トヨタ クラウンマジェスタ (松本英雄)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
タグ: セダン
2013/12/04
現行型クラウンシリーズと同様、大きく特徴的なフロントグリルやリアランプを採用。写真はオプションの18インチタイヤを装着している
トヨタブランドの最高峰がハイブリッド専用車に
ついついボディの長さを忘れる取り回しの良さ
クラウンの最高峰であり、トヨタブランドの最高級モデルでもあるクラウンマジェスタ。6代目となりハイブリッド専用車両に生まれ変わった。
クラウンロイヤルをベースにホイールベースを75mm延長し、先代に比べるとお抱え運転手が運転するショーファードブリン色が強くなった。ストレッチしたのはBピラー後部。わずか75mmだが後席はそれ以上に広さを感じた。
試乗したのは最上級のFバージョンの17インチ仕様と18インチ仕様。見た目では、断然18インチがカッコイイ。ロングホイールベースになった分、ホイールを大口径化しても堂々とした風格が保たれている。ドライバーズカーとして乗りたくなる出で立ちである。
一方ドライビングフィールだが、サスペンションのセッティングが意外なほど引き締められており、ストレッチした車にありがちな緩さは感じない。
内輪差やドアミラーに映る後部に違和感がなく、ついついボディの長さを忘れる。見切りの良さ、取り回しの良さ、どちらもクラウンのそれだ。
ドライバーズカーなら18インチ仕様が適役
高速道路での表情は、ショーファードリブンよりむしろドライバーズカーである。
4Lオーバーの旧型に比べ、ダウンサイジングしたとはいえエンジンは3.5Lもある。しかもモーターの恩恵で、加速とエンジンサウンドはスポーティな要素を十分有する。ただし、乗り心地という点においては18インチ仕様は路面の段差を超えたときの振動が気になった。
その点、外見のおとなしい17インチ仕様は、同じような状況でも振動が一呼吸遅れて心地よく伝わってくる。乗り心地はクラウンロイヤルに近似しており、安心感がある。
個体差もあるだろうが、わずか1インチの違いで車の性能や性格が変わることがよく分かる。ドライバーズカーなら18インチ、ショーファードリブンならば17インチが良いのだろうと思う。
SPECIFICATIONS
グレード | マジェスタ | マジェスタ Fバージョン |
駆動方式 | FR | |
トランスミッション | CVT | |
全長×全幅×全高(mm) | 4970×1800×1460 | |
ホイールベース(mm) | 2925 | |
車両重量(kg) | 2085 | 2105 |
乗車定員(人) | 5 | |
エンジン種類 | V6DOHC+モーター | |
総排気量(cc) | 3456 | |
最高出力[kW(ps)rpm] | 215(292)/6000+147(200) | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 354(36.1)/4500+275(28.0) | |
JC08モード燃費(km/L) | 18.2 | |
ガソリン種類/容量(L) | プレミアム/65 | |
車両本体価格(万円) | 610.0 | 670.0 |