車が自動で緊急ブレーキをかけ減速してくれる安全支援機能のこと。反応してくれる制限速度はあるものの、被害を軽減してくれたり、衝突を回避してくれたりします。

そんな自動ブレーキも『高級車にしか付いていない高価な未来の装備』といった時代から『車には付いているのが当たり前』のような時代になっており、最近ではついに軽にも装備されるまでに。まぁ、誰でも安全な方が嬉しいはずですから、需要が増え、搭載車種が増えるのは当たり前ではあります。

しかし当たり前と言えど先進技術。タダで付いてくるはずがありません。

ご存じのとおり、搭載されているモデルはその分価格が上がります。新車の元値が上がれば中古車も比例しますので、そもそもコストを押さえたい目的で買う人が多いはずの中古軽なのに、『自動ブレーキ』という条件を置くと、なかなかお値段が張るわけです。

でもせっかくなら安全な方が良い……。自分の命には代えられないし、お財布の紐を緩めるしかないのか……。

そんな悩みを抱えていた方に、今日は声を大にして言いたい! 「現行型ムーヴなら自動ブレーキ付きかつ低走行の物件を安く買えますよ」と。

▲歴代6代目となる現行型ダイハツ ムーヴ。フェイスはこんな感じ。見かけたことありませんか? ▲歴代6代目となる現行型ダイハツ ムーヴ。フェイスはこんな感じ。見かけたことありませんか?

なぜ今ムーヴなのか

さて、自信満々に言い切ってしまいましたが、これにはきちんと理由がありますのでご説明しますね。いったん、条件を整理しましょう。

・軽ハイトワゴン
・自動ブレーキ搭載車

今回は、この条件下で最善の選択として現行型ムーヴをご紹介します。

どうして最善なのか。シンプルにお伝えすると以下のような状況だからです。
①流通台数が多く、満足に選ぶことができる(かつ増加傾向にある)
②同条件の別モデルに比べ、物件のコスパが良い

まず、①流通台数が多く、満足に選ぶことができる(かつ増加傾向にある)についてですが、2016年9月6日現在、カーセンサーnetに掲載されている現行型ムーヴの自動ブレーキ搭載車は1506台。1500台以上存在していれば、カラーやオプションもなかなか満足に選べるでしょう。

また、今年8月から安定して増加傾向にあるため、今後はさらに豊富な状況になってくることが予想できます。……ただコレ、“飛び抜けて良い”というわけではないんですよね。というのも、他の代表的な現行型軽ハイトワゴンは下記のような状況(2016年9月6日現在・自動ブレーキ搭載車のみ対象)。

スズキ ハスラー:1828台
スズキ ワゴンR:1174台
ホンダ N-WGN :805台

どれも1000台前後揃っているうえ、ハスラーの方が300台以上多く存在しています。「あれ? じゃあ別に他のでも良いじゃん……」と思われたかもしれませんが、ここで注目していただきたいのが②同条件の別モデルに比べ、物件のコスパが良いという点です。

では、上記の流通台数を踏まえたうえでコスパの良し悪しを検証していきましょう。この物件の中でも総額90万円以下のみに区切って平均走行距離を出してみました。

スズキ ハスラー:90万円以下物件なし
スズキ ワゴンR:2.8万km
ホンダ N-WGN :2.1万km

こんな感じです。では、ムーヴはどうでしょうか。

ダイハツ ムーヴ:0.7万km

……ご理解いただけましたか? 同じ90万円以下の価格帯でもワゴンRの平均走行距離が3万km近いのに対し、ムーヴは1万km以下。しかも現行型で、自動ブレーキ搭載車です。

筆者的には「新しめで自動ブレーキが付いているモデルの中でも低走行で程度の良い物が安く買えるうえ、色とかも好きなものを選べそう」な良コスパな状況だと思うんですが、いかがでしょうか。

▲自動ブレーキ(ムーヴの場合「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」)のイメージ。せっかくなら、付いている方が良いですよね ▲自動ブレーキ(ムーヴの場合「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」)のイメージ。せっかくなら、付いている方が良いですよね

ムーヴってこんな車

さて、先に流通台数や価格状況のお話をしてしまいましたが、現行型ムーヴに興味を持っていただけたでしょうか。最後になりましたが、どんな車なのかというところもご紹介しておきます。

2014年に誕生した現行型ムーヴは「次世代ベストスモール」を目指し開発された低燃費で低価格のモデル。軽量高剛性ボディ骨格構造や足回りの改良などにより、前期型より基本性能が大幅に向上しています。

エクステリアデザインは全体的に厚みのある造形で、大型のヘッドランプ、グリル、平面ラウンドを強調したバンパーが特徴的。ムーヴ史上最多となる全21色のカラーバリエーションも魅力です。インテリアも上質で、革巻ステアリングを組み合わせたメーカーオプションもあります。

気になる使い心地ですが、筆者の個人的推しポイントはポケッテリアの多さ! カップホルダーやトレイが計16ヵ所に設けられているので、ドライバーも同乗者も不便を感じません。

▲チープさを感じないインテリア。表示が大きく見やすいメーターもありがたいです。タコメーターは全車標準装備 ▲チープさを感じないインテリア。表示が大きく見やすいメーターもありがたいです。タコメーターは全車標準装備

リアシートが左右分割かつスライドできるのも嬉しいポイント。使い方に合わせて、幅広くアレンジ可能です。ラゲージの底を深くして高い物も積めるので(大容量深底ラゲージアンダーボックス)、もはやスーパーハイトワゴン並みの積載性。

▲ユーザーからの要望が強かったという荷室に関しては、クラストップとなる荷室長575mm(荷室最大時)を確保しています ▲ユーザーからの要望が強かったという荷室に関しては、クラストップとなる荷室長575mm(荷室最大時)を確保しています
▲大容量深底ラゲージアンダーボックス。背の高い荷物も積み込めます。サイズがピッタリはまらず不安定なものもフックを使って固定可能です ▲大容量深底ラゲージアンダーボックス。背の高い荷物も積み込めます。サイズがピッタリはまらず不安定なものもフックを使って固定可能です

ちなみに、ここまで「自動ブレーキ」と呼んできた安全装備ですが、ムーヴの場合は「低速域衝突回避支援ブレーキ機能」という名前の装備に当たります。現行型の場合、スマートアシストⅡというパッケージに含まれており、「車線逸脱警報機能」や「衝突警報機能」など、様々なシチュエーションで安全を支援してくれます。

以上のように、一昔前の軽と比べると作り込まれた車体に安全装備もプラスされ、まさに「リッチすぎるイマドキな軽」の代表・現行型ムーヴ。

これが、程度よく・安く買えるんです。もちろん“今の中古車相場の状況であれば”ですから、今後は状況が変わるかもしれませんのであしからず。でももしアナタが“今”自動ブレーキの付いた軽ハイトワゴンが欲しいとお探しならば、現行型ムーヴが圧倒的に賢い選択です。

ぜひ、ご参考に。

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ダイハツ ムーヴ(現行型)× 衝突被害軽減ブレーキ付き 
text/編集部
photo/ダイハツ・尾形和美