※この記事はカーセンサー関東版23号2000年6月22日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

新世代直噴エンジンとスーパーECTでスムーズな走りに

  • トヨタ RAV4 走り|ニューモデル試乗
  • トヨタ RAV4 リアスタイル|ニューモデル試乗
↑4WDの5ドア車はやや重いのだが、4ATのスーパーECTにより、それを感じさせないスムーズな走りを実現(左)全車背面スペアタイヤ仕様となる。クロカンへのこだわりの表現である(右)
ライバルとなる街乗り4WDが増えてきた中で、新しいRAV4はとても強い存在感を感じさせる。ワイドボディを採用してやや大きくなったことに加え、メリハリの利いたデザインを採用しているためだ。 今回、ボディが大きくなったことで室内の居住空間もグンと拡大されている。初代モデルは室内の狭さが大きなネックだったが、それを完全に解消している。

エンジンは可変バルブタイミング機構VVT-iをもつ、4WD用が2Lの直噴(筒内直接燃料噴射システム)D-4で152ps、FF用が1.8Lのハイメカツインカムで125psとなる。

トヨタの直噴エンジンはコロナから採用が始まったが、RAV4の直噴エンジンはこれまでのものとは異なる、新世代1AZ-FSE型を搭載する。基本的なメカニズムは共通で、高効率な燃焼を実現することで、太いトルクと低燃費を両立させた。

使い勝手は5ドア車が優位だが、3ドアの軽快感も捨てがたい

  • トヨタ RAV4 インパネ|ニューモデル試乗
  • トヨタ RAV4 エンジン|ニューモデル試乗
↑センタークラスターはメッキのボルトで止められている。これは目新しい(左)D-4は国土交通省の認定制度「平成12年基準排出ガス25%低減レベル」を達成している(右)
まずはその4WD用の直噴から試乗した。4WDの5ドア車は車両重量が1300kg台で、2L車としてはやや重いのだが、それを感じさせないスムーズな走りが特徴だ。4ATのスーパーECTとの組み合わせもとてもうまく仕上げられている。

1.8LエンジンのFF車は3ドア車に試乗した。4WDの5ドアに比べると約200kgも軽くなるため、走りに関しては2L車と比べても全く遜色がない。むしろ2L車を上回る軽快感を感じさせるほどだ。クロカン風のボディを持つRAV4でFF車を選ぶ意味がどれだけあるかについては疑問の余地もあるが、想像以上に楽しめるクルマともいえるのがRAV4の1.8L車だ。

使い勝手は5ドア車が優位だが、3ドアの軽快感も捨てがたい。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード L ワイドスポーツ 5ドア
駆動方式 4WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4145×1785×1705
ホイールベース(mm) 2490
車両重量(kg) 1350
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1998
最高出力[ps/rpm] 152ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 20.4kg-m/4000rpm
10・15モード燃費(km/L) 14.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/57
車両本体価格 236.8万円

松下 宏の責任採点

コンセプト 4点 取り回し 4点 加速性能 4点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 3点 燃費 3点
後席居住性 4点 パワー感 4点 高速安定性 3点 ステータス 3点
内装の質感 4点 トルク感 4点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 74/100
(Tester/松下 宏 Photo/桜井 健雄)