首都圏や大阪・兵庫圏、愛知・三重県に適合地域が設定

経済的な理由から、営業車を中心にディーゼル車が使用されていますが、地球環境との兼ね合いにより、1992年、特別措置法として自動車NOx法が制定されました。この法律は、ディーゼル車から排出される窒素酸化物(NOx)を抑制することを目的とし、その後、発ガン性の恐れがある粒子状物質(PM)も規制対象物質に加え、自動車NOx・PM法へと改正されています。

対象となるのはトラック、バス(ガソリン、ディーゼル、LPG)、そしてディーゼル乗用車と、それらをベースとする特殊用途自動車です。NOx、PMともに基準値が決められており、それをクリアしていない車両は、適用地域内で車検を通すことができません。つまり車種規制です。

ちなみにNOx法の適用地域は以下のとおりとなります。

首都圏:東京都(51市区町)・千葉県(16市)・埼玉県(60市町村)・神奈川県(26市町村)
大阪・兵庫圏:大阪府(37市町)・兵庫県(13市町)
愛知・三重県:愛知県(57市町村)・三重県(6市町)

さらに、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の全域および兵庫県の一部地域では、適用地域外から流入してくる車をこの法律では阻止することができないため、条例によって基準をクリアしていない車両の走行を禁止する、運行規制も同時に行われています。

関連して、NOx法の適用地域外から適用地域内に引っ越しをした場合、車検証の所有者(所有者がクレジット会社等の場合は使用者)の住所変更登録を行う必要があります。この際に対象となる車両だった場合は、乗ることができなくなります。